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サバゲー狂想曲   作者: せな
新たなる野望のために
80/81

セイナルヨルニ

シュトンシュトン

シュトトトトトン


シュガガガガッ

シュガガガガッ


深夜に鳴り響くエアガンの銃声

ここは某所の公園


夏を過ぎ秋を迎え毎週の夜間戦闘に加え月2回の昼戦闘がチームマカロゥの定例会である


参加している昼のゲーム会は夏休みをとるが我等に夏休みなんか無い

むしろ誰もやらない時は場所を借りてやるほどの戦闘狂である


月6回以上1日6時間以上と言う異常なまでのゲーム回数はメンバーの底力を上げるには十分すぎる量だった


当時近隣でもこれだけの回数をこなすチームは無くそう言う意味でも目立つチームだった


ー・ー


「しっかしまぁ」

「いつもながら良く集まるよねー」


「フォックスは自分に対して言ってるのかな?」


「皆よ皆w」

「だって今夜はクリスマスイブだよ?」

「メンバー全員欠けてないとかw」


「あらぁー」

「弧雪ちゃんはアタシに喧嘩売ってる?」


「そんなこと無いですって!」


女豹の言葉に慌てて取り繕う

からかわれているのは分かっているのだが・・・


「全員シングルベルやな」


等と言っているがクレインはフリーじゃ無いと言うのは口に出さないだけで皆は気付いている


そしてその相手が誰かも


「次でイブのラストやな」


「イブのラストって言っても誰か帰る人いるの?」


「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」


「次はフォックス狩ろか」


「なんでやーw」


こうしてなし崩しに独りで入ることになった


ー・ー


「と言ってももうどこも入り尽くしたしなぁー」

「どこに隠れてもバレるよなぁ」


独り寂しくフィールドで毒づくが方針は決まらない

時間だけが過ぎて開始と言うのは避けなければならない


「隠れるだけならあそこで良いや」


手にしたクルツを遊ばせながら沢へと下りていった


ー・ー


「さてと」

「皆準備は良い?」


「OKボス」


「じゃあ行こうか」

「手筈通りお願いね」

「見付けたら全員で取り囲むよ」


「ラジャー!!」


攻め手は二手に別れ素早くフィールドに入る

陸上競技場側は更に二手に別れブッシュを越えて芝生を走る

予測地点を取り囲むように全員が2人1組(ツーマンセル)で索敵に当たる


「クリア」


「こっちも異常無し」


「スタート地点まで来たね」

「上と下に別れて」

「波状攻撃を仕掛けられるように間隔を開けるのを忘れないでね」


「女豹」

「前方沢筋青2回」


「同じく中央通路青2回」


「こちらも発光信号返して」


「了解」


この時タクティカルライトに色つきセロファンを付けて合図を送りあっていた


発見は赤

見付からなければ青


他のメンバーからも見えるわけだがこの場合そのリスクは関係ない


何故ならばこれはクリスマスの夜に全員でフォックス1人を狩る計画だからだ

サプライズゲームと言うやつである


ー・ー


「なんか怪しい光が見えるなぁ」

「これ・・・」

「絶対皆に嵌められたなw」

「まぁ良いわ」

「好きに踊りなさい♪」


半年以上遊び尽くされた公園に最早知らない隠れ場所は無い



思っているのだろう

だがここは感の良い誰かさんに見付からない限り大丈夫


このままじっとしていれば勝利は我が手に


笑い声を堪えながらその時をじっと待つことにした


ー・ー


「前方クリア」

「中央通路上から下りてきてます」


「三角州からの予備戦力も合流を確認」


「A班並びにBC班の配置を目視で確認」


「沢の配置も完了したみたいね」


「これだけ集まったって事はやっぱりあのブッシュの下か」


「油断は禁物」

「フォックスが予想を上回るのはマーベリックも知ってるでしょ?」


「女豹の言う通りやな」

「でも今回は流石に無理やろ?」


「わかんないわよー?」


「女豹姉さん怖いこと言わんといて下さいよ」


「発案者の隊長がビビってどうするのよw」

「さぁアタシ達も距離詰めるよ!」


「ラジャッ!」


ー・ー


「何アレ?」


四方八方から取り囲み間合いを詰めていくメンバー達


日曜日の昼ゲームで連携をとることに慣れた事もあり2人1組で補いあいながら索敵する姿は遠目に見ても良くできている


凍てつき輝く吐息が周りにバレないかと心配しながらクルツのマズルを取り外す

ポケットに忍ばせたアダプターを捩じ込み小さなサプレッサーを取り付ける


静かに銃口を巡らせ優先順位を決めていく


「流石に要注意人物は分散させているわね」

「こんな事なら2丁持ってくるんだったわ」


それでも何とか見分けると女豹に狙いをつけてその時を待った


ー・ー


「全員配置につきました」


囁かれた声にクレインは隊長へと合図を送る


シャンシャンシャンシャン


どこからともなく鈴の音が鳴り響き鉄人と韋駄天がシュアファイヤで同時に一点を照らし出す


その先には・・・・


「メリー!クリスマース!!」

「ホーッホッホッホッ!!」


サンタの衣装に身を包みスポットライトを浴びた隊長の言葉を皮切りに全員が立ち上がり一斉にブッシュへと弾丸を叩き込む!!


シュガガガガッシュガガガガッ

シュトトトトトシュトトトトト

パカカカカカッ

シュドドドドドドド


「メリーーー!!」

「クリスマーーーース!!」


撃ちながら叫ぶメンバー達



「甘いなぁw」

「ごめんねお姉さま」


派手な銃声に紛れて一気に刈り取っていく


ヒュトトトトヒュトトトト


「1つ!2つ3つ!!」


「えっ?うそっ?!」

「ヒット!」

「ヒットヒットヒット」


「4つ!5つ!6つ!」


「どこからや?!」

「ブッシュにおらん!!」


「どこやっ?!」

「隈無く探したのに!!」


サンタクロースとトナカイに扮したメンバー達のサプライズゲームだった筈が阿鼻叫喚の地獄絵図と化す


逃げて隠れようにもサンタの赤い服とトナカイの角が索敵を容易にして次々と実った稲のように刈られていく


「ヒットヒットヒットー!!」


予備マガジンまで撃ち尽くすと再びフィールドに静寂が戻ったのだった


ー・ー


「ヤられた」

「サプライズゲームの筈が・・・」


「見落としなんか無かった筈や」


「沢から撃たれた?」

「何処に隠れる場所があるんや?!」


「おっつかれさまー♪」


「フォックスは楽しそうやな」


「いやーw」

「サンタとトナカイの群れには笑い堪えるのに必死やったわw」


「くっそー」

「何処にいたんや?」


「ふっふっふっ」

「何人かはアタシの前を通ったのよ?」


「嘘やん」

「気付かんかったわ」


「・・・・・・・・」

「もしかして」

「石垣の上?」


「うっ」


「そんなとこにいたんかぁーー」

「そらわからんわ」


「弧雪ちゃん」

「ポケットに何隠してるのかな?」


「ううっ」

「アタシ的なサプライズでね・・・」


渋々サプレッサーを見せると皆が笑った


「お互いサプライズやったわけかw」

「クルツでも銃声に紛れたらこの大きさでも十分なんやな」


鉄人がサプレッサーを手に取り穴を覗きながら呟く


「まぁとりあえず」

「メリークリスマス!」


そう言ってサンタが付き出したクーラーボックスには人数分のケーキが入っていたのだった

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