19 無理やりな話題
どうぞよろしくお願いします。
ファミレスまで戻ると店は混んでいたが、運良く会計をして出ようとしている多人数グループがいて、すぐ座ることができた。
匠海くんはお子様セット。私達も日替わりランチにした。すぐ帰るからドリンクバーもなし。
これでも気を遣ったんだ。たぶん、というかきっと天堂先生が出してくれることになるんだよね?
匠海くん、食べ方が上手になってる。
窓側に天堂さん、真ん中に補助いすの匠海くん、そして私。向かいにアキとマユミだったんだけど、匠海くんの介助がそんなに必要なかったので、私も一緒に食べることができた。
食べている時、アキがスマホを確認した。震えたのかな?
急にこちらを見て話し始めたから、何か指令でも出たのか?
「匠海くんは小学校、家から何分ぐらいかかるんですか?」
天堂さんは首を傾げたが「うーん、徒歩7~8分ってとこかな?」と答えた。
「登校班? それともひとりで行くんですか?」
私は続けて聞いた。
なんとなく、天堂さんをこちらの話に引き付けておくような……意味があるような気がしたから。
「ああ……、登校班があるようだよ。
マンションに子ども会があるみたいだ」
「子ども会! いいですね!
同じ一年生の子がいるといいね!」
「天堂さん!」
アキがまた口を開いた。
「そういえば……、ランドセル……、とかは?」
なんか無理に話題を捻り出しているような?
その時、マンションに入って行く人達が見えた。
あれ? お母さん……?
私は窓からぱっと視線を切り、アキの話に乗っかる。
「そうそう、ラン活って言うんですよね!」
「ランドセルか……、まあ用意しなきゃだな」
「入学説明会とかって、そろそろじゃないですか?
入学予定の小学校に話を聞きに行ったりは?」
そうだよ。匠海くんはアメリカで暮らしてて、保育園や幼稚園に行ってないんだし。
「雅がやっているのかな?」
「さあ?」
私に雅さんのことを聞かれてもわかんないよ。
さっきマンションに入って行ったのは……。お母さんはわかった。だと、はるみ伯母さんと都さんと加藤さんってとこかな?
ということは雅さんとの話がうまくいって、確認のためにはるみ伯母さんが来たって感じ?
でも、私達がいないマンションに入るとは?
私達は食べ終え、レジに天堂さんと私が行く。
食事の終わりに天堂さんが払うと言ったからだ。
会計は六千円ちょい超えって感じだ。
「今日のバイト代と相殺でいいかな?」
え? は? あ、そういうことね……。
私は頷いた。
まあ、それなら三人に平等に昼食というバイト代を払ってもらったことになるか?
……ケチだとは思うけど。
店の外の方で待っていたアキ達の所へ行くと「天堂さん、ごちそうさまでした」と言う。
アキとマユミが言いやすいようにね。
アキトマユミもお礼を言ったから、天堂さんは満足そう。
そして、歩き出す。
私はアキを見た。
『マンション帰って大丈夫そう?』という意味を込めて。
アキは頷いて「マンション戻ったら、何しようか?」と匠海くんに言った。
大丈夫ってことだな。
私達は横断歩道を渡りマンション側の歩道へ……。
そこへ川上先生と相原くんが現れた!
読んで下さり、ありがとうございます。




