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第6話 出会い

「わ、私が今より小さかった頃、転移の魔法を使って各地を飛び回っていた時、今まで感じた事のないような力を感じました。それが……マルィさんだったという訳です。私は……私にしか見えないような……す、すごい魔法が好きなので、興味を持ったという訳です」


 ……うーん、確かに詳しい説明だが、私と同じくらい要約してあるな……。何か、ミールルアにも話したくない事があるのか……?

 後、少し気になっているのは、転移の魔法を使って各地を飛び回っていたなら、苗木の時から目をつけられていたのではないか、という事だな……。


『ミールルア、初めて見つけた時私は、看板だったか……?』


「看板……? そ、そうに決まってますよ。マルィさんが苗木の時には、おそらく私は生まれていませんから……」


 ミールルアの話を聞いて、納得した。

 ああ、そう言えば苗木が育って加工されるまで、かなり時間が経っているんだった。

 ……いやでも、聞いておいて損は無いよな。


『ミールルア、私は、研究所のような場所の近くの森に居たのだが……そこは知っているのか?』


「研究所のような場所の近くの森ですか……?

い、いえ、知らないです……」


 知らない……? 各地を飛び回っていたなら、見えないものを見ることが出来るミールルアなら、研究所のような所を見つけてもおかしくは無いはずだが……あの辺には、そんなに厳重な隠蔽がしてあったのだろうか……?

 結局疑問が増えただけだったな……。

 もう手っ取り早く歴史を調べた方がいいのかもしれないな。


『ミールルア、とにかく、今私は非常に困っている。……出来れば、今までの歴史を教えて貰えるとありがたいのだが……』


「……じ、実験に協力してくれますか?」


 私の言葉に、ミールルアは俯きながらそう答えた。


『えっ?』


 ……いいえ、と答えたいところだが、恐らくそうなったら、歴史は教えてもらえない。自力で動けない事は無いから、人目を忍びながら動けば移動は出来るが、これから、ミールルアと同じくらい意思疎通が可能な人間は、もう二度と現れないかもしれない。

 なら選択権はないじゃないか。しかし……実験ってなんだ?


『非人道的な実験じゃないなら……まあ……』


「……ま、まあ、それなら大丈夫です」


 ミールルアは、少ししょんぼりしながら了承してくれた。よかった、普通にはいと言わなくて。後、許可を取ればちょっと危険な実験やるつもりだったのか……。


「じ、じゃあ、歴史の本を持ってきますね!」


 ミールルアは、そう言って、一度私の前から居なくなった。

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