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第三十八話

第38話

王都の冒険者ギルド


王都ルミナリア。

石畳の大通りを五人は歩いていた。

人の数が桁違いだ。

商人。

騎士。

神官。

そして――

多くの冒険者。

リュカはきょろきょろしていた。

「すごい……」

エリシアが笑う。

「慣れますよ」

バルドックが前を指さした。

「あれだ」

大きな建物。

石造りの三階建て。

入口の上には

剣と盾の紋章。

冒険者ギルド。

アルベルトが言う。

「入るぞ」

扉を押す。

ギィ……

中は広かった。

酒場のような空間。

木のテーブル。

掲示板には大量の依頼書。

そして――

多くの冒険者。

ガヤガヤと騒がしい。

リュカは少し緊張していた。

その時。

一人の大男が声を上げた。

「おい」

アルベルトたちを見る。

筋肉質の男。

背中に大剣。

明らかに強そうだ。

「見ない顔だな」

アルベルトが落ち着いて答える。

「今日来た」

男が鼻で笑う。

「王都は甘くねぇぞ」

バルドックが小さく笑った。

「誰に言ってんだ」

男は肩をすくめて去っていった。

リュカが小さく言う。

「怖い人多い」

ガルヴァンが頷く。

「強い」

王都の冒険者はレベルが違う。

その時。

受付から声がした。

「次の方」

アルベルトがカウンターへ向かう。

受付嬢が微笑む。

「ようこそ」

「王都冒険者ギルドへ」

アルベルトが言った。

「登録更新と依頼確認だ」

受付嬢が書類を見る。

そして。

少し驚いた顔になった。

「……ワイバーン討伐?」

リュカが小さく言う。

「うん」

受付嬢は目を丸くした。

「本当ですか?」

バルドックが笑う。

「証拠もあるぞ」

ワイバーンの爪を机に置く。

受付嬢はしばらく固まった。

それから慌てて言う。

「少々お待ちください!」

奥へ走っていく。

リュカが不思議そうに聞いた。

「どうしたの?」

アルベルトは少し苦笑した。

「騒ぎになるかもな」

その時。

ギルドの奥の階段から

一人の少女が降りてきた。

金色の髪。

青い瞳。

まだ若い。

十四歳くらい。

だが――

ローブの胸には

王立魔導研究院の紋章。

少女はまっすぐこちらを見ていた。

そして。

小さく呟いた。

「……赤魔法?」

リュカの胸が

なぜか

ざわりとした。

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