第二十三話
第23話
リザードマン
森の前。
四人と一体の魔物が向かい合っていた。
リザードマン。
人の形をしたトカゲの魔物。
緑色の鱗。
鋭い爪。
そして長い槍。
「シャアア!」
リザードマンが地面を蹴った。
速い。
アルベルトが剣を構える。
「来る!」
槍が突き出される。
キィン!
アルベルトの剣が弾いた。
だが。
「速いな」
リザードマンはすぐ距離を取る。
ガルヴァンが前に出た。
「俺が止める」
大剣を振り上げる。
「はあっ!」
重い一撃。
だがリザードマンは横に跳ぶ。
ザシュッ!
地面が抉れた。
リュカが呟く。
「動きが速い」
アルベルトが言う。
「連携だ」
リュカが頷く。
手を前に出す。
「赤火!」
炎弾が飛ぶ。
ドン!
リザードマンの肩に当たる。
だが。
「シャア!」
まだ倒れない。
その瞬間。
リザードマンがリュカへ突進。
槍が突き出される。
「危ない!」
アルベルトが叫ぶ。
だが。
リュカは逃げない。
「はやあし!」
赤い光が足元に広がる。
一瞬で横へ回避。
そのまま接近。
短剣を振る。
「赤刃!」
炎の刃。
ザシュッ!
リザードマンの腕を斬る。
「シャアア!」
リザードマンが怒り狂う。
だがその隙を逃さない。
ガルヴァンが踏み込む。
ドン!
地面が揺れる。
大剣が振り下ろされる。
ズドォン!!
リザードマンの体が地面に叩きつけられた。
だがまだ生きている。
アルベルトが言う。
「硬い!」
その時。
後ろから声が聞こえた。
「おーい!」
聞き覚えのある声。
四人が振り向く。
そこにいたのは――
バルドックだった。
背中に大きな袋を背負っている。
手には酒瓶。
「お前らこんな所で何やっとる!」
アルベルトが驚く。
「バルドック?」
ドワーフは笑った。
「鉱石取りに来たら騒がしいからよ!」
リザードマンが立ち上がる。
怒りの咆哮。
「シャアア!」
バルドックが目を細めた。
「ほう」
袋を地面に置く。
中から取り出したのは――
戦鎚。
巨大なウォーハンマーだった。
バルドックがニヤリと笑う。
「久しぶりに暴れるか」
ドワーフが前に出た。
リザードマンが唸る。
戦場の空気が変わる。
次の瞬間。
バルドックが叫んだ。
「どけぇ!」
ドン!!
地面を踏み込み
戦鎚を振り上げた。




