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今世と前世と罪と罰  作者: 月迎 百
第9章 若宮朋佳
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24 謝罪

どうぞよろしくお願いします。

 マンションのエントランスに相原くんと匠海くんとアキとマユミと母がいて、私達の姿を見るとほっとしていた。


「匠海くん、ありがとうね。

 戻ってくるの怖かったでしょう……」


 私は匠海くんと目の高さを合わせて、しっかりとお礼を言った。


「うん……、でもいやだったんだ。

 ママをたすけたかったけど、どうしたらいいか、わからなくて。

 ママはパパがこわかったんだよ。だから……。ぼく、パパがママに何かしそうになるとわざと赤ちゃんみたいにして……。

 でも、パパがそれをともかちゃんにもしたらって……」


 匠海くんは気づいてたんだ。ママがパパに怯えて、そのせいで自分に厳しい言葉を掛けたりすることをわかってた。天堂さんがいない時間は親子でほっこりできる時間だったのかもしれない。

 でも、その時間、逃げ出すこともできたんじゃないかと思ってしまうけど、そこまで考えられないように依存させられていたんだろう……。




 川上先生と加藤さんの車、近くのコインパーキングに停めてあったんだって。

 やっぱり、川上先生はファミレス待機してたみたいで、相原くんの連絡で慌ててファミレスを出て加藤さんが停めていたコインパーキングで合流したとのこと。


 加藤さんの車に母とはるみ伯母さんと都さんとマユミが乗った。

 川上先生の車には私とアキと相原くんと匠海くん。


 車の中で雅さんは紗栄先生とソウヤくんとソウヤ君のお母さんと雅さんの御両親と食事会とは別のホテルにいるのでそこへ向かうと話を聞いた。

 協力してくれた留学仲間の御夫婦はもう帰られたそうだ。


 けっこう有名なホテルだよね、ここ!

 ファミリールームを借りてあり、雅さん、匠海くん、雅さんの御両親で泊まって、これからのことを話し合うのだそう。


「釘刺したけど、実家に押しかけてくる可能性もあるし、ね」と都さん。


 雅さんと匠海くんの荷物を届ける。

 はるみ伯母さんは雅さんと御両親に、義弘さん(天堂さん)がしていたことを謝罪し、天堂家としてきちんと対応することを約束していた。

 大丈夫かな? 正しいことなんだけど……。

 はるみ伯母さんが、天堂家と揉めないことを祈るばかりだ。


 雅さんと匠海くんは抱き合って泣いて、その姿に私は安心した。

 良かった。この親子はきっと大丈夫。匠海くん、良かったね。

 私は汽車の絵本2冊と桃太郎の絵本を雅さんに渡した。


「ごめんなさい……、朋佳さん。

 私、あなたを……、身代わりにしようとひどいことを考えてた」


「でも、大丈夫だったんで!

 もう気にしないで下さい!」


 私は笑って言った。



 父が母の連絡を受けてホテルに車で迎えに来てくれた。

 はるみ伯母さんと母を乗せて天堂家へ行くという。

 私は都さん達の話を聞きたくて、残ることにした。

 川上先生が「責任を持って麻岡、伊藤、若宮は家まで送ります」と言っててさ……。

 ソウヤくんとソウヤ母、それとマユミはそこで帰ることになった。

 ホテルのロビーで見送りながら……。

 あれ? 家まで送るんじゃないのか川上先生?

 まあ、ソウヤ母が一緒だから、いいのか!?


 都さんがホテルのコンシェルジュみたいな人に話をして、そのまま残ったみんなはホテルのティールームに通された。個室になってるね。


「雅、川上が来ないって知って帰ろうとしたのよ。

 本当に素直じゃないんだから!!」


 こんな言葉から都さんの話が始まった。


読んで下さり、ありがとうございます。

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