第31話 いざキャバクラ
「次はどこ行こっか?」
「うーん」
三組のボウリングを後にした俺と風香さんは、目的地は無いが学校内を歩きまわっていた。
本当は四・五組の方へ行こうと思ったのだが、あまりの人の多さに断念した。
「四組と五組の方、めっちゃ人居たけど何やってるんだろう」
「えーっとね、四組がカジノで、五組がジェットコースターだって!気になるー!」
風香さんがパンフレットを確認してそう言う。
「ジェットコースターかあ。すげーもの作るな」
「ね!あの狭い教室でどうやって再現したんだろう」
「時間があったら行ってみたいな」
「うん!」
しかし、ジェットコースターよりカジノの方が人気だったというのは、また別のお話である。
「出店の方に行ってみようよ!おいしそうなのいっぱいあるよ!」
「そうだね。行ってみよう」
俺と風香さんは出店の方へと向かう。焼きそばやポテト、かき氷などいろんな食べ物があるみたいだ。
「人いっぱいだねー」
「そうだねー」
どの店も繁盛していて、結構並びそうだ。
「じゃあ、それぞれ別の店に並んで買ったのシェアしようよ!そしたら並ぶ時間少なく出来るじゃん!」
「名案だな。それでいこう」
「じゃあ買ったらまたここに集合ねー!」
「はーい」
そうして一旦風香さんと別れた俺は、とある店へと向かう。
***
「ごめーん!待ったー?」
「俺もちょうど来たところだよ」
「よかったあ。じゃああっちで座って食べようか!」
風香さんは出店付近のテントの方を指を差す。そこは出店で買ったものを食べたり、座って休憩したり出来る専用スペースだ。
「よし。じゃあまずは私からいくね!私が買ってきたのは…じゃじゃーん!」
「おお!焼きそばだ」
「うん!やっぱ出店って言ったら焼きそば食べたいよねー」
「分かる」
「えへへ。はい!これ宮野君の分だよ。どうぞ!」
「ありがとう風香さん」
「じゃあ次は宮野君の番だよ!何を買ってきたのかなあ」
「俺が買ってきたのはこれだ」
そう言って俺は袋からパックを取り出す。
「わあ!すごーい!おいしそう!これなんて言うんだっけ」
「トルネードポテトだよ」
「それ!しっかしおっきいねー!」
俺が買ってきたのは頭よりも長いんじゃないかというくらいビッグサイズなトルネードポテトだ。
「写真撮ろうよ!ほらこっち向いてー!」
「えっ、っちょ待って」
「はい!チーズ!」
でっかいトルネードポテト片手にピースをして、何とか形にはなったか。
「じゃ、食べよっか!」
「うん。そうだね…ってなんだ?」
食べ始めようとしたところで、スマホが鳴り出す。
「電話だ。ちょっと待ってて」
「うん!」
一旦電話に出ることにする。他の人だったら無視しても良かったのだが、今回の電話の主は。
「もしもし。どうした悠月」
『もしもしかなめ。今暇かい?暇じゃなくても来てもらうけど』
「はぁ。来てもらうってどこに?」
『生徒会室だ。急いできてくれよな。それじゃ』
「おい、待てって、切れたか」
せっかく食べ始めるところだったのに。
急ぎで呼び出すなんて悠月にしては珍しい。たぶんだが、本当に早くいかないとまずいやつだ。俺の長年の勘がそう言っている。来ないと放送で呼び出される気がする。
なんでそう思うのかって?まあそんな野暮なことは聞くんじゃないよ。
「どうしたの宮野君?」
「悠月から呼び出しされちゃった。急いで生徒会室来いって」
「そっかあ」
「せっかく食べるところだったのにごめんね」
「いいよいいよ!」
「ほんとごめんね。じゃあ行くね」
「待って!私も行くよ。どうせキャバクラ関係の仕事でしょ。手伝うよ!」
「分かった。一緒に行こうか」
「うん!」
俺と風香さんは生徒会室へと向かう。




