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第四十話

第40話

第二王子


王都冒険者ギルド。

リュカとセレスティアは向かい合って座っていた。

テーブルの上には紙と羽ペン。

セレスティアは真剣な顔で質問している。

「赤魔法は」

「白魔法と黒魔法を同時に感じますか?」

リュカは少し考えた。

「うん……」

「両方ある感じ」

セレスティアの目が輝く。

「やっぱり……!」

興奮して紙に書き込む。

バルドックが笑った。

「研究者だな」

エリシアも微笑んでいた。

その時だった。

ギルドの扉が開いた。

ドン!

兵士が数人入ってくる。

鎧を着た王国兵。

周囲の冒険者がざわつく。

「王国兵?」

兵士の一人が大きな声で言った。

「アルベルト殿下!」

ギルドの空気が凍った。

リュカがゆっくり振り向く。

兵士たちは

アルベルトの前で

膝をついた。

「お探ししておりました!」

「王城へお戻りください!」

リュカの頭が

真っ白になった。

「……え?」

アルベルトは静かに息を吐いた。

そして兵士に言う。

「立て」

兵士はすぐ立ち上がる。

「しかし殿下――」

アルベルトが小さく言う。

「ここではアルベルトでいい」

ギルド中がざわついていた。

「殿下……?」

「王族……?」

リュカはアルベルトを見ていた。

信じられない。

アルは

ただの旅の剣士じゃなかった。

王国の――

第二王子。

リュカの声は震えていた。

「アル……?」

アルベルトは

静かに彼女を見た。

そして。

ゆっくり言う。

「……隠していた」

リュカの胸が

ぎゅっと痛くなる。

セレスティアが小さく呟いた。

「やっぱり……」

リュカは理解した。

最初から。

ずっと。

アルは

自分とは

違う世界の人だった。

王都の喧騒の中で。

リュカの心は

少しだけ

遠くなった気がした。

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