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第七十四話

第74話

黒き光


王都地下。

黒月の魔法陣。

レイヴァンたちが消えた後、地下通路には

重い静寂が残っていた。

リュカが言う。

「今の……」

セレスティアが真剣な顔で魔法陣を見ていた。

「起動しました」

エリシアが驚く。

「え?」

セレスティアが続ける。

「完全ではありません」

「ですが」

「一部が動き始めています」

アルベルトの表情が変わる。

「止められるか」

セレスティアは首を振った。

「ここだけでは無理です」

「王都中の魔法陣が繋がっています」

バルドックが言う。

「つまり?」

セレスティアが答えた。

「全てを止めないと」

その時だった。

地面が揺れる。

ゴォォ……

地下通路が震える。

リュカが壁を掴む。

「なに!?」

ガルヴァンが言う。

「魔力」

セラフィーナが目を閉じた。

「強い……」

アルベルトが言う。

「地上だ」

七人は急いで通路を戻る。

鉄蓋を押し上げ外に出た。

王都の空は夜だった。

そして空に黒い光が走っていた。

エリシアが呟く。

「なにあれ……」

王都の各地から

黒い柱の光が立ち上がっている。

セレスティアが震える声で言う。

「魔法陣です」

地下の魔法陣。

それが

王都中で発動している。

リュカが空を見る。

黒い光がゆっくり広がっていく。

セラフィーナが静かに言った。

「結界……」

アルベルトが聞く。

「何の結界だ」

セラフィーナの表情は少し険しかった。

「闇の結界です」

その時、遠くで爆発音がした。

ドォン!!

王都の別の地区で煙が上がる。

ガルヴァンが言う。

「戦闘」

バルドックが笑う。

「始まったな」

アルベルトは剣を握った。

黒月。

王都の地下、巨大魔法陣。

その計画がついに動き始めた。

アルベルトは言った。

「動くぞ」

王都の夜。

その空に黒い光が広がっていた。

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