第34話 復縁?
「つまり、復縁したいってことだな?」
「うん。私は別れてからもずっとかなめくん一筋だよ。ほら。このネックレス。かなめくんがプレゼントしてくれたやつだよ。あと、スマホの待ち受けもかなめく」
「分かった分かった。今でも俺のことを好きでいてくれていることは十分理解した」
「もちろん!じゃあまたやり直してくれる?」
「それは無理だ」
「なんでー!」
「野々花、お前重すぎるんだよ」
体重のことを言っているわけではない。彼女は、氷室野々花は、俺への愛がとてつもなく重いのである。
その愛の重さ故に、俺のことを束縛した。
LINEの返信を五分以内に返さないと鬼電。毎晩のように寝落ち通話。俺が電話に出ないと家までやって来る。
野々花と付き合っていた時期は、ちょうど受験シーズンの真っ只中だった。野々花とのやり取りは、俺の中で苦痛になっていた。受験のストレスもあり、野々花のことを好きな気持ち以上にストレスが溜まっていた。
だから、中学校卒業と同時にキッパリと別れを告げた。はっきり「嫌い」と伝えた。
「そんなことないよ!ちょっと重いかもなーとは思うけど人並だよ!」
「一回電話に出なかったくらいで家には行かないよ、普通の人なら」
「そうかなあ…」
「とにかく、付き合わないから」
「やっぱり無理だよね…」
そうだ。その調子で早く俺のことは諦めてくれ。
「でも、かなめくんのことを好きな気持ちは変わらないからね!」
えー。なんでまだ好きなのよ。
「そうかい。とりあえず時間だから。チェキ撮ろうか」
「うん!またかなめくんとツーショットが撮れて嬉しい!」
「はいはい」
俺と野々花は並んでチェキを撮る。
撮影の瞬間、野々花は俺の腕に抱きついてきた。当たってるのか当ててるのか分からないが、懐かしい感覚だ。
「あんま近づかないでくれるか。一応接触禁止なんだけど」
「いいじゃーん、けち」
「ダメなものはダメだ」
「はーい」
何とか俺の腕から離れた野々花とチェキを撮り終えた。
「またね、かなめくん」
「ご来店ありがとうございましたー」
野々花は楽しそうに手を振りながら店を出ていった。
その姿が見えなくなったところで、風香さんが俺の肩を掴む。
「宮野君、ちょと休憩しましょう」
「ん?俺まだ全然いけるよ?」
「休憩しましょう」
「いや、俺まだ」
「休憩、しましょ?」
「はい…」
風香さんの圧に負けて、俺と風香さんは休憩のために生徒会室へと向かう。




