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少林寺流
「よし。組手稽古止め。防具を取って整列だ」主将が言うとダウンした新入部員の胴とグローブを先輩が外し、皆、立って整列した。
「これから基本をやる。新入部員は、先輩達の真似をしてやれ」
「四股突き用意」主将が言うと先輩達は腰を落として四股立ちになった。
「何だ、ケツが出てるぞ。もっと膝を曲げろ」
新入部員はやっとの思いで立っていた。
「一、二、三、四」主将が突きの号令をかける。
新入部員の中に倒れる者もいた。
平野もくたくたになっていたが何とか立って、号令に合わせ、突きを出した。
「次は空間逆突き」主将の号令が続く。
その後、前蹴り、足刀の稽古をし、主将が「止め、その場に正坐」と言った。
主将は「俺達の流派は少林寺流だ。少林寺拳法とは違うぞ。もう一つの空手部の流派とも違う。基本も型も独特だが、約束組手も独特だ。だが、何と言っても、面と胴とグローブを付け、多彩な蹴り技や螺旋手刀と言った手技を思い切り、相手に当てるのが醍醐味だ」と言った。
「それでは、今日の稽古を終わる。歓迎会をやってやるから、掃除をして着替えた後、皆、校門の前に集まれ」と主将が言い、新入部員は掃除を始めた。




