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第五十話

第50話

影を生む者


王都地下水路。

暗い通路。

シャドウの魔物が群れていた。

黒い影が揺れている。

アルベルトが剣を構えた。

「数が多い」

ガルヴァンが低く言う。

「十以上」

「まだ増える」

リュカが短剣を握る。

魔導短剣の魔石が赤く光る。

その時。

地下の奥から声が響いた。

「……やっと来たか」

低い声。

人の声だった。

全員が奥を見る。

暗闇の中から

一人の男が歩いてくる。

黒いローブ。

やせた体。

手には黒い杖。

足元には

黒い魔法陣。

シャドウがその魔法陣から

次々に生まれていた。

バルドックが眉をひそめる。

「黒魔導師か」

男は笑った。

「その通り」

ゆっくり手を広げる。

「私はヴェルド」

「魔物創造の研究者だ」

セレスティアが驚く。

「魔物創造……!?」

王立魔導研究院でも

禁じられている研究。

男は楽しそうに続ける。

「王都は実験に最適だ」

「人が多い」

「魔力も多い」

アルベルトの目が冷たくなる。

「ふざけるな」

男は肩をすくめる。

「理解されないのは残念だ」

その時。

男の視線が

リュカで止まった。

「……ほう」

目が細くなる。

「赤魔法」

リュカの背筋が少し寒くなる。

男は笑った。

「面白い」

「とても面白い」

セラフィーナが前へ出る。

「やめなさい」

聖女の声。

男は少し驚いた。

「聖女までいるとは」

だがすぐに笑う。

「ますます面白い」

杖を掲げる。

黒い魔法陣が広がる。

ドクン

地下が震えた。

ガルヴァンが低く言う。

「来る」

魔法陣が光る。

その中心から

巨大な影が立ち上がる。

人型。

だが三メートル以上ある。

影の巨人。

シャドウの集合体。

赤い目が光った。

「グォォォ……」

リュカが息を呑む。

アルベルトが言う。

「Bランク以上だ」

バルドックが笑う。

「面白くなってきたな」

ガルヴァンが剣を構える。

「俺が前に出る」

エリシアが言う。

「回復は任せて」

セラフィーナが静かに言った。

「浄化の準備をします」

アルベルトが剣を構えた。

「総力戦だ」

リュカも前へ出る。

「アル」

アルベルトが頷く。

「行くぞ」

王都の地下。

光と影。

そして赤。

七人の力が

今ぶつかろうとしていた。

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