37 : お前の顔を殴ってやりたい。
001
ガキッ!《365→364》
『YUKIHIME(雪原の姫君)……』
氷の魔法のコントロールが上手くなってきた。手のひらから雪を出し続けられる時間が長くなった。
スポーツクラブの練習場の中で、私たちは戦場をここへ移していた。建物が崩れないようにするためだ。コテカワさんが仮設模擬戦闘室カプセルを持ち合わせていてくれたおかげで、戦いやすかった。
「氷の魔法の扱いがもう慣れてきたみたいですね……それでもまだ私と戦いたいんですか?」
「別に何でもないわ……あなたがコテカワさんを悲しませたから、顔面を張ってやりたいだけよ」
「そうですか……」
彼はひたすら躱し続けた……反撃しようとする気配がまったくない……
「そんなに避け続けていたら……そのうち私の氷に凍らされて死ぬことになるわよ」
そう言うと、彼が返してきた。
「今ルーンを使えば、それを変換して終わらせられますよ……」
「そうですか……」
私たちは背後の雪の床を操って複数の腕を作り出し、月仲仙吉さんを掴もうとした。でも効果がなかった。彼はすべての攻撃を躱し続けた。
ガキッ!《364→363》
『Selix Doré(女神の火縄銃)』
「おいおい、本気でくるのか」
手で捕まえられないなら、銃弾で捕まえるしかない。
ガキッ!《362→361》
『FROST SENTENCE(氷撃均衡弾)』
パン!!私たちは月仲さんへと発砲した……どれだけ魔法で強化しても、魔法の弾丸からは逃れられない。
しかしそのとき――
「まったく……とうとう本性を見せましたね」
ガキッ!《6,666→6,665》
『吸断の剣閃……』
その瞬間……弾丸が当たる寸前に……雪の床も氷の弾丸も、彼の右手へと吸い込まれていった……そして形を成して、美しい氷の剣となった。
「人の魔力を吸い取って、相手を斬りつける剣に変えられるんですね……さすが政治家らしい能力だわ」
皮肉を言うと、相手は少し笑った。
「そうかもしれませんね……そうとも!!!!!」
言い終わると月仲さんが素早く飛びかかってきた。私たちは後ろに下がったが、彼が剣を薙ぐと氷の波動が生まれ、私たちを真っ二つに斬り裂いた。
「しかしながら……独学の私に勝てるとでも……」
「あっ!……」
私たちは彼の後ろをちらりと見た。
「ふむ……何かありますか」
彼が後ろを振り向いたその瞬間、私たちは銃口を月仲さんの至近距離に突きつけて発砲した。
最終的に二人とも死んだ……
車の中
「はあ……あの二人、手に負えないわね……でもよかったわ」
この部分は少し短いですが、楽しんで読んでいただければ幸いです。




