歓迎会
中華そばの暖簾
店内は拳法部の学生で満杯だった。
「よし、皆、席に着いたな。これから新入部員歓迎会を行う。新入部員は先輩のコップにビールを注げ」主将の声で新入部員は、ふらふらに成りながら、各自、先輩のコップにビールを注いだ。
平野は主将のコップにビールを注いだ。
「よし、乾杯だ」
主将が声高らかに言うと、皆、口を合わせ「乾杯」と発声した。
先輩達はビールを飲み干すと新入部員のコップに「さあ、遠慮しないで飲め」とビールを注いだ。
新入部員は、喉がカラカラに乾いていたので皆、一気にビールを飲み干した。
ツマミのギョウザが運ばれて来ると先輩達は食べながらビールを飲み、新入部員のコップにビールを注いだ。
「もっと一気に飲め。遠慮するな」主将がそう言うと平野もビールを一気に飲んだ。
「ところで平野」主将は平野のコップにビールを注ぎながら、問いかけた。
「お前、本当に空手、やった事ないのか?」
「はい。見た事はありますけど、やった事はありません」平野が答えると主将は「そうか。でも体力や運動神経はずば抜けているな」と言った。
「ありがとうございます」と言いながら、平野は主将のコップにビールを注いだ。
「さっき、言った様にウチの流派は独特だ。お前は見所があるから、稽古を休まず頑張れよ」と主将は言った。
平野は「はい。頑張ります」と答え、コップに入ったビールを飲み干した。




