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サバゲー狂想曲   作者: せな
まだまだひよっこなのです
61/81

せっかちな人達

「ちょっと上でやりあったみたいやけど・・・」

「静かなもんやね」


此処はフラッグ手前の最終防衛ライン

クレインが指揮する本隊である


「暇や」

「家猫とジジは上と合流してくれ」

「相手がすり鉢してたら狙撃で対応よろしく」


「俺はダヤンと裏を攻めるわ」

「姫とムーンに下がらせてフラッグガードに当たらせる」


「りょーかーぃ」


各々小走りで目的地を目指す

ハンター達と合流して手早く指示を出すと3人で中階段を目指した


「フォックス達はどこにいるんやろな・・・」


「銃声がしないから見付からずに奥へ行ったのかな?」


「そうやと良いんやけどな」

「もしすり鉢仕掛けてるんやったら奥は手練れで固めてる筈や」


「2人では抜けない?」


「かもしれん」

「俺等はわざと中階段から進む」

「家猫達が合流するから鉄人達も前線押し上げるやろ」


「マーベリックはどこかな?」

「まぁエエかw」

「中階段は待ち伏せがあると思えばエエな」


「たぶん防御は薄いやろ」


「強行突破やなw」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


中階段を回り斜面をブッシュの稜線に沿って登ると当然の如く中階段上の通路脇に出る


音は誤魔化せないので何かがブッシュを近付いているのはバレているだろう

それでも此方の方が俄然有利なのは確かだ


女豹が立ち止まって此方を見ている


声はかけられない状況なので周囲を見渡し何を言いたいのかを洞察する


全集索敵


前方に潜伏中の気配3

少し離れてブッシュを近付いてくる音1


おそらくマーベリックがハンバーガーヒルからブッシュを渡っているのだろう

もう少しで接敵すると思われる

いかにブッシュ越しとは言え3対1ではマーベリックに分が悪い

援護すべきかな


私はナインを傍らの木に立て掛けるとM645を抜き放つ

撃ち合いとなればナインでは一方的に撃たれるのは明白

木々の隙間から目を凝らすとゴーグルの反射が見える

見えると言う事は射線も通ると言うこと

静かに狙いを定めると女豹は別の1人に狙いをつけた


引き金を引こうとした瞬間私が左手を上げて制止する

マーベリックが止まったのだ


敵が身動ぎするのが聞こえてくる

マーベリックに対応しているのか?


3人がジリジリと前進を始めた

敵の狙いはマーベリックではない


味方?


さてはクレインが痺れを切らしたなw

まだ開始してから10分ぐらいしかたっていないのに

せっかちな人


何にしても味方を撃たせるわけにはいかない

左手の指を3本立ててから2本を曲げる

3人の内どれを狙うかを知らせるための合図

それを見て頷く女豹


やっぱりお姉様は連携しやすいな・・・


再び手を上げゆっくりと順に指を曲げていく


3・・・

2・・

1


タキンタキンタキンッ

シュトンシュトンシュトン

バコンッガシャバコンッ


此方に合わせてマーベリックも加勢してきた

一瞬で3人が討ち取られ再び静けさが支配する


ガサッガサガサッ


ブッシュから飛び出たマーベリックがそのまま此方のブッシュへと飛び込んできた


「さっきは助かったわ」

「ありがとな」


「援護しなくても1人で狩れてそうな勢いやったねw」

「それにしてもよく後ろ2人を狙ったってわかったね」


「そらそうやろー」

「援護するなら反撃の早い後ろ側狙うんが普通やろ」

「後ろ残したら撃たれる危険性高いもん」


おそらく3人目を狙っていただろうに銃声を聞いて反射的に戦闘に狙いを変えるところが流石ベテランと言ったところか


タタタタタッ


「お前ら無事か?」


「うわっ!」

「クレインかいなびっくりさすなやー」

「もうちょっとで撃つとこやったw」


「銃声聞こえたから急いで駆けつけたんや」


「此処を落としたのはバレてるから当然出口は狙われてるよね」

「初めからそのつもりなんだもの」


「向こうの誤算は藤棚方面が落とされてる事やろ」

「家猫とジジも向かわせたから合流して向かってる筈や」

「隊長達も動向見てハンバーガーヒルから攻めるやろ」


「となると問題はアタシ達ね」


「2人はそのままブッシュを奥まで行けるか?」

「此処は俺とダヤンで下の囮役やるからフォックス達は横槍入れて欲しい」

「奥階段落とせたらハンターとマーベリックは此処からフラッグアタックに向かって欲しい」


「落とせんかったら?」


「玉砕でw」


「マジですかーw」


クレインとダヤンは踵を返して階段を下りていった

程なくして牽制攻撃の銃声が鳴り響き始める

この音に紛れて進めと言うことね


私は女豹に合図を送ると奥階段を目指した


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


シュドドドドドドドッ

シュドドドドドドドッ


奥階段手前で鳴り響く銃声

ブッシュの気配を誤魔化すための囮なので前に出たりしていない

射角を上げて申し訳程度に奥階段に向けて撃っているだけ

そもそも効果は期待していない


「囮も暇やなぁ」

「まぁそう言うなよw」


ダヤンも座りながらおざなりに撃っている


シュタタタタタタタッ


「誰や!!」


ダヤンは銃口を向けるが撃とうとしない


「オレオレ」


「なんや家猫か」

「敵が来る筈無いとは思ってたけどな」


「銃声聞こえたから来てみたんや」

「相変わらず上も動き無し」


「たぶんすり鉢やろから奥階段はヤバイと思う」

「今フォックスと女豹がブッシュに潜って接近してるとこや」


「そうかー」

「なら俺の出番か」


PSG1を構えるとスコープを覗き込む


「やっぱりおるなぁ」


シュタンシュタンシュタン


「ヒットー」


遠くでヒットコールがあがる


「もうちょい狩りこもか」


シュタンシュタン

シュタンシュタンシュタン


「やっぱり1人狩ったら警戒されてるなぁ・・・」


家猫の参戦により戦況が変わる

元よりアウトレンジからの牽制でしかなく積極性に欠けていたが狙撃により頭を抑えられてしまった

これにより地の利が失われる事となる


「距離詰める援護頼む」

「了解!」


援護を頼み1人で走り出すクレイン

頭を出せないように弾幕を厚くして索敵を阻害する3人


「展開早まったな・・・」

「このままだとくたびれ儲けね」


「お姉様!」


小声で合図するとわかったとばかりに足を早め右側へと逸れて行く


「音を立てるから私には左側から攻めろって事ね」


意図を察してブッシュを左側、崖の稜線を急ぐ

ブッシュの合間から下を見ると階段下にクレインが取り付いた


タイミングを計りながらナインを過装填状態にする


3・・・・・

2・・・・

1・・・


シュドドドドッシュドドドドッ


「敵が階段まで来てるぞ!!」

「迎え撃て!!」


ブッシュを挟んだすぐ向こうで声が上がる


バシュンッ

ビシバシビシッ


「ヒット!!」


シュカカカカカッシュカカカカカッ


「ヒットヒット!!」


先頭を私が討ち取ると後列2人は瞬く間に女豹に狩られた


「フォックス!!」

「クリア!!」


「クレイン!!」

「上クリア!!」


直ぐ様クレインが階段を駆け上がって来た


「最高のタイミングやったなw」


クレインと合流すると程なくして家猫とダヤンも到着した


「この分やとフラッグガード滅茶苦茶多いんちゃうか?」

「ホンマや」

「キモいぐらい守備隊多いわ」


クレインの呟きにスコープで確認した家猫が答える


「ヤバい」

「見えるだけで10人はおる」


「ちょっとお先に失礼」


私は1人這いながら通路を抜けて右側の芝生へと侵入した

「見える範囲で10人」数が合わない

おそらく芝生のこちら側にも伏兵が潜んでいるのだろう

案の定少し這い進んだだけで人影が見えてくる

1人・・・2人・・・

4m間隔で3人


左手でホルスターからCOLTポケットを取り出しサプレッサーを確認する

右のナインで2番目を狙いながらCOLTポケットで1人目を狙う


プシュ

「ヒット!」

バシュンッガキンッ!

「ヒット!!」


パラララッパララララッ

バコンッ!!

「ヒット!!」


3人目は反撃してきたが即座にマーベリックか討ち取ってくれた

お陰で私は無事撃たれずに済んだので立ち上がらず方向を変え来た道を戻る


「お帰りー」

「ただいまー」


戻ってきたが女豹の姿がない


「お姉様は?」

「反対側のブッシュに入っていった」

「了解ー」

「私も行って来ま~す」


そのまま這いずってブッシュの稜線を進む

およそ20m先の木が不自然に膨らんでいた


「たぶんあれだろうけど・・・」

「遠いから間にいるよね」


考えても仕方がない

おそらくそろそろ最終局面だろう

総攻撃の前になんとかしなければ


仰角ちょい上げ・・・

風無し

照準よーし


バシュンッ

「ヒットー!」

遠いせいか少し大きめのヒットコールが上がる


シュカカカカカッ

「ヒット!!」

間髪いれず女豹が手前の伏兵を片付けた


ズササッ

シュタタタタタタタツッ


先頭をクレインが走りマーベリックと家猫が脇を固める

ダヤンは少し遅れ掩護射撃をしながら後を追う


「うわぁぁあああーーーー!!」


クレインの特攻を皮切りに大階段とハンバーガーヒルからも突撃が始まる


「怯むな!!」

「迎撃しろー!!」


店長の掛け声に反応して一斉に撃ち始めるフラッグ防衛隊

飛び交う銃弾に敵味方入り乱れてヒットコールが交錯する


先頭のクレインは撃たれ楯となり影から家猫が肉薄する

フラッグ手前で討ち取られたもののクレイン達第1陣に気を取られ韋駄天達第2陣に蹂躙される守備隊の面々

しかし第2陣もフラッグ後衛の守備隊の猛攻には抗えず全滅してしまった

ハンバーガーヒルを発した隊長達第3陣はこれ等後衛部隊を殲滅しフラッグの迫った


「後1メートルー!!」


乱射しながら防衛線を抜けてきた隊長の手がフラッグのかかった瞬間


ズバァァンッ!!


フラッグ真後ろに隠れていた店長が超至近距離で隊長を討ち取った


「ヒットッ!!」


無念そうに両手を上げる隊長


バシュンッ

「のぐぉわっ!!」


辛くも隊長を退けた店長の後頭部に私の放ったナインの銃弾が突き刺さった


その脇を抜けてフラッグを取り上げ高く掲げる女豹


「鳴らす必要あるかしら?」

「店長さん♪」


小首を傾げながら笑うその姿はマスク越しですら何とも愛らしかった

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