第五十三話
第53話
新しい依頼
王都ルミナリア。
冒険者ギルド。
朝の時間。
ギルドの中はいつものように賑わっていた。
リュカは掲示板を見上げていた。
たくさんの依頼書。
討伐。
護衛。
調査。
「いっぱいあるね……」
セレスティアが隣で頷く。
「王都は依頼の数も多いですから」
バルドックが腕を組む。
「どれにする?」
アルベルトが掲示板を見ていた。
真剣な目。
ガルヴァンが横で言う。
「遠征」
アルベルトが小さく頷いた。
「そうだな」
王都の依頼は小規模なものが多い。
だが
パーティーは七人。
もっと大きな依頼でも対応できる。
エリシアが言う。
「遠出するの?」
リュカが少し驚く。
「王都の外?」
アルベルトが一枚の依頼書を取った。
それを皆に見せる。
北部山岳地帯
魔物異常発生調査
報酬:高額
ガルヴァンが言う。
「旧戦場」
北部の山岳地帯。
かつて戦争があった場所。
今は魔物が多い危険地帯だ。
セラフィーナが静かに言った。
「均衡が乱れている可能性があります」
リュカが聞く。
「均衡?」
セラフィーナは頷いた。
「光と闇」
「どちらかが強くなりすぎると」
「世界は歪みます」
そして
赤魔法は
その均衡に関わる力。
リュカは少し考えた。
そして言う。
「行こう」
アルベルトが笑う。
「決まりだな」
バルドックが笑う。
「久々の遠征だ」
ガルヴァンも頷く。
「山は嫌いじゃない」
セレスティアが嬉しそうに言う。
「未知の魔物がいるかもしれません!」
エリシアは少し心配そうだった。
でも優しく言う。
「無理しないでね、リュカ」
リュカは笑った。
「大丈夫」
こうして
七人のパーティーは
王都を出ることになった。
北部山岳地帯。
そこには
まだ誰も知らない
大きな異変が待っている。
そして――
その地で
リュカは
赤魔法の新しい力を知ることになる。




