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時空魔竜騎アースガルンプロット.  作者: 一ノ元健茶樓
アースの章
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変化

 


 ヒックは、村人から話を聞いた。

 ヒックや、悟の事も少し思い出し。

 サトゥルーナの話を、そして見て来た事を、思い返した。


 小屋の窓の外から眠って、目を覚まさないロッシーを眺めていた。


(…ロッシー)


「なぁ、おっちゃん。何でロッシーは目覚め無いんだ?」


「まだ成長段階なんだ。時が来れば目覚める…」


「そっか…目覚めたらどうしたら良いんだ?俺…」


「守りなさい。この娘を…。そして…この世界も守って欲しい。2人で、チカラを合わせて…」


「分かったよ。俺、街で待ってる」


「そうしなさい。ここは時の流れが早過ぎる…お前も完全ではないが…まぁ、大丈夫だろう…」


「そうだな!」


 ヒックは、ニッコリ笑って村を出て行く。


 その時、1つの小さな光が、ロッシーの元へとやって来る。

 そして、それはロッシーの中へと入って行った。


「…ん…わ、私は…」


 ロッシーは、目を覚まし、辺りを見回す。


「私…は、ロッシー…」


 ロッシーは、ベットから起き上がり、家の外へと出て行く。

 すると村の人が、


「おはよう、ロッシー。今日は、天気が良いね…」


 と言う。


 ロッシーは、


「こんにちは!そうですね!…でも、天気…って、何ですか?」


 と尋ねる。

 そして村の人は、本を渡す。


「本を、読みなさい。そして、この世界の事を知りなさい」


「分かったわ!」


 そしてロッシーの、この村での生活が始まる。いつの頃からか、この村で過ごしていた様な気がしていた。


 そして、自分で生活をする習慣を作り、村にある本も、全て読み終えてしまったロッシーは、大帝都ミシへと行く。


 しかしロッシーは、場所が分からずにウロウロとしていた。


 そこへ。


「おい、お前。そこの猫背で形相の悪い、この辺じゃ見かけない女、、、おい!聞いてんのか!お前だよ!お前!!!」


「え?わ、私?!」


 これが2人の、初めての会話だった。

 その日からヒックは、ロッシーが図書館を出る時、後ろから尾行し。村へ一緒に入る。


 そしてロッシーが、村を出る時、一緒に後ろから着いて行くという行為を繰り返した。


 そして待ち伏せをし、偶然を装い、ロッシーが迷わぬように。


 そして悪いことが起こらない様、ずっと見ていたのである。


(…あいつ、本当に本が好きだな。そろそろ…これを…)


 そしてヒックは、ロッシーを食事に誘い、自身の話をしつつ様子を伺う。


 しかしロッシーは、思いの他、用心深った。その方が良いのだが。ヒックにとっては、不都合だった。


 信頼を失う前に、本だけはどうしても渡した。

 そしてまた、村へと一緒に帰る。


 その翌日、事件は起きるのだった。


 ズルワーンは、帰って来るなり倒れる。

 その際、すぐにヒック達を追えと言葉を残すも、ズルワーンの意識が戻らないのを心配するフォル。魔竜騎ズルワーンの口の中へとズルワーンを保管し、魔竜騎ズルワーンと共に時空間で、魔法と魔導を勉強しながら待っていた。


 しかし、全く起きないズルワーンを心配し、次の世界へと進み、ロランが居れば事情を聞こうと思って居たのだった。


 そして時空間を出ると、すぐにヒックを発見する。


「見つけたわよ!!!ロラン!!!!」


 しかし、逃げるヒックと戦う事になってしまい、見知らぬロッシーにやられてしまう。


 時空間へと入ったヒックとロッシーだったが、ロッシーは、魔竜騎ヒックの口の中で、眠ってしまう。

 ヒックも初めてのユニリンクをし、魔竜騎となり、疲れ果て、ユニリンク状態のまま時空間で、停止しつつ眠ってしまう。


 幼いズルワーンは、ロッシーとの戦いに破れ、気を失ってしまったフォルと、ズルワーンを介抱しつつ、2人が目覚めるのを待っていた。


 すると突然ズルワーンが、目覚めた。


「ズルワーン。私は…どうなっていた?」


 幼いズルワーンへ、状況を問う。


「気を失っていました」


 幼いズルワーンは、そのままを伝える。


「そうか…。何だか、ミアと言う、フォルに似た人物の夢を見ていたよ。何だか、頭がおかしいな…身体に染み付いた記憶なのだろうか…」


 そして寝ているフォルを見る、ズルワーン。


「寝ているのか…。起きたら着いて来なさい。気をつけて…」


 そしてズルワーンは、1人で次の世界へと向かう。

 やはりチカラが、減っているのか、少し時空を超えるのに手間取る。


 見ると、魔竜騎の様なものが、時空間に居た。


(なんだ?何故、こんな所に魔竜騎が居るのだ…?)


 その動かない白い魔竜騎を、眺めるズルワーン。

 操縦者も居ない。


(攻撃もしてこない…何なのだ…そう言えば…グレイの傍にも、魔竜騎が…アレか…。下手に刺激するまでも無い…)


 その白い魔竜騎の姿は、グレイが出した、灰色の魔竜騎と、暗闇では区別がつきにくかった。


 そして眠って居ることで、敵対心も無に等しい事が幸を為した。


(私は、フォルを集め、フォルで真の時空魔竜騎を作るのだ…)


 そう思いながらズルワーンは、次の世界へと降り立つ。


 この頃より、ズルワーンに変化が見え始める。

 異常に、フォルへと執着して行くのだ。


 次の世界へ行くと、その世界は戦争をしていた。

 そして、そこにフォルとロランの姿を確認する。


(…あれは…フォル…!)


 ズルワーンは、その基地に忍び込み、その制御装置に、自分の気持ちを形にした、ハートの宝石をシステムに組み込む。


(ふふ、フォルよ。私のこの気持ち。解析出来るだろうか?)


 そしてズルワーンは、嫉妬する。

 ロランと言う男を。コンビを組み仲睦まじくしている姿に。


 ロランを背後から襲い、フォルへと近づく。


 フォルは勿論、激怒し、反抗して来る。

 しかし、その魔力など知れたものだった。

 だがフォルの頑張りを、身体で受ける事こそ、自身の役目だと思い、それを受ける。魔術で、身体を霧にし、その場から消える。


 そしてフォルを、観察し続ける。


 すると、後から来た魔竜騎と見知らぬ娘が、フォルと接触していた。


(…あれはっ!ヒックだったのか!?何故だ?!どうなっている?!)


 すぐに攻撃を仕掛け様とした、ズルワーンだったが、近くにフォルが居たので、少し観察する事にした。


 そうしている内に、ズルワーンの記憶は混同されて行く。過去と、未来、そして、幼いズルワーンの中へ居た時の気持ちが、混じり合う。


(フォル…私は、君を…愛している!これは間違い無くっ!愛なのだ!!)


 すると上空に、前の世界からフォルが来る。


 ズルワーンは、霧の状態から、フォルの後ろに姿を現すのだった。


 ヒックは、考えて居た。


 何故ロッシーは、チカラを取り戻さないのか?それは自分の事もである。

 成長過程だとしても、もっとチカラが使えて良いはずだと。


 そしてロッシーは、明らかに弱っている。

 しかし決戦決闘になってしまった以上、戦わない訳にはいかないと。


 そこでフォルに目をつける。


 ロッシーと、ヒック。そしてフォルの3人でもユニリンクは出来る筈だと。


 ルーナの魂が、そう言っていた。


 どんなに細い繋がりであろうと、フォルはフォルだ。

 ヒックの中に居る、ロランとフォルは、魂が繋がっている。


 そして、それは成功した。


 ロッシーの事が心配ではあったが、今は戦いに集中しなければならない。


 しかし、この世界のフォルではやはり、ズルワーン達に歯が立たなかった。


 そして自身も、チカラと意識を失って行く。


(俺は…やっぱり…不良…品…なのかな…)


 魂を温存していたサトゥルーナは、出るしかなかった。


(ヒックの魂がっ!絶対にっ!渡さないわっ!)


 具現化しようとした時だった。

 ロッシーが走って来て、ユニリンクと叫ぶ。


 そしてヒックは、心の中に、ロッシーの呼ぶ声が聞こえ、目を覚ます。

 温かく、胸の内から溢れ出るチカラ。


 その温かさは、今までに感じた事もない程だった。


 しかし、それは尽く砕かれてしまう。

 不完全なヒックとロッシーでは、勝てない。


 両腕を切られたショックは、ヒックでも相当なものだった。


 ペンダントの中のサトゥルーナは、チカラを使い、時空に穴を開ける。


 そして、次の世界に辿り着いたロッシーと、傷ついたヒックの周りに、時空フィールドを張るのだった。




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