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第七十一話

第71話

王子の影


王城会議が終わった後。

重臣たちは次々と部屋を出ていった。

広い会議室には

まだ数人が残っている。

アルベルト。

そして

カイゼル第一王子。

カイゼル第一王子はゆっくり立ち上がった。

背が高い。

アルベルトより少し年上。

鋭い目をしている。

「久しぶりだな」

アルベルトは静かに答える。

「兄上」

リュカは少し緊張していた。

エリシアが小声で言う。

「空気重いね」

カイゼル第一王子はリュカたちを見た。

「それが噂のパーティーか」

アルベルトは言う。

「仲間だ」

カイゼル第一王子は軽く笑った。

「王子が冒険者ごっことは」

バルドックが小さく呟く。

「感じ悪いな」

ガルヴァンが言う。

「強そう」

カイゼル第一王子はアルベルトを見た。

「地下調査は好きにしろ」

「だが」

「王都を騒がせるな」

アルベルトの目が細くなる。

「何か知っているのか」

カイゼル第一王子は答えなかった。

そのまま部屋を出ていく。

重い扉が閉まった。

リュカが言う。

「怖い人」

エリシアが苦笑する。

「王族って感じだね」

セレスティアが言う。

「でも」

「何か隠している気がします」

セラフィーナも静かに言った。

「影があります」

アルベルトは少し考えていた。

だが

すぐに言った。

「今は地下だ」

バルドックが笑う。

「またダンジョンか」

ガルヴァンが言う。

「慣れてる」

リュカも少し笑った。

「確かに」

王城の地下。

王都の地下。

そこに

黒月が何かを仕掛けている。

アルベルトは地図を広げた。

赤い印。

王都の各地。

「まずここだ」

指した場所。

王都の古い地区。

地下通路の交差点。

七人の新しい調査が

始まろうとしていた。

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