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第五十一話

第51話

影の巨人


王都地下水路。

巨大な影が立ち上がる。

三メートルを超える黒い巨体。

赤い目が光った。

「グォォォ……」

アルベルトが叫ぶ。

「前衛!」

ガルヴァンがすぐに動いた。

「任せろ」

地面を蹴る。

大剣が振り下ろされる。

ドォン!!

影の巨人の腕に直撃。

だが。

黒い体が揺れるだけ。

ガルヴァンが低く言う。

「硬い」

影の巨人が腕を振るう。

ドォン!!

ガルヴァンが後ろへ跳ぶ。

「力も強い」

アルベルトが剣を構える。

「連携で崩す」

バルドックが爆弾を取り出す。

「任せろ!」

投げる。

ドォン!!

爆発。

影の体が揺れる。

だが完全には崩れない。

その時。

セラフィーナが手を掲げた。

「聖光」

白い光が放たれる。

影の巨人が苦しむ。

「グアア!」

セラフィーナが言う。

「聖魔法は効きます!」

アルベルトが頷く。

「よし」

「リュカ!」

リュカは短剣を握る。

「赤火!」

炎が飛ぶ。

赤い炎が影を焼く。

影の体が崩れた。

ガルヴァンがすぐ言う。

「効いてる」

「聖と赤」

「相性いい」

エリシアが後ろから叫ぶ。

「リュカ、前に出すぎないで!」

「回復するから!」

白い光。

ヒール。

リュカの体が軽くなる。

その時。

黒魔導師ヴェルドが笑った。

「素晴らしい」

「だが……」

杖を掲げる。

魔法陣が強く光る。

影の巨人が膨れ上がる。

「グォォォォ!!」

バルドックが叫ぶ。

「強化されたぞ!」

アルベルトが言う。

「決めるしかない」

リュカを見る。

「リュカ」

リュカが頷く。

短剣を握る。

魔導短剣の魔石が光る。

白。

黒。

二つの魔力。

その中心で

赤が燃える。

リュカが呟いた。

「赤刃」

炎が刃を包む。

だが。

いつもより強い。

赤い炎が大きく広がる。

バルドックが驚く。

「おいおい」

ガルヴァンも言う。

「魔力上がってる」

アルベルトが叫ぶ。

「今だ!」

ガルヴァンが影の巨人の腕を受け止める。

「押さえた!」

セラフィーナが光を放つ。

「聖光!」

影の体が揺らぐ。

その瞬間。

リュカが跳んだ。

「はやあし!」

赤い光。

一瞬で距離を詰める。

影の巨人の胸。

そこにある

黒い魔核。

リュカが叫ぶ。

「赤刃!!」

炎の刃が振り下ろされる。

ザン!!

黒い核が割れた。

影の巨人の体が

崩れ始める。

「グォォォ……」

巨体がゆっくり崩壊する。

影が霧のように消えていく。

そして。

完全に消滅した。

静寂。

地下水路に

静かな水音だけが残った。

バルドックが笑う。

「やったな」

ガルヴァンも頷く。

「いい一撃だった」

エリシアが駆け寄る。

「リュカ、大丈夫?」

リュカは少し息を切らしていた。

「うん」

アルベルトも笑った。

「見事だ」

だが。

その時。

奥から声がした。

「……くく」

黒魔導師ヴェルド。

まだ立っていた。

その目は狂気に光っている。

「素晴らしい」

「本当に」

「赤魔法は美しい」

アルベルトが剣を向ける。

「次はお前だ」

ヴェルドは笑った。

「今日はここまでだ」

黒い煙が広がる。

瞬間。

姿が消えた。

アルベルトが舌打ちする。

「逃げたか」

だが。

地下の魔法陣は消えている。

シャドウの気配も消えた。

王都の地下の事件は

ひとまず終わった。

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