出会い
時空間から出たヒック達は、都市の中に出てしまった。今までとは違い、ビルが立ち並び、空には沢山のレールがあり、そこを四角い箱の様な物が、レールにぶら下がり移動している。
「わ!な、何ここ?!すっごーい!」
「凄いな!フォル!」
ロランと、フォルは驚いていた。
しかしヒックは、浮かない顔をしている。
「ルーナ、気を抜くなよ…嫌な気配がする」
「え?!」
そう言って4人は、道を街中を歩いている。
すると。
「おーい!」
と言ってズルワーンが、走って来る。
ルーナは、驚き、声が出ない。
「探したよ。さぁ、着いておいで!良い隠れ場所があるんだ」
「ズ、ズルワーン…あなた、どうして此処に?」
ルーナは、冷静に考えて、おかしい事に気づく。
しかしズルワーンは、笑って。
「そんな理由で、この辺をずっとウロウロするつもり?」
と言いルーナの手を引く。
手を握られたルーナは、少し頬が赤くなり、ヒックを見る。
ヒックは、フォルとロランを手で囲い、黙って頷くだけだった。
一同は、すこし大きな建物の中へと招かれる。
その中は、部屋が沢山あり機械や、映画で見る魔法の道具の様な物が置かれていた。その奥にある、住居スペースの様な場所へと招かれる。
「ここはね!科学と魔法の両方がある街『ヘキサグラム』そして僕は、君たちをここで待ってたよ。こんな近くに出て来るとは思わなかったけれどね…」
「やっぱり…あなた…ズルワーンじゃないのね?」
「ズルワーンさ、僕はズルワーンだよ。君は、ルーナだろ?」
「え?な、なんでそれを…」
「だって…」
すると機械的な扉が開き、フードを被った1人の女性が入って来る。
その女性は、フードを取りズルワーンへと話しかける。
「もう!クラティアの実が売り切れ、あそこのマーケットはダメね…」
そう言って、その女性はルーナを見つめて固まる。
「う、嘘でしょ…」
そして、別世界から来たルーナも固まる。
「あ、あなた…」
「私じゃない!」「私が居るわ!」
2人は驚くが、ズルワーン以外も驚く。
ヒックは、慌ててルーナの前へと行き守る体制をとる。
「絶対に近づくんじゃねぇぞ!お前ら!接触すれば、分魂するからな!?」
「え?!な、何よ、ブンコンって…」
「ルーナ、言う通りにした方がいいよ。恐らくとても危険な事だろうから…」
そう言って一同は、今までの経緯を話し合う。
しかしヒックは、自分の事を隠す様、異世界から来たルーナへと伝えた。
「そんな事が、大変でしたね。で、その悟という少年は何処に?」
そう言われルーナは、持っているノートPCを開く。
「ふぁあ!おはよう、ママ…あれ?また違う場所だね…あ!パパだ、おはよう。パパ!あれ?フォルは?ん?何だか小さくなってるね…」
「これは…凄い…。私たちも見せたいものがあるんですよ。こちらへ…」
「あ、あなた…」
「良いんだ…」
そう言ってフード姿のルーナに何かを耳打ちするズルワーン。
フードのルーナは、悟が映るノートPCを見て黙って頷いていた。
一同は、移動して研究室の様な場所へと移動する。
「見てください…」
するとズルワーンは、機械を操作する。
壁かと思われていた場所が開け、中からもう1つ、研究室の様な場所が現れる。
そして、そこには大きなカプセルの様な物があり。
その中に、1人の少女が眠っていた。
「な、なんなの?!これは…この子は、何?」
異世界から来たルーナが、ズルワーンを見る。
ズルワーンは、メガネを上げて答える。
「この子の名前はロッシー・ロットバニル。私たちの子供です」
そう言ってフードの女性が、ズルワーンへと寄り添って行く。
― 惑星グラン 森 ―
見知らぬ森でサランは、目を覚ましていた。
「ここ…何処…っ!ギルバート!ギルバート!?ギル…バート…」
サランのユニリンクは解かれ、ロズウェルで借りた、モイラの服の姿へと戻っていた。
起きたばかりだというのにサランは、ギルバートの事を思い出し涙する。
あの後、すぐに気を失ったサランに、時の流れは関係の無いものだった。
するとそこへ、紫色の炎、火の玉の様なものが現れる。
サランは、驚き足とお尻で、後ろへ後退する。
「な、何なの?!」
『き、聞こえますか?私の声が…』
サランは、その声に、聞き覚えがあった。
「ナス…ラ…さん?」
『そうです。私の名はナスラ。あまり記憶はありません。私は未来から来ました…そして、あなたの想うギルバートさんは、ご無事です…』
「え?!ギルバート生きてるの?!やったぁ!チョベリグゥ!卍卍丸!!」
『で、ですが…少し…生きてる…と、言うか、生き返った…と言うか…なんて言って良いのかどうか…』
「?」
何を言ってるんだろう。と思うサランだったが、ギルバートが生きている事を知ったサランの顔は、笑顔だった。
― 虹之町 ともしび荘 ―
ロッシーは、家でゴロゴロしていた。
ニアは、テレビを見ている。
「ねぇ、ニアちゃん。この間まで、私、何してたの?全然、覚えてないのよ…」
「…そうやって、ゴロゴロしていました。ロッシー姉様…」
それを聞いてロッシーは、勢いよく起き上がる。
「え?!そ、そうなの?!生活費どうしてたのかしら…私たち…」
「…さぁ…?」
そしてまた、畳の上に寝転がるロッシー。
「はぁ…なんか、バイトでもしようかな…」
「…。」
そしてスマホゲームを始めるロッシーだった。





