第三十七話
第37話
王都ルミナリア
翌日。
五人は街道を歩いていた。
朝の光が草原を照らしている。
遠くに見える巨大な城壁。
それは昨日よりもはるかに大きく見えた。
リュカがぽつりと言う。
「大きい……」
エリシアが微笑む。
「アルヴェリア王国の中心ですから」
近づくほどに
城壁の高さが分かる。
石で造られた巨大な壁。
何十メートルもある。
門の前には多くの人。
商人。
旅人。
冒険者。
馬車も並んでいた。
バルドックが笑う。
「さすが王都だな」
ガルヴァンは静かに周囲を見ている。
警戒は解かない。
アルベルトは城壁を見上げていた。
慣れた景色。
だが。
表情は変えない。
やがて五人は門の前に並んだ。
兵士が一人ずつ確認している。
「次!」
アルベルトが前に出る。
兵士が質問した。
「目的は?」
アルベルトは落ち着いて答える。
「冒険者だ」
「依頼で来た」
兵士が頷く。
「通れ」
簡単な確認だけだった。
王都は多くの人が出入りする。
特別な問題がなければ止められない。
門をくぐった瞬間――
リュカは立ち止まった。
「……え」
目の前に広がっていたのは
巨大な都市。
石畳の広い道。
両側に並ぶ店。
行き交う人々。
遠くには白い塔。
さらに奥には
巨大な城。
リュカは息を呑んだ。
「すごい……」
エリシアが優しく言う。
「ここがルミナリア」
王都。
光の都。
アルヴェリア王国の中心。
バルドックが腕を組む。
「まずはギルドだな」
ガルヴァンも頷く。
「情報が必要」
アルベルトは少し考えた。
それから言う。
「そうだな」
「まずは拠点を決める」
リュカはまだ街を見ていた。
すべてが新しい。
すべてが大きい。
そして――
遠くの丘の上。
白い城が見える。
ソル・アルヴェル宮。
アルヴェリア王国の王城。
リュカはまだ知らない。
その城に
アルベルトが住んでいることを。




