主将の組手
(これは誘いだな)と平野は感じ、出方を待った。
「平野。待っていても相手は倒れんぞ」と先輩が言った。
とりあえず、平野は前足で中段前廻しを出した。
先輩は蹴り足を払いながら、右顔面逆突きを出した。
バグッと言う音と共に先輩の逆突きが顔面に決まった。
「よし。技あり」と先生が言い、先輩と平野の二人は中央に戻った。
(やはり、そう来たか)と平野は思い、(では、どうするか)と平野は思った。
その瞬間、先輩の前手突きが顔面に入り、続いて、右螺旋手刀が平野の顔面を叩いた。
「よし、技あり。合わせて一本。勝ち」と先生が言った。
「考えてるとヤられるゾ」と主将は平野に言った。
平野は悔しい思いの中で(果たしてどうすれば先輩に勝てるか)と反省した。
次は主将と先輩の組手が始まった。
主将は左拳で軽く顔面を狙い、回転し、中段の後ろ廻しを先輩の脇腹に入れた。
そして、左の前廻しで先輩の顔面を蹴飛ばした。
「よし、一本」と先生が言い、主将の圧勝で戦いは終わった。
全員の組手稽古が終わった後、先生は「自分は隙を作らず、相手の隙を作り、攻撃する事がポイントです。今回は、ここまでにしましょう」と言った。
主将は「よし、全員、整列して正坐」と言い、「正面に礼、先生に礼、お互いに礼」と言い、今日の稽古を終えた。
「先生、今日はありがとうございました。親睦会をやるので参加して下さい」と主将は言った。
先生は「キミ、何と言う名前か?」と言い、「平野です」と答えた。
「平野君か。キミは筋が良い。主将になる器だ。頑張って稽古して下さい」と先生は言った。
平野は「はい。頑張ります」と答えた。




