第29話 文化祭二日目
「一位狙うぞー!」
「「「おー!!!」」」
今日は文化祭二日目。今日と明日の二日間は、各クラス腕によりをかけて作った出し物や出店が立ち並ぶ。
なぜそんなに力を入れているのか。それは、賞金が出るからである。各学年で一番来客数が多かったクラスには賞金が贈呈されるのだ。そりゃあやるしかねぇですよ。
頑張るといったものの、仕事はそこまで多くない。お客さんの案内と宣伝くらいだ。俺はお客さんの案内の担当なので、外に宣伝しに歩き回る必要もなく立っているだけだ。
「宮野君!今日は頑張ろうね!」
「そうだね。一位目指して頑張ろう」
俺と風香さんは同じ時間帯のシフトに入っている。俺と同じく案内担当だ。風香さんは誰にでもフレンドリーに話せるので、こういう仕事はお手の物だ。
現に、接客ついでに外のお客さんへの勧誘までしている。
俺もそんな風に知らない人と話せたらなと思うが、一朝一夕で出来るようなものでは無いだろう。今日のところは諦めて、できる限りのことを全力でやっていこう。
***
「それじゃあみんな、あとは頑張って」
「あとはよろしくねー!」
クラスの仕事を終え、ひとまず自由時間だ。だが、その自由もそう長くない。午後からは生徒会キャバクラの裏方の仕事が始まる。自由に見て回れるのは一時間ちょっとくらいだろうか。短すぎない?
「あの…みやのくん…」
「ん?どうかしたの風香さん」
「もしよかったら…一緒に文化祭回らない?」
なんだって?俺が風香さんと一緒に文化祭を回る?
そんな夢みたいなこと、あっていいのだろうか。




