第六十七話
第67話
王城地下
王城ルミナリア。
白い石の巨大な城。
七人は兵士に案内され
城の奥へ進んでいた。
普段は入れない場所。
長い廊下。
高い天井。
リュカは少し緊張していた。
「やっぱり王城って大きいね」
エリシアが小さく笑う。
「迷子になりそう」
バルドックが言う。
「地下なんてもっと迷うぞ」
その時
重い扉の前で兵士が止まった。
「ここです」
地下入口。
古い石の階段が
下へ続いている。
暗い。
冷たい空気が流れていた。
ガルヴァンが鼻を動かす。
「匂い」
アルベルトが聞く。
「何の?」
ガルヴァンが答える。
「魔力」
セレスティアも頷いた。
「感じます」
「黒魔力です」
空気が少し重くなる。
セラフィーナが小さく言った。
「邪悪な気配」
アルベルトが剣を抜いた。
「降りる」
七人は階段を降りていく。
地下通路。
壁は古い石。
松明の光が揺れている。
リュカが小声で言う。
「ダンジョンみたい」
バルドックが笑う。
「城の下にダンジョンとはな」
ガルヴァンが突然止まった。
「ここ」
地面を指す。
黒い跡。
焼け焦げたような痕跡。
セレスティアがしゃがむ。
指で触れる。
「魔法の跡です」
アルベルトが聞く。
「黒魔法か」
セレスティアは頷いた。
「しかも」
「かなり強い魔導師です」
その時。
通路の奥で
何かが動いた。
影。
人影だった。
黒いローブ。
フードを被っている。
リュカが言う。
「いた!」
その人物は
七人を見ると
すぐに後ろへ下がった。
アルベルトが叫ぶ。
「止まれ!」
だが
黒ローブは手を掲げた。
黒い光。
次の瞬間
通路の壁が崩れた。
ドォン!!
瓦礫が落ちる。
視界が煙に包まれる。
バルドックが叫ぶ。
「逃げたぞ!」
ガルヴァンが低く言う。
「奥」
アルベルトの目が鋭くなる。
侵入者。
黒魔導師。
王城の地下に潜む者。
その正体は
まだ分からない。
だが
七人は
確実に
その影へ近づいていた。




