表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
88/97

第八十八話

第88話

均衡の赤


聖峰アウレリア。

古代遺跡の最深部、巨大な神殿の空間。

中央には巨大な魔法陣があった。

黒い光が静かに揺れている。

その前に一人の男が立っていた。

銀髪。

赤い瞳。

黒月の主。

ゼルヴァ。

男は振り向いた。

「来たか」

アルベルトが剣を構える。

「ここで終わりだ」

ゼルヴァは小さく笑った。

「終わる?」

魔法陣を見上げる。

「違う」

「ここから始まる」

手を掲げる。

黒い魔力が広がる。

神殿が震える。

セレスティアが叫ぶ。

「魔法陣が起動します!」

セラフィーナが言う。

「世界の均衡が崩れます!」

アルベルトが叫ぶ。

「止める!」

ゼルヴァが杖を振った。

「アビスランス」

巨大な闇の槍。

ガルヴァンが受ける。

ドォン!!

床が割れる。

バルドックが爆弾を投げる。

ドォン!!

煙の中。

エリシアが風を放つ。

「テンペスト!」

だが

ゼルヴァは動かない。

「無駄だ」

闇の波動。

全員が後ろへ吹き飛ぶ。

リュカが立ち上がる。

「強い……」

ゼルヴァが言う。

「世界は壊れている」

「だから作り直す」

アルベルトが剣を握る。

「お前の理屈で世界を壊させない」

ゼルヴァの目が光る。

「赤魔法の少女」

リュカを見る。

「お前の力こそ」

「新しい世界に必要だ」

リュカは首を振った。

「違う」

短剣を握る。

赤い魔石。

胸の奥。

白。

黒。

そして赤。

全ての魔力が

一つに重なる。

セレスティアが呟く。

「赤魔力……」

セラフィーナが言う。

「均衡の力」

リュカが前に出た。

炎。

雷。

風。

光。

闇。

全ての魔力が赤い光へ変わる。

リュカが叫んだ。

「紅神剣!!」

赤い光の刃。

神殿を貫く光。

ゼルヴァの闇魔法を

切り裂いた。

「な……!」

アルベルトが走る。

「今だ!」

剣が振り下ろされる。

ザン!!

ゼルヴァの杖が砕けた。

魔法陣の光が消える。

静寂。

ゼルヴァは膝をついた。

「……見事だ」

リュカを見る。

「均衡の赤」

男は静かに倒れた。

闇の魔力が消える。

神殿に静かな光が戻った。

セラフィーナが祈る。

「均衡が戻りました」

エリシアがリュカを抱きしめる。

「よくやったね」

リュカは少し笑った。

「終わった……?」

アルベルトは空を見る。

聖峰アウレリアの空。

静かな青空。

アルベルトが言った。

「終わった」

長い戦い。

黒月の戦争。

その全てが

終わった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ