第七十六話
第76話
闇の魔導師
王都ルミナリアの王城前広場。
黒い光の柱が空へ伸びていた。
地下魔法陣の中心、
その場所に一人の男が立っている。
黒いローブ、レイヴァン。
黒月の幹部だった。
アルベルトたち七人は
広場に到着する。
レイヴァンは振り向いた。
「来たか」
余裕の笑み。
リュカが短剣を握る。
「止める」
レイヴァンは肩をすくめた。
「もう遅い」
空を指す。
王都の上空に黒い結界が広がっていた。
セレスティアが言う。
「魔法陣が繋がっています」
セラフィーナが目を閉じる。
「闇の領域……」
アルベルトが剣を構えた。
「破壊する」
レイヴァンは軽く笑う。
「できるかな」
そしてレイヴァンは杖を掲げた。
黒い魔力が渦を巻く。
「シャドウレギオン」
地面の影が動く。
ズルリ……
黒い兵士が現れた。
影の魔物、ざっと十体以上。
バルドックが笑う。
「派手だな」
ガルヴァンが大剣を構える。
「全部倒す」
アルベルトが叫ぶ。
「戦闘!」
影の兵士が襲いかかる。
ガルヴァンの剣が振り下ろされる。
ザン!
影が裂ける。
アルベルトも斬り込み、二体を切り伏せる。
エリシアが杖を掲げた。
「ウィンドカッター!」
風の刃が影を切り裂く。
セラフィーナが光を放つ。
「聖光!」
闇の兵士が消えていく。
だが、まだ多い。
リュカが前に出た。
「紅雷!」
赤い雷が走る。
ドォン!!
三体の影が吹き飛ぶ。
レイヴァンが少し驚いた。
「ほう」
リュカを見る。
「成長しているな」
アルベルトが言う。
「次はお前だ」
レイヴァンは笑った。
「そう焦るな」
そして
杖を高く掲げる。
空の黒い結界がさらに強く光る。
ゴォォ……
セレスティアが叫ぶ。
「魔力が上がっています!」
セラフィーナが言った。
「結界の中心です」
アルベルトが低く言う。
「レイヴァンを倒す」
リュカは短剣を握った。
赤い光が宿る。
王都の夜、黒い結界。
その中心に立つ闇の魔導師。
決戦が始まろうとしていた。




