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蘭花中学

―2012年 4月―






「気を付け、礼!」


「さようなら!」









「今日の新歓どこ行く?」


「私は茶道部にいこうかな。あなたは?」


「私はどこにしようかなあ、私も由香についてってみようかな?」





「おい!タカ!バスケ部行こうぜ!」


「いやいや!一緒に卓球だ!男は卓球だろ!!」







「おいおいそこの君たち!ワレワレ甘味料理研究部に来なさい!!漢は甘味料理に決まってるじゃないか!!」


「いいえ、あなたたちみたいな男前は天文部に相応しいわ!!お姉さんと一緒に天文部で世界一を目指すわよ」


「いいや、漢は甘味料理だ!」


「漢ってあなた!お菓子部に押されて廃部の危機だからって無茶苦茶よっ!」


「いいではないか!天文部こそ星を見つけた数で世界一を目指すとかいっておいて、まだ一つも見つけてないではないか!!」


「むううううう!!」


「むぐぐぐぐぐ!!」










「なあティー、こりゃ地獄絵図だな」


「…おっしゃる通り」



 一年生とその勧誘の先輩で溢れるクラスの隅、二人の一年生が混沌とする教室を眺めていた。



「さしずめ廃部に瀕した部活が死ぬ気で勧誘してるってところか。……こりゃオレたちも逃げねえとやべえぞ、ティー、お前はどこ行くよ?」


「俺は魔闘部に行くつもり、ケイは?」


「オレはじゅ…ってまてティー!お前魔闘部に行く気か!?あの地獄に!?」


「そうだけど…地獄って?」


「オイオイ!…知らずに行く気だったのかよ…!あそこは確かに、何度も全国優勝かっさらってるけどよ…あるんだよ!地獄の入部テストが!」


「入部テスト?」


「ああ、なんでも先輩に勝たなきゃ入部できないとか…」


「まじかよ!俺ら全員未経験なのにか!?」


「ほんとらしいぜ。無茶苦茶だよ…じゃなきゃオレも入りたかったんだけどなあ。だからティーもやめとけ。悪いこといわねえからよ」



「悪ぃ。俺は魔闘部行くよ」


「へ!?何でさ!?何故に!?何故ゆえに!?」


「俺、魔闘部入るために蘭花にはいったし、それぐらいのテスト…クリアしてやるよ…!」


「…自信あるんだな…ティーは。」




「ほらほらキミたち、ワレワレ甘味料理研究部にきなさい!!君もガレット デロワ、食べたいだろう?」


「いいやあなたたち!天文部よ、天文部ぅ!!私たちだけの星を作るわよ!!」




「ケイ…逃げるぞ。」


「おう。」





「「あ!待って!!」」





 そうしてクラスを逃げ出す二人。一年生と勧誘で溢れかえった廊下を風のように駆け抜けていく。勧誘の先輩はもう遥か後方だ。


 走りながら、ティーがケイを勧誘する。



「つーいうことで、ケイも来ないか?魔闘部!」


「つーいうことで、ってどういうことだよ!!何もつながってないぞ!!」


「?…そうかな?ケイもほんとは魔闘部はいりたいんだろ?」


「つってもよ、先輩に勝てると思うか?」


「俺は、勝てる!!……それとも、ケイは先輩に勝てないのか?だったら俺の不戦勝だなっ!」


「なっ!何の勝負だよ!」


「勝負?どっちが強いかの勝負だ。俺は先輩に勝つ!それで俺の勝ちだっ!」


「そんな勝負した覚えないんだけど…わあったよ!一緒に行ってやる!!それでオレが先に入部してやる!」


ケイの返答を聞いたティーが笑う。


「よし!じゃあ決まりだな!」






§







―蘭花中学校 魔闘用練習コート―


 中学校舎から少し離れたグラウンド。蘭花中学にはいくつかのグラウンドがあるが、このグラウンドは他のグラウンドとは少し違ったグラウンドだ。観戦スペースの併設された広い芝生グラウンド外周に小さな8本の結界用ポールが設置されている。ここは魔装闘技専用のグラウンドだ。


「さて………来てみたはいいけどさぁ…」


「ケイ、マジでこれ全員入部希望者なのか!?」


「50、60…下手したら100はいるぞこりゃ」


「うちがいくらマンモス校だからってやべえぞこれ」


「……なるほど、入部テストやるってのは、こういう訳なのか」











「おーー!ティーちゃんやん!なんでここおんの!?」


「?…げ、ユリ…ユリこそなんで!?」


 ユリと呼ばれた女の子がティーのもとへと駆け寄ってくる。どうやら二人は知り合いのようだ。


「へへ!だってここに入れば日本一になれるんやろ?だったら入るっきゃないやん!」


「ミーハーかよ、おい…」


「ティーちゃんこそ、なんでけん――」


 そこで会話にケイが割り込んでくる。


「おい、ちょっと待て、ティー、このかわいい子お前の友達なのか?紹介してくれよ!」


「…?何言ってんだケイ?かわいい子って誰だ?そんな子いるか?」


「何言っとんねん!!ティー、ここにおるやろ!超絶天才美人の百合ちゃんがおるやろがぁぁぁ!!」


「しかもユリちゃん、方言なのか?」


「…ユリ、あっちの方が出身なんだよ」


「え、めっちゃかわいいじゃん…!」


「キミ、この良さ分かるん?このコトバの可愛さ分かるなんてキミめっちゃセンスあるやん!ドアホのティーとはちがいますなあ!!」


 ユリがティーの肩をたたきながら嬉しそうに言う。


「…もう勝手にやっててくれ」


「で、なんでティーちゃんは魔闘部きてんの?」


「なあユリちゃん、ティーが魔闘部なのがおかしいのか?」


「あれ?ティーから聞いてないん?ティーちゃん『ブレードラン』の東京トップだったことあるんやで!」


「まじか!すげえじゃねえか!ティー!」


「そんな何年も前の話しないでよ。俺は魔闘のためにブレードランやってたんだ。ブレードランも好きだったけど、やっぱ俺は魔闘で勝ちたいからさ。」


「ふーん。まあ、ともかくこれでティーと一緒に部活できるやんっ!ケイ君もカワイイし、セラちゃんとも一緒やし、これから楽しみやわ!」


「オレが、カワイイ……??」


「受かれば、だけどねぇ。 …セラちゃん?ユリもだれかと来てるの?」


「せやで。えぇっと、おった!セラちゃんこっち、こっち!」


「あ!、ユリちゃん!」


 ユリの呼びかけに寄って来たのは背の大きいユリと比べる少し小柄な、だが芯のある目をした少女だった。


「ユリちゃんの友達?」


「せや。こっちがティーちゃんで、こっちがケイ君や。」


「私、川崎 世良です!よろしくおねがいします!!」


セラは大きくお辞儀する。


「オレは戸田 圭!よろしく!つーかタメでいいぞ?」


「俺は川三法 てい。よろしく。」


「圭君!呈君!握手しましょう!!」


「「おう」」


セラが二人と握手する。


「…ユリもこれぐらい礼儀正しければよかったんだけどね。」


「なんか、ゆうた?」


「…いや、何も。」







 その時、遠くからメガホン越しに声が聞こえる。


「みなさん!魔闘部新歓にお集まりくださりありがとう!」


「あ、始まるみたいや」






「僕は今日の司会進行を務める3年、魔闘部24期、東 紘一だ!これからよろしくっ!いやぁ~~それにしても、みんな若々しくてすばらしくてね!おじさん若い一年生のエネルギーにびっくりしてるよ!!そのエネルギーもらって、おじさん新歓がんばっちゃうよ!!!!!!!!!」


 仮設デッキの上で嬉しそうに叫ぶ東先輩と名乗る男性。だが、そこに一人の女性が割って入る。



「ああああぁぁぁ!!!やっぱ先輩に司会お願いした私が間違ってました!!東先輩は下がっててください!!」



「え?日和(ひより)君!!まだ、僕何もやらかしてないじゃないか!!」


「もうやらかしてますっ!!だいたい、あなたもまだ中3でしょ!それにあなたが一番元気ですっ!!元気過ぎて新入生がびびってますから!!」








「ええと、お見苦しいところお見せました。私、魔闘部25期、唯原 日和(ひより)です。先輩の代わりに魔闘部を紹介させていただきます。…といっても今日は2、3年生が4人しかいませんから、軽く部活紹介をした後、“魔装”の装備を皆さんに体験していただこうと思います!」


 隣でニヤニヤしている東先輩が割り込む。


「つまり僕の出番という訳だね!?」


「ええ。ですから先輩、それまで静かにしててください…」





「さて、見たことある方もいるかと思いますが、まず去年の魔闘展の準決勝戦の―――」








「ティーちゃん、魔装の体験やって」


「こりゃ、いきなり一次試験って訳かな」


「ティー、一次試験ってどういうことだ?」


「ケイ、考えてもみなよ?入部テストの合格条件って先輩に勝つことなんだから、魔装つけれなきゃ話になんないじゃん。」


 魔闘のルール上、魔装なしで一撃受ければ、たいていの場合それだけで敗北だ。魔装も先輩相手ではそれほど持たないだろうが、それでも一撃で負け、というのとは話が違うだろう。


 そんな二人の会話にセラがユリに疑問を投げる。


「あれ?ユリちゃん、魔装つけるってそんなに難しいんですか?」


「そうらしいで。中一の体育の魔闘の授業はずうっと魔装つけるのやってるって先輩から聞いたことあるわ」


「魔装闘技なのに魔装がつけられないなんて笑いものだしね」


「そうそう。まあ魔装がつけられへんかったらスタートラインにも立たれへんって訳や。」


「なるほど…」











「―――という訳で、蘭花中は魔闘祭を惜しくも準優勝。そして、私たちは今年こそ!全国優勝を成し遂げなければいけません!そして皆さんも、ぜひ私たちと一緒に日本一を目指してほしいのです!!」





「日和先輩っていってたっけ?全国優勝にこだわってるんだね」


「そりゃ準優勝ってそういうもんじゃねえか?でも準優勝もスゲエよな。それでこんなに新入生いるんだろうし」





「さて、皆さんにも魔装の体験をしていただきましょう!」



「つまり!!!僕の出番!というわけだねっ!!!!」



「……わ か り ま し た から!!先輩はバングルの準備お願いします!!」







§







「これがアーマーバングル…かっけえ!」


 一年生たちに一人一つ、『バンクル』が配られる。各々が腕にバンクルをはめ、その付け心地を確かめている。


「これ、学校ごとにデザインちがうんやで!これつけると蘭花に入ったって感じやわ!」


「まだ入部は決まってないけどね」



「えへへ…かっこいい…!」


「セラもそう思う!?これかっけえよな!」


「はいっ!かっこいいですよね!」



「ティーちゃんもこれつけたくて入ったんやもんな!!」


「いや、俺は…」


「恥ずかしがらんでええから!!」


「いや、ホントに…」








「さあ、君たち!この腕輪、アーマーバングルは知っての通り“魔装”を展開するのに使用する!リングを左手にはめ、スイッチを入れると、君たちの魔力を吸って、魔装を自動で装着してくれる!さあ!君たちの魔装を見せてくれぇ!!!!」



「ここのスイッチをいれると、力を持っていかれる感じがするかと思いますが、その人魔力量に応じた吸収しかしませんから心配しないでください。ただ最初は魔装の形を上手く作るのは難しいと思いますから、東先輩、まず付けて実演してみてください。」


「ああ!これが魔装装着だッッ!!」


 東先輩が腕輪をはめる。そうするとはめた左手から黄色の“もや”が湧き出る。


「今回のリングは黄色に着色していますが、普通は透明オーラに様々な色が混ざっていてきれいですよ。」


「そして…ふん!!」


東先輩が拳を握る。


 あふれ出たもやが東先輩の体に近づいていく。


「ふんんん!!」





 宙に浮いていたもやがだんだんと東先輩にまとわりつき、形を成していく。


「ふん!」


 ふわふわしていたもやが完全に体に定着している。


「どうだ!これが魔装だ!君たちもやってみたまえ!!!!」


「最初はこういうふうに体全体を覆えるようにするのが目標ですね。先輩、何かコツはありますか?」


「最初は左手に力を入れて!そして次は右手に力を入れると魔力が上手く流れるぞ!」


「適当なこと言ってるように聞こえるかもしれませんが、最初はまず、これでやってみてください。私たち4人も回りますからそれでは皆さん、やってみてください!」






§






「やった!できました!!」


「すごいやん、セラちゃんもうできたん!すごいやん!」


 練習を始めて数分、既にセラはセラの体に魔力を定着させることに成功していた。どうも素質があるらしい。


「えへへ」


「こりゃ私たちも負けてられへんな。ティーちゃんはできそう?」


「これからやるさっ」


 ティーが腕輪をはめ、左手に力を込める。続いて左足、右手右足に力を込める。


「さすがティーちゃんも一発や!」


「当然力の流れをコントロールするのは得意だしね………で、ケイ。」



「ケイはなんで逆立ちしてるんだ。」


「逆立ちじゃねえよ!手ついてないだろっ!」


ケイはバンクルからあふれ出た魔力のオーラに持ち上げられ、ひっくり返っていた。





「まあまあ、気にしなくていいよ。最初は魔力を動かせているだけで上出来さ。」


「へ?」


「ケイ君って言ったかな?とりあえず僕が魔力戻してあげるから、もう一度やってみようか。」


「あ、はい。」


ケイの魔力をさっと動かす優しい顔をした少年に、ティーが尋ねる。


「先輩、ですか?」


「うん。2年、魔闘部25期の高石 藤也だ。にしてももうできてるのか、君はすごいな。僕の時なんて1週間はかかったぞ…!君、名前は?」


「川口 呈です。」


(それだけじゃない、彼…)


「ティーちゃんがすごいのは当然やもんねっ!でもこっちのセラちゃんもできてるんですよ!」



「え、二人もか!」


「私も、できましたっ!」


「こりゃ今年は逸材ぞろいだな…君たちが入部するのを楽しみにしてるよ!」



「さて、ティー君、でいいのかな?魔装をつけた時、東先輩が、さっき言ってた以外に意識したことはあるかな?」


「ええっと、手以外にも、足にも順々に力をいれていきました」


「その通り。ケイ君、手以外にも全身に順々に力を入れていく。もっというと引っ張るように力を入れるといいよ。特に足はしっかり踏ん張ることが肝心だ。そうじゃないとさっきみたいにひっくり返ってしまうからね。」


 そうして高石先輩のもと、何度か練習を繰り返す。



「やった!できた、できたで!ティーちゃん!!」


「ユリ!?」


「お、君もできたか、こりゃ今年はすごいことになりそうだな」



「高石先輩教えんの天才的に上手いですね!先輩サイコー!!」


「やった!オレもできた!!先輩、ありがとうございます!」


「お、ケイ君もできたか、よかった、よかった、是非皆には入部してほしいな。まあ、入らなくても今年の体育ではいい成績取れるだろうから、きっと君たちの役に立つよ。」



 その時k、遠くから高石先輩に声がかかる。



「高石君!時間すぎてるよ!はやく戻ってきておくれ!」


「東先輩?分かりました!すぐ戻ります!」


「時間、ですか?」


「ああ、この後、メインイベントがあるからね。」





§








「で、藤也くん、どうだったの、そっちは?」


 会場前方に戻った高石先輩は、もう一人の先輩に声を掛けられる。


「だから下の名前で呼ばないでくださいって言ってるじゃないですか。佐倉先輩」


「きにしない、きにしない。私はいい名前だと思うけど、ね?…まあそれよりそっち、面白そうな子、いたよね。」


「僕がくる前から出来てた子が二人、時間的に数回でできたんでしょうけど…」


「二人!それはすごいね。」


「それに残りの二人もちょっと教えればできましたし…」


「まあ藤也くんのは分かりやすいからね。それより最初の二人、どんな子だったの?」


「一人は男子で、奇麗な姿勢でしたね。」


「…なるほどね」


「もう一人は…」


「もう一人は?」


「よくわからなかったです。」


「……珍しい!藤也くんの目でもわからないなんて!」


「僕の目を何だと思ってるんですか…佐倉先輩の方は?」


「コツを教えたらできたのが二人、かな?でも本命はそっちの二人だね。」


「本命?」


「決まってるじゃない。メインイベントの、だよ。」


「ああ。なるほど…」





§





「さてみなさん、もう噂に聞いているかもしれませんが…この魔闘部では入部テストを行います!!そして!これより!入部テストを開催しますっ!」







「入部テスト…遂に来たか…!」


 ティーは軽く跳ね、既にウォームアップを始めている。


「ティーちゃん燃えてるなあ、メインイベントってこれのことやろ?」


「え、今から入部テストやるのかよ!?まだ魔装できたばっかなのに、勝てるわけないだろ!?」


 困惑するケイにセラが続く。


「そうですよ!でも、魔闘で戦えるならやってみたい、かもです!」


「へえ、セラちゃんやる気あるやん!ティーちゃん、こりゃ負けてられへんで!」


「でもティー、どうやって先輩に勝つんだよ」


「多分その条件は違うと思うんだよね」


「え?」


「だって正直俺たちが今先輩と戦って勝つのは厳しいし、それは新歓期の終わりでもそうだろ?それじゃあ入部者ゼロだ。」


「ティーちゃんのいう通りや。さすがに入部者ゼロやと先輩かって困るやろ?」


「じゃあもっとゆるゆるってことか?それならオレも入部できるかも!」










「入部の条件はいたってシンプルです!“新歓期が終わるまでに先輩部員に一度でも勝利すること”です!」






「おいケイ!言ってたのと違うぞ!」


「え、いや、そんなはず、」






「勿論、皆さんが魔闘初心者であることは知っています。ですから対等な勝負をするわけではありません。勝利条件は先輩に一撃でも入れること、です!それに、何度挑戦してもらっても構いません!」




「ほら!これならいけそうじゃないか!!…なっ!!」


「…そうか?オレには一発も入れれる気がしないけどなぁ…」


「今回ばかりは私もケイ君に賛成や。幾分か楽にはなったかもしれんけど、難題には変わらんで…ティーちゃんかてさっきの去年の試合見てたやろ?」


 不安を口にする二人をよそに、セラが小さく笑顔で呟いていた。


「やっと戦える…!楽しみ…!」






「ということで今日の部活の時間も残り少ないですが、せっかくですから時間の許す限り、テスト希望者を募ります!」


「そしてその相手は僕!東紘一だああああああ!!」




「!? ああ、先輩は下がっててください!」


「!? え、だって今日はレギュラーメンバーがやるんでしょ!?」


「先輩は手加減しないじゃないですか!!新入生に怪我されたら困るんですからああ!!」









「…失礼しました。今日、テストを担当してくれるのは魔闘部25期、都大会レギュラーの高石藤也君です。」


「高石藤也です。よろしく。」








「高石先輩じゃん!」


「高石先輩レギュラーやったんか…確かに優秀そうやったもんなあ」


「ティー、ほんとにやるのか?高石先輩強そうだったし、レギュラーって言ってたぞ!!」


「もちろんやるさ…!」




「まあでも、ここにやる気満々なのがもう一人おるみたいやで。」


「ユリちゃんはやらないんですか?ついに魔闘で戦えるんですよ?」


「うーん、私は今日はティーちゃんの試合の観戦にしよかなあ」


「オレもパスだ。流石に無理だろこれ…」






「さて、では希望者を募りましょう!入部テスト希望者はいますか?」



「はい。」「はい!」「はいっ!!」




「三人ですか、時間的にもちょうどいいですね。」


「まあどうせ過ぎるだろうけどね。」


「…今日こそ時間通りに終わらせますよ…!」





「皆さん、3人とも前に出てきてくれましたか。誰から挑戦しますか?」




「俺から挑戦していいですか?」


「構いませんよ。お名前は?」


「俺は、川三法 呈です。」


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