026 氷の魔王
《怒りを確認………無慈悲を犠牲に称号の解析速度を上げます。称号解析…………完了》
「ま………お…う?」
今までに本気で怒ったことはたった一回しかない。
親友の屍が僕を不良から守ってくれた時がある。その時に頭を殴られて倒れた時。
アレ以来怒ったことはないけど………今、本気でアイツを殺したくなってきた。
《称号【氷の魔王】を解析完了。これで主人は、本当の意味での"魔王"になりました》
「無色魔法!」
《了解です。無色魔法【禁断錬成】》
禁断錬成。この世界には【錬金術】というスキルがあるが、この禁断錬成は魔法。
誰かの固有魔法、その力は禁断と名が付くのに相応しい。通常の錬金では人や魂などを錬成することができない。禁忌とされてるから………らしい。
だが、この【禁断錬成】ではそれができる。
《損失した腕の錬金に成功、欠損部分と接続。くっつきました。そのまま地面に【禁断錬成】します》
「何………する気なの………」
「大丈夫」
治したばかりの手でスイに触れ、イリスが調べた回復魔法をかける。誰のオリジナルかは知らないけど効果はかなりある。
そして、地面に【禁断錬成】すると2本の剣が錬成される。
《スキルを限界まで付与した剣です。存在していられるのは10秒です》
「十分」
スイの回復を終えると同時に両手で剣を取り構える。
「ぶっつけ………本番!。双剣術」
《【双剣術:四の型 氷双乱撃】》
両手の剣が冷気を放ち始める。
姿勢を低くポイズンドラゴに向かって走る。
ドラゴが飛ばしてくる毒もアクロな動きで翻弄しつつかわして確実に、その刃を突き刺した。
「ギギャアアアアアアア!」
剣から放出される冷気により内側からポイズンドラゴは凍ってゆき最後は動くこともなく命尽きた。
「ハァ………ハァ…………」
そんな僕の体からは、冷気が漏れ出しているが、今の僕にそんなこと気づく暇もなかった。
「スイ!」
僕はスイのところまで急いで駆け寄った。
IRISU? side
主人がついに真の意味での氷の魔王になりました。いえ、なってしまいました。
今はロキル大迷宮にいるのでバレませんが、大迷宮を出れば各地の国、魔王に察知されることでしょう。
私はあくまで、主人のサポーター。
何があっても、私は味方ですよ。
主人、⬜︎⬛︎⬜︎さん。




