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死亡フラグが全部付箋で見えるんですが  作者: 絵宮 芳緒
第四章 結ばれ始める縁

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第十一話 支え合う場所

馬房をあとにすると、レオンは再び歩き始めた。


「次は、こちらをご案内いたします。」


「はい。」


廊下を進むと、どこからともなく食欲をそそる香りが漂ってくる。


「いい香り……。」


リシェルは、思わず辺りを見回した。

レオンは小さく頷く。


「食堂です。」


大きな扉の向こうでは、昼食の準備が進められていた。


忙しく動く調理担当。

配膳を手伝う騎士。

食器を運ぶ若い団員。


それぞれが、手際よく役目を果たしている。

リシェルは目を丸くした。


「騎士の皆様も、お手伝いなさるのですね。」


「ええ。」


レオンは、穏やかに答える。


「当番制です。」


「役職に関係なく、皆で支え合っています。」


リシェルはその光景を見つめながら、小さく微笑んだ。


「本当に、素敵ですね。騎士団は、戦うだけの場所だと思っておりました。ですが、こうして皆様が支え合っていらっしゃる姿を拝見すると……。」


言葉を探すように、視線を巡らせる。


「まるで、一つの家族のようです。」


その言葉に、レオンは静かに足を止めた。

レオンは、静かに足を止めた。


「家族……ですか。」


その言葉を、ゆっくりと噛みしめるように繰り返す。


食堂では、配膳を終えた騎士が食器を運び、別の騎士が自然とその後を引き継いでいた。


誰かに命じられたわけではない。

当たり前のように、手を差し伸べる。

そんな光景が、そこにはあった。


レオンは、穏やかに微笑む。


「そうかもしれません。苦しい時も、危険な任務も共に乗り越えてきました。互いを信じなければ、騎士は務まりません。」


リシェルは静かに、耳を傾ける。


「ですから、家族と言っていただけると……嬉しく思います。」


その一言は、とても静かだった。

けれど、騎士団への深い愛情が滲んでいた。


リシェルも自然と微笑む。


「皆様がレオン様を信頼していらっしゃる理由が、少し分かった気がいたします。」

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