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時空魔竜騎アースガルンプロット.  作者: 一ノ元健茶樓
アースの章
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68/129

影フォルス

 



 ― 時空間 ―


 次の世界へ向かう、魔竜騎ズルワーン。

 その頭の上に、ズルワーンとフォルは居た。


「ルーナ達は、大丈夫なのだろうか…」


「ママなら大丈夫よ。パパよりも魔法だって使えるし」


「それを言わないでくれよ…」


 そうして次の世界への時空壁へと、差し掛かろうしていた時だった。

 目の前に1人の少女が、現れたのだった。



 ― ヘキサグラム 研究所 ―



 ユニリンクをしていた、ルーナの影から、2つの影が生まれでる。

 それは真っ黒な影で、そのシルエットがルーナとズルワーンへと変化して行く。


 その時、ヒックが叫ぶ。


「チッ!フォルスだ!ここで出て来るのかよ!!」


 そのフォルスは、ルーナへと黒く長い爪を突き立てようとして来る。

 それをヒックは、自身の腕で防ぐ。


 しかし、集団ユニリンク途中で分かれてしまい、魂の混合は不成立で終わってしまう。

 ルーナは、2人のまま。


 ノートPCから悟は消え。


 ロッシーも目は、覚ましていなかった。


 2人の影フォルスと戦うヒックだったが、その様子がおかしい。

 動きはどんどん鈍くなり、目が閉じようとしている。


 2人のルーナも、よろめき、その場に座り込んでしまう。


「さ、さと…る…」


「ズル…ワーン…」


 2人は、その場に倒れ気を失う。


 ズルワーンは、2人の元へと駆け寄り、2人を抱き起こす。フォルは、その場で泣いていた。


「くそ、魂の量…が…」


 ヒックは、よろめきつつも影フォルスと戦うが、攻撃を受けて弾き飛ばされる。


「お、お前ら…逃げ、ろ…」


 そしてヒックは、気を失ってしまった。


 しかし、その時だった。

 立ち尽くしていたロランが、ヒックへ向かって走り出す。


「うおおおおおおおおおおおおっ!!!」


 そして気絶しているヒックの手を取り自分の小指と、ヒックの小指を強く繋ぎ合わせ、叫ぶのだ。


「ユ、ユニリンク!!!!」


 すると、ヒックの身体は強い光を放ち、影フォルスは弾き飛ばされる。


 が、ヒックは眠ったままだった。


  しかしヒックとロッシーの身体は、輝き出し、その場から消えて無くなってしまう。


 そして研究所の一部が割れ、中からグレイが現れる。


「チッ、自己防衛プログラムか…めんどくさい奴だ…」


 その同時刻、研究所の空に魔竜騎ズルワーン達が、空を割って、この世界へと到着する。


 しかし、その瞬間、ズルワーンの身体が青く燃え出す。


「な、何だこれは?!」


「パ、パパ!?」


 そして、ズルワーンから火の玉が飛び出し、それは天高く昇って行く。


 そして魔竜騎の上に、ズルワーンは倒れる。


 その時だった。

 魔竜騎ズルワーンから、魂が浮かび上がりズルワーンの中へと入って行く。


 するとズルワーンは、頭を振りながら起き上がる。


「これが…肉体…私は、魂の王。ズルワーン…少し記憶が曖昧だな…」


 研究所のズルワーンにも、同じ事が起こっていた。


 突如倒れ、青い魂が天井と透過し、昇って行く。

 倒れた2人のルーナ、そして泣くだけのフォル。


「めんどくさいな。ヒックを追うか…。お前ら、面倒だから、そいつら片付けといてね」


 そう言い残し、時空の割れ目へ戻ろうとした時だった。


 地面が大きく揺れ始める。


「な、何だ…?」


 グレイは、あまり気にして居ないような素振りで、不思議に思う。

 すると研究所の地面を突き破り、巨大な手が現れ、2人のルーナを握り込む。


 その巨体は、どんどん姿を現す。

 上半身が現れる。

 それは魔竜騎フォルヒックトゥーナであった。


 ルーナ達を持っている方の、手とは反対の手で、影フォルスを薙ぎ払う。

 影フォルスは吹き飛び、粉砕される。


 そして、そのままグレイを、その巨大な手で殴ろうとする。


 しかし、グレイは時空の穴へ入る。


 その時だった。

 中から白い仮面を付けた少女が、グレイを押し戻す。


「な、何だお前は!」


 そしてグレイは、魔竜騎フォルヒックトゥーナの拳をくらい、気絶する。


 仮面の少女は、グレイを時空の穴へと投げ入れ、時空の穴を閉じる。


「…殺ると、ロッシー姉様に叱られますからね…」


 そう言って仮面の少女は、魔竜騎フォルヒックトゥーナの顔へと近寄り、抱きつく。


「…おぉ、よしよしよしよし…フォルちゃん、偉いでしゅねぇ…」


 と、言いながら、魔竜騎フォルヒックトゥーナの顔を撫でている。


「グォォォン…」


 とだけ鳴く、魔竜騎フォルヒックトゥーナ。


「…さ。行きましょう…」


 そう言って、時空魔竜騎の書を取り出し、時空に本のページを作る。


 そして、その中へと入って行く。

 研究所は、火事となっていた。


 それを見た空中のズルワーン達は、何かあると知って居るかのように研究所へと向かう。

 入口に魔竜騎を残し、魔防壁を張りながら中へと進む。


 研究所の辺りが1番酷く、そこへ足を踏み入れるズルワーン達。


 足元にあった、ガラスの割れたメガネを広い、自分にかけ。

 倒れているズルワーンから白衣を奪い、それを着る。

 そして手袋を手にはめる。


 この時、魂が馴染みだし、ズルワーンの白髪の髪の先が少し、青くなっていた。


 そして、気絶しているフォルを見つけ出しズルワーンは、外へとフォルを連れ出して行く。


「この少女は、この間の…」


「フォルだ!おーい、フォル!」


 魔竜騎ズルワーンから、幼いズルワーンがフォルを呼ぶ。


 しかし幼いフォルは、気を失っていた。

 ズルワーンは、幼いフォルの胸に光る魔法陣を発生させる。


 そこから結晶体となった、フォルの魂を抜き出す。


「な、何をしているの?!ズルワーン!?」


 魔竜騎ズルワーンから、声がするがズルワーンの耳には入らない。


 すると青白髪のズルワーンは、フォルの手を引き、抱いているフォルの手を握らせた。


 そしてその真ん中には、先程手に入れたフォルの魂が宙に浮いている。


「このような少女を利用するのは、しのびないが…」


 青白髪の男は、2人から少し離れると小声で何か呟いた。


 次の瞬間、魂が大きな光の爆発を起こし、2人のフォルを青い円球の光で包み込む。その光は中心へと向かって縮小して行く。


 そして2人のフォルを飲み込み、小さな手の平くらいの大きさまで縮小する。


 その青い玉はとても綺麗な、透き通った色をしていて輝いている。


「すまないな。フォル」


 青白髪の男は、それを手に取り握りつぶした。


 その手から青い光は消え、握った手からは赤くドロドロとした、血の様な液体がとめどなく溢れて来ている。


 それは人の形を形成し、フォルへと形をかえていく。その顔色はとても良く、先程のフォルとは別人の様である。


 2つの魂が混ざりあったフォルは、すぐに意識を取り戻す。


「わ、私、どうしちゃったのかしら?」


「やぁ、フォル。これから私の為に、働いてくれるね?」


「分かりました!ズルワーン様!」


 魔竜騎ズルワーンは思っていた。


(フォ、フォルが…これが、あの仮面をつけてた子が言ってた事なのか…?そんな…)


 それから、魔竜騎ズルワーンはあまり喋らなくなってしまった。


 そしてズルワーン達は、時空を割り、次の世界へと進んだ。




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