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五行の拳 学生編  作者: 東武瑛
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拳手法

翌日

平野は激しい腕の痛みと全身の筋肉痛に耐えながら、何とか武道場にたどり着いた。

正直、稽古する気に為らなかったが、足を運び、中を覗くと主将始め先輩達が準備体操をしていた。

「オッ、平野。よく来れたな」主将が言うと「はい」と平野は力なく答えた。

「何だ、その声は。早く空手着に着替えて来い」と先輩の一人が言った。

「はい」と言って、平野は奥に入り空手着に着替えた。

すると、何人か、新入部員が入って来た。

「もう、辞めようぜ」一人がそう言うと「でも、辞めさせてくれないだろう」と一人が答えた。

「全員で一斉に辞めようぜ」他の一人が言う。

「君は、どう思う?」一人が平野に聞いた。

「オレは辞める気は無い」と平野は答えた。

「じゃあ仕方ない。俺達だけで辞めるか」と一人が言うと「遅いぞ。早く着替えて出て来い」と先輩の怒鳴り声が聞こえた。

平野を先頭に新入部員が道場に出ると「お前達。早く並んで正坐しろ」と主将が言った。

主将は新入部員に向かって「お前達。逃げようなんて思うなよ」と言った。

結局、稽古に参加した新入部員は昨日の半数だった。

「よし、これから稽古を始める。今日は基本からミッチリやる」と主将は言い、四股突きから稽古が始まった。

が、昨日の稽古で筋肉痛の新入部員は、まともに立てなかった。

「何だ、お前達。しっかりせい」と主将は言い、号令をかけた。

新入部員の突きはスピードが無かった。

「そんな遅い突きじゃ、相手は倒れんぞ。気合いを入れて、しっかり突け」先輩の怒号に新入部員は気合いを入れて突いたが、倒れて、座り込む者もいた。

「どうも、今年の新入部員はだらしない奴が多いな。次は蹴り」と主将が言い、皆、前屈立ちになり、前蹴りの稽古を始めた。

またしても、バランスを失い、倒れる者もいた。

「おい。相手を倒すのに自分から倒れてどうする。倒れたいなら50回拳立てをやれ」主将が言うと新入部員は拳立てを始めたが10回で潰れてしまった。

平野も稽古をきついと思ったが、突きや蹴りの稽古が出来るのは楽しかった。

「よし、次は前進後退、三歩手刀受けだ」主将が号令をかける。

足刀の前進後退が終わる頃、新入部員の空手着は汗で濡れ雑巾の様になっていた。

「休憩は、まだだ。次は基本の型、拳手法をやる。俺がやって見せるから覚えろ」と主将は言い、拳手法の型を始めた。

拳手法の型は、一に右の中段四股突き、二に前屈立ちで左の上段突き、三で前屈立ちになり右の裏拳打ち、四で四股立ちになり左の手刀、五で右の手刀、六で右の手刀表打ち、七で前屈立ちになり左の肘打ち、八で四股立ちになり右の肘打ち、九で左右の肘突き、十で自然体に直る。

「わかったか」主将が言うと新入部員は力無い声で「はい」と言った。

「何だ、その声は‼️返事は」主将が怒鳴ると新入部員は「ハイっ!」と気力を振り絞り、答えた。

「では、号令をかけるから、真似して付いて来い」と主将が言い、一同、拳手法の型を始めた。

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