24 先生と高校生
どうぞよろしくお願いします。
天堂先生が自分の支配下に置いて、都合よく懐柔したり貶めたりと利用する女性が必要なら……。
篠原より若くて、気が利いて、そしてお嬢様学校ならではの人脈もあり、匠海くんも懐いていて、篠原より子どもの扱いも上手で……。
「まさか、若宮さんを!?
天堂先生のお父さんの後妻の姪よ!
義理とはいえ従妹になる。
それにまだ高校生……」
「篠原のことで思い出した。
高校生の方が言うことを聞かせやすいと、知っているんじゃないか。天堂先生は」
「……篠原は自分で川上を振って、天堂先生を選んだんでしょう?」
「それはそうだけど、普通、先生ならさ、女子高生の方から迫ってきても手は出さないんじゃないか?」
うーん、それは川上の例を知っている私としては即答はできないけど、一般常識的にはそうだよね?
無言の私にさらに話を続ける加藤。
「篠原は川上の家がそれなりに裕福なことは知っていた。
けどさ、医者の方が金ありそうには感じるよな。
そう感じたというか、そう思わされた?
しかも、先生が実家のことを言うか?
それに、高校在学中にそういうことになったとしたら、高校生の方が周囲には言わないというか言えないんじゃないか?」
私は当時の篠原を思い出して苦しくなる。
「でも、篠原が川上と仲良くしているところを見せて、天堂先生を煽っていたんじゃ!?」
「駆け引き的にそういうこともあったのかもしれないけど。
まあ、天堂先生は大学の先生で、高校へは手伝いに来ただけのなんちゃって先生だったってことなんだろうな。
引っかかって釣り上げられた篠原もバカだけど。
でも、先生は医者じゃないし、病院を継ぐわけでもない。
一緒に暮らして、依存的な関係になりながらも不満を積み上げていたなら?」
確かに私は……、篠原が悪くて、川上を裏切ってまで天堂先生の元へ行ったのだからと。
苦労しているのは自業自得だと思ってしまう気持ちもある。
篠原は純粋に幸せになれそうな『玉の輿』の方を選んだつもりで……、とはいえ、やっぱり自業自得じゃない?
「1月3日。朋佳さんと天堂先生をふたりっきりにしない方がいいな。
匠海くんがいても、何が起こるかわからないよ。
川上がいても……、もうひとりくらい、女性がいた方がいいかもしれない」
「うん……」
「まあ、3日に篠原が何を考えているか。
それに天堂とのこれまでの生活を聞けば、これから二人が何をしようとしているか、はっきりするかもな」
その時、私のスマホが震えた。都だ。
『電話できる?』とある。
私は加藤に「都が電話くれって、ごめん、かけるね」と電話を掛けた。
読んで下さり、ありがとうございます。
後2話でこの章は終わり、また朋佳視点の章が始まる予定です。
これからもどうぞよろしくお願いします。




