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後ろ廻し蹴り
「よし、じゃあ、二年生から杉田。相手してやれ」
平野が言うと杉田は「はい」と言い、正座し面を付け直した。
橋本には、平野が面と胴と小手を付けてやった。
道場中央で杉田と橋本は対峙した。平野は審判を務め、「正面に礼。お互いに礼。始め」の声で両者の組手が始まった。
いきなり、杉田は半飛び足刀を出し、橋本は壁に吹っ飛ばされた。
「大丈夫か」の平野の声に「大丈夫です」と橋本は答えた。
橋本が前手で面突きを出すと回転した杉田の螺旋手刀が橋本の顔面に決まった。
「試合だと杉田先輩の一本勝ちになるが、まだやるか?」と平野が聞くと橋本は「やります」と言う。
中央に二人戻って、平野の「始め」の声で杉田はジリジリ、橋本に近ずく。
間合いが詰まった所で橋本は後ろ廻し蹴りを出した。踵が杉田の面にかすった。
「技あり。止め」平野が言うと、両者中央に戻り、正面に礼、お互いに礼し、橋本は下がった。
平野は「橋本。どこで、そんな技習った?」と聞くと「総本部です」と橋本は答えた。




