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Reversal One The Life(リバーサル・ワン・ザ・ライフ)  作者: usiroka
第1章 転生と冒険の始まり
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第4話 転生開始

※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係ありません。

「え…?」


 信じられない言葉が頭に響いた。自分の容姿と記憶をそのままで人生をやり直すことができる?そんなことが許されるのだろうか。


「あのどうして、そんなことを…」


「本来は人生やり直しというのは絶対に許されるものではありません。ですが君のような人は一度だけなら人生をやり直すことを一度だけ許されるのです。」


「なんで俺が…。」


「許される理由は五つあり、一つ目は15~18歳で事故や急性の病気での突然死・がんなど治せない病気での死をしたこと、または25歳以下で事件を起こして終身刑となり刑務所で自分のした事件を悔やみ反省して刑務所で最期に死んでいること。二つ目は学校で勉学に取り組んだこと。三つめは運動神経があること。四つ目はここでの調べによって天国に行くことを許されたこと。そして五つ目は生きた自分の人生に心残りがあることです。」


「…!!」


「もしここで君に心残りがなかったのであれば、この話はなかったことになったのですが君の本当の意思を聞くことができて良かったです。」


 人生やり直し。新たな選択肢が天国に行くと決めた光輝の心を揺らがせた。


「光輝君、良ければ説明しますがどうしますか?」


 光輝は決めたことを曲げるのはあまり好きではなかった。でも聞くだけならいいかもしれないと思った。


「…お願いします。」


「分かりました。では人生やり直しについて説明しましょう。」


「…。」


「人生やり直しとは自分の記憶をそのまま・容姿をそのままか若返らせて自分が生まれた世界以外の世界で新しく人生を始めるというものです。」


「やはり…、地球には戻ることは許されないのですか?」


「ええ、このまま戻れば禁忌を犯したことになり、私も君もこの世界から抹消されてしまいますからね。」


 まあ当然だ。突然と死んだ人間が生き返るというのはやはりだめらしい。


「そして、この人生やり直しには様々な問題があります。」


「問題…?」


「別の世界で人生をやり直すとしてもその世界で戦争に巻き込まれたり、生きていくために新たな術を学ぶことになりそれで命の危険をさらされることになる可能性があるからです。また日本で学んだ知識もほとんどが無意味なものになるといったところですかね。」


「つまり…、日本にいたときよりも生活が困難になるということですか?」


「まあ、そういうことですね。」


 やはり別の世界で生きるのはかなりの困難みたいだ。聞いたところあまりいいように感じられない。やはり人生やり直しというのはいいのは響きだけなのだろうか。


「だけどね、悪いことばかりではないのですよ。」


「なんで…。知識がほとんど無意味になるなら…。」


「確かに知識はほとんどが無意味になります。けれど生きた経験というものは無意味にはなりません。経験があるからこそ別の世界でそれを生かせば今まで生きてきて後悔や悔やんだことをなくせるかもしれません。それに新たな世界で今までしたことのないことをすれば、自分の生き方がさらに変わってくるかもしれないからです。」


「自分の生き方…。」


「それとも光輝君、先ほどの心残りは嘘なのでしょうか?」


「…違う!!」


 嘘なんかじゃない。俺は自分の人生を無駄にした。自分の命がまだ先にあると思ってしまって自分の進路・夢・これからを全く考えないで、自分の人生を終わらせてしまった。それが悲しくて・悔しくて仕方ない。


「なら、あとは君の意思次第です。『月攻匁光輝』あなたは自らの危険を覚悟して人生をやり直すことを誓いますか?」


 一生懸命になって生きたい…!!もう後悔したくない…!!だから…


「…誓います。…俺にもう一度…人生を…生きさせてください!!」


 この時に光輝の抵抗は消えていた。父親に会いたい気持ちもあった。けれど一生懸命にいきたいという気持ちが勝ったため人生やり直しを決意したのだった。


「…よろしい。ではここにサインを。」


 ウィルトはいつの間にか用意した契約書と万年筆のペンを光輝の目の前に置いた。そして光輝は迷うことなくペンを握り、自分の名前を書き始めた。


(父さん、俺はここまで来たのならばあんたに会ってたくさん話がしたかった。できるかは分からないけど少しでも親孝行というやつをやってあげたかった…。許してくれ…。)


 書き終わると、光輝はウィルトに紙を渡した。


「では、人生やり直しの儀式をするので立ってください。」


 光輝が椅子から立ち上がるのを確認すると、ウィルトは右手をパチンと鳴らした。すると、空間はまた青暗くなり今まであった椅子とテーブルは一瞬にして空間から消えた。そしてテーブルがあった中心の場所に薄っすらと大きな魔方陣が現れた。


「ではこの丸の中心に移動して、そこに止まってください。」


「はい。」


 魔法陣の中心に向かって光輝は歩き始めた。魔法陣の上を歩くたびに『リン』と音が鳴り、足元が光っていった。


「中心に立ったようですね。では光輝君、最後に儀式についての注意をしておきます。私が君を別の世界に送る際に私が特別な詠唱をしますがその時に地面が大きく揺れたり、あなたが乗っている丸いのが大きく光ったりします、そして頭の中に見知らぬ音と風景が見えることがあります。それに驚いて丸の外から絶対に出ないでください。もしあなたが詠唱中にこの丸から出てしまったら儀式は失敗となり、生き返りは無効となります。」


「…やり直しは?」


「残念ながらやり直しはできません。この儀式は一度なら問題なくあなたを別の世界へ生き返らせてくれますが、一度失敗してこの儀式をもう一度した場合別の世界へ行く途中であなたの肉体と魂を消滅させる危険性があるからです。」


 やはり生き返るということはかなり難しいものらしい。


(正直怖くないとは言えない…。)


 だけど生き返ると決めた。


「光輝君、準備はいいですか?」


 行こう。生き返るために。


「お願いします。」


「では…。」


 軽く手を慣らし、ウィルトは両腕を肩の高さまで上げて両手を開いた。そして詠唱を始めた。


「Listen to our voice, in the space between time and space.」

(時空の狭間よ我が声を聴け。)


 ウィルトが詠唱を始めた途端空間は一瞬で青暗くなり、光輝を取り囲む魔法陣は激しく不気味に黒い紫色に光り始めた。そして同時に光輝に激しい頭痛が襲ってきた。


(なんだ…!?これ…!?)


 無意識のうちに痛みを押さえようと手が頭へと勝手に動いた。頭痛というレベルなんかじゃない。まるで金づちで頭をガンガンと叩かれているみたいだ。


「My name is God Wilt.」

(我が名は神ウィルト。)


 詠唱は続いていく。すると頭痛だけでなく光輝の背中を悪寒が襲い、汚くデタラメに鳴るピアノの音と弦の調節がむちゃくちゃで『キィー』と嫌な音を立てるバイオリンの音が頭に響きだした。


(うぅ…!!)


 耳を塞いでも聞こえてくる不協和音により光輝の顔は険しくなっていく。

 魔法陣も光輝の苦痛を表すかのように赤色へと色を変えていた。


「Let's deliver the soul's wish in this gap between life and death.」

(この生と死の狭間にある魂の願いを届けよう。)


 気持ち悪く鳴る音の中に少し声の低い男性の声・わずかに声の高い女性の声・五から六歳くらいの子どもの声が笑い、泣き奇声を上げる声が耳元で聞こえ始めた。

 自分とウィルトしかいないはずの空間で耳を塞いでもハッキリと聞こえてくる複数の声が身体を恐怖に蝕んでいく。


「There is only one wish of the soul, restarting the regretted life only once more.」

(魂の願いはただ一つ、悔やんだ人生をもう一度だけやり直すこと。)


 詠唱は続いていく。しかし続くたびに頭の痛みが増していく。


(う…、うぅ…!!)


 それだけでは止まらず不気味に鳴る音はピアノとバイオリンだけではなく、ピッコロ・チューバ・アルトサックスと楽器の種類も増えていき、笑い声や奇声もどんどん増えていく。それに伴い恐怖はどんどん増していく。その影響なのか赤く光っていた魔法陣は冷たい青色へと変化していった。


「I will respect and accept this strong wishes of this soul.」

(私はこの魂の強き願いを尊重し受け入れよう。)


(ああぁ…、あぁ…!!)


 痛い。身体が壊れそうだ。そして恐怖で身が凍えそうだ。痛みや恐怖が続いて光輝の耳にはウィルトの声は聞こえなくなってしまった。


 そうして何とか激痛と恐怖に耐えている時だった。突然と頭に自分の過去の記憶が頭に流れ込んできた。思い出そうとしていないのに勝手に流れてくる記憶を止めることができない。

 どれも懐かしい物ばかりだ。小学校の初めてのテストで100点を取ったこと、父親と一緒に剣道をしているところ、夕方疲れて母の背中で寝ることが好きだったこと。今では何とも言えないほど暖かくて充実していた日々があった。だがそんな記憶が流れる中で一番思い出したくない記憶が流れてきた。




 それは父親が殺される記憶である。




 小学三年生の時、ショッピングセンターへ父親と一緒に買い物に行ったときに強盗がやってきてその強盗達に一人の女性が刃物を向けられ、人質として囚われている場に出くわしてしまった。


 父親はその女性を助けるために強盗に向って行き、強盗が持つナイフを払い女性を解放して強盗を羽交い絞めにしたが、強盗は隠し持っていた拳銃を無理やり胸元から取り出して、至近距離で何発も発砲し、父親は殺されてしまった。


 幼い自分はその光景を間近で見ていた。


 そして今、脳裏に発砲される前の父の姿が映ってきた。


(やめろ…。)


 強盗は羽交い絞めなりつつも手を胸元に伸ばして銃を掴んだ。


 幼い自分は胸元に手を伸ばしている強盗に気付いていない。


(やめてくれ…!!)


 強盗は足元に狙いを定めた。そして




 発砲した。




『バァン』という音が響いた。


 父親は足を撃たれ痛みにより力が一瞬緩み、強盗に振り払われてしまった。


 羽交い絞めにされていた腕を振り払った強盗はすぐに体制を立て直し、即座に拳銃の引き金を引いた。


『…死ねぇっ!!』


 そして銃を素早く構えて


「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」


 光輝の父親の脳天めがけて発砲した。






 バアァン!!






「…ああぁぁ。」


 脳を貫かれた父親の頭からは血が大量に出てきた。


 だが、これだけでは終わらなかった。


 興奮した強盗はさらに引き金を引き発砲した。


 心臓


「ああ…。」


 腹


「あああぁ…!」


 首元を何度も撃った。


「ああああああああああぁぁ!!」


 興奮して発砲する強盗を周囲に駆け付けた警察官は何とか取り押さえつけた。


 幼い光輝は何が起こったか理解できなかった。そして周りの近づくなという声を聞くこともなく足を震わせながら父親のもとへ歩いて行った。


『父さん…?』


 恐る恐る父親の身体を見た。


 そして目に映ったものは




 動かなくなった血まみれの無残な姿をした父親だった。




「『う…




 うう…





 うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』」






 見たくなかった。二度と見たくなかった。


「『あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』」


 自分が大切にしていた家族が一瞬で消え行く姿を。


「『あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』」


 何故自分が見たくもない記憶を見させられているのか。


「『あああぁぁぁ!!うわあぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!』」


 もう叫ぶことしかできなくて、光輝の意思は消えてしまった。

 その過去の記憶により、光輝の周りを囲み青色に光る魔法陣は黒色に変化して、爆発が起こるかのように暴走していた。

 ウィルトは魔法陣の今までにない異常なまでの暴走に驚きを隠せなかった。


(ここまで精神が不安定になるとは…!!だがあと少し…!!耐えてくれ…!!)


「And I will make this wish fulfill the name of God.」

(そしてこの願いを神の名の元に叶えよう。)


「あああああ!!ああああああぁぁ!!」


 もうおかしくなりすぎて訳が分からなかった。

 考える心も頭も叫びだけになった。

 そんな時だった。




「逃げろよ…。」




 男の声が突然と聞こえてきた。


 驚いて叫びは止まった。そして何故か周囲の笑い声、痛み、楽器の音も消えた。


「逃げろよ。」


 また声がした。


 光輝は恐る恐る声がする腰の辺りに首を動かした。


 そして見たのは




「早く逃げろよ。」




 と口を動かしている骸骨だった。


「…あっ。」


 驚き過ぎて声が出なかった。


 だが更に足元にも骸骨が出てきて


「早く逃げなよ。」


 と言った。

 そして後ろから急にたくさんの骸骨が現れて


 …逃げろ ニゲルンダ ハヤクニゲロ 逃げなさい I:@。YQ@ にげちまえよ ニゲテラクニナレ I:@G;9 にげろ… 逃げろ ニゲロ にげろ 逃げろ! にげろ!! I:@¥!!!  ニゲロ!!!! 逃げろ!!!!! I:@¥!!!!!! ニゲロ!!!!!!! 逃げろ!!!!!!!!


 とカチャカチャ骨の音を鳴らして『逃げろ』と言いながら、光輝に迫ってきた。


 骸骨の進行する音は背後から迫っていた。


 あまりの恐怖に光輝は身体が動かなかった。だがその時一体の骸骨が光輝の肩を持ちカタカタと頭を揺らして光輝をのぞき込んできたのだ。


「…っ!?」


 固まっていた身体は動いた。だがその時骸骨を振り払おうとして後ろを見てしまった。迫りに迫ってくる骸骨は光輝を襲い掛かるように近づいてきた。あまりの数に光輝は尻もちをついてしまった。


「あ…、ああ…。」


 気付けば手を後ろにして後ずさりを少しづつしていた。迫りくる骸骨は恐怖と凍えるような寒さを与えてきた。


 その光景と寒さは絶望に変わり始めていた。


(もうだめだ…)


「From the time and space narrow, now it opens the door to another world」

(時空の狭間よ、今こそ別世界への扉を開き)




 怖い…






 もう逃げよう…











「…逃げるな!!光輝!!」











「!!」






「Reborn this soul into a new world!」

(この魂を新たなる世界へ転生させよ!)


 魔法陣はまばゆい白い光に包まれた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 追記 リアルな臨場感がしっかり表せてる。この辺りはさすが
[良い点] 主人公の絶望と後悔を書き切ったのは素直にすごいと思う [気になる点] この部分は下手に突っ込めないから何も書かない。 特に悪い部分もないしな。 [一言] この部分は読者の好みが分かれるだ…
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