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ただ今探検中  ―2

今回作中に、農作業を軽視している文章が有りますが、其れは私目が現実を全然知らないからです。天候に左右されたり、肉体的にもご苦労されていると思います。御免なさい。悪意は有りませんから。

 私の夢は、田舎で気ままなスローライフ。人間関係グチャグチャな東京から離れて、三月から長野の過疎化地域で町興し協力隊に参加が決まっていた。

 その時のテーマが「高齢住民達で参加できる事業」だった。

 もともと畑が有り、殆どの人が農業のエキスパート。作る物が野菜の替わりにハーブを育てて、アロマオイルやポプリの加工品を商品化出来ないかなって提案してみた。野菜は見た目が重視されるけど、オイルは「蒸す」、ポプリは「乾燥」させる。傷はどうでもいいし、虫食いは・・・ 枯らさなければいい。植えてから手を掛けなくて良い物が多いので、野菜ほど重労働では無い。何より作業中癒されます。まあ、問題点もあるけどね。土地が狭いと収穫が少なくポプリやオイルが作れない。商品にするなら、ものすごーく必要だもの。ランナーで増える物も多いから休耕地がうってつけだし。


 地域に魅力が無いからと若者が居なく成るのなら、引き留める、呼び込む産業を立ち上げようよ。若い女の子ってアロマ好きだよ。八百屋はダサいけど花屋はお洒落。って、訳の解らん事言う子いるし。

 女の子が増えると男の子も寄ってくるかも。そこは希望だけどね。

 てな事を駄目もとで面接時に言ってみた。「モデルは富良野のラベンダー畑です」って。二番せんじ! 良いじゃないですか! ラベンダー以外だって有るんだよ。

 5年先までの計画書と商品企画書、商品サンプルを提出して何とか受かったのよね。


「ああ・・・ 今頃嘘つき呼ばわりされてるのかしら。あの人達に連絡とかしないで欲しいな・・・」





 私の家は母子家庭で、物心ついた時には既に父は居なかった。

 よく有る離婚です。

 母は甘えたがりで、惚れっぽくって、カッコいい男性を見てはキャーキャー騒いでる。

 母自身も甘めの可愛い人だから、いつも男の人たちに囲まれていた。父もそんな母を射止めて優越感に浸っていた様だが、結婚した後も、子供を産んだ後も変わらないものだから、母のストーカーに嫌がらせを受けたとか、貢いでいた人が結婚詐欺だと告訴して来て、挙句に会社にまで押し掛けて来て居ずらく無ったなど。色々と騒動が起き、終いには愛想尽かして出て行ったとさ。


 父よ、心身ともに疲れちゃったんだね。元々良家のお坊ちゃん、いくつもの会社を経営して、ビルなどの不動産も沢山有るんだって。二人の結婚は一族から反対されていたし、一人っ子だったから離婚の時は大喜びしたそうだ。父は着替えだけ持って、身一つで出て行った。


 私自身も色々被害にあったさ。小さい頃は無視や放置は当たり前。あのひと、子育ては父親の仕事だと思ってたんじゃないかしら。押し付けられた取り巻きの人も迷惑だったろうけど、叩かれたり閉じ込められたりしてた私に選択権は無く、もっと迷惑だったから。

 一度、その中の一人に拉致監禁・洗脳され時は怖かったな。あのひとの代わりに自分好みに育てて、そばに置いて置こうとしたようだが、洗脳? 鼻で笑って蹴飛ばしてやったがな。

 もうその頃には、私も腹くくって斜めに見ていたから、隙見て逃げた。一直線に交番に駆け込んで、父親に連絡してもらって、初めて父と再会。

 あの時は父を恨んだ。なぜ私を連れて行ってくれ無かったのかと。


 そう、まさに初めての再開だった。変な言い方だが、記憶が薄いんだもん。お互いにね。「お金を出しても我関知せず」節句は勿論、幼稚園の入・卒も、何も無し。プレゼント? お金で済ませてたんじゃないの? 

 法律が無ければ、離婚と同時に私とも完全に縁が切れてたよね。

 

 

 そんなんで、父、弁護士、私とあのひとの4人で話し合い。

 再婚して子供もいる父の家には行けない、かと言ってあの女とはもう暮らしたく無くって一人暮らしを希望したが、まだ小学生だった私には許される事では無かった。何も出来ない子供が一人で暮らせるか!! とのこと。


 はぁ~っ? 部屋掃除してるの私だから! 洗濯も私出来るし! ご飯一人で作って一人で食べてますけど何か? あのひとより私の方が生活能力あるわよ!

 

 私が望むのは、お金出して学校の書類に署名してくれるだけで良いんですけど?

 醒めてるなぁー 親子の情が全然ない。私もだけど、二人にとってもそうだろうな。弁護士さん困ってたもの。潤んだ目で見てたよね。


 妥協案として、此れまでと同じ様に私はあの女と暮らす事とし、私個人の口座に小遣いの他に学費・生活費も振り込んでくれる事になった。それまでの私のお金、使い込んでいたのが発覚。うん、足りない分男たちが出していたよね。

 又それとは別に、メゾネット式のレンタル・ルームを私専用に借りて貰った。弁護士曰く、思春期など家に居たく無い時は其処に籠れる様に。初め父は嫌な顔をしてたな。思っている事、何となく解った。母と同じ事しないか、問題を起こすんじゃ無いかって思ってたよねあれは。

 反面教師ですよ。私はああは成りたく無い。

 

 休日や、テスト期間は殆どレンタル・ルームで過ごし二十歳の誕生日まで過ごした。

 高校生に成ってからは、バイトに明け暮れた。卒業後は趣味を生かせる資格が欲しくて、専門学校やカルチャースクールにハマってた。

 周りからは優雅に見えたかも。お嬢様の花嫁修業? いえいえ、そんなお淑やかな者では有りませんよ。

 ちょっとガテン系のDIYに始まって、造園業でお花植えたり、レンタル農園でお野菜作って有機栽培かじってみたり。「ちょっと料理教室」と言いながら、一斗缶を改造して燻製を作ってみたり。

 炭焼き体験や、田植えもした。

 勿論女の子らしい教室も行ったよ。編み物や洋裁、籠作りもやったし。

 籠は材料から森に入って自分で取ってきたの。それが結構楽しくて、ハイキングや登山が好きになって、アウトドア・グッズとか充実していったわね。

 それらは災害時に凄く役に立ったわ。電気やガスは直ぐに復旧したけど、止まっていた間、ガスバーナーやローソクが心強かった。備えは大切よね。今もこうやって役に立ってる。

 


 そんな・こんなで、多趣味になった私。それ以外にも、長野に持って行こうと用意した物が一杯あり、此処に来た時の有り様に成るのよ。


 花や野菜の種。ハーブの苗や作業小物、中型の組み立てビニールハウス。

 行こうとしていた場所は、店が無い。園芸店も、ホームセンターも、手芸店も、日常で必要なスーパーも無い処だった。コンビニまで車で一時間て・・・・


「ああ、そうか・・・ 此処も無いよね、コンビに・・・ フム、問題なし」


 持ってきた物はすべて使える、ただ一つを除いて。免許証は不要だね、役にたたん。




「さてと、次は居間を掃除して、次に台所。否? その前にトイレとお風呂場だ。何時でも入れる様に準備してからにしよう。煙突の掃除もしなくちゃだし」


 予定が決まれば、即行動。コンロと空き缶を片し、懐中電灯を持って、居間や台所などの窓を開けて行く。


 階段を下りた正面のトイレ、床はレンガで壁は石積み、その為中は薄暗い。天井付近の窓から微かに光が射している事が救いだ。便器は焼き物で便座は木枠、木のフタもあるがタンクなし。

 右の壁に半分埋もれた様な手水鉢有り、その中に水が入っている。足元には小さな手桶があった。


 用を足したらこの水を便器に流し込むのね。災害時の水の出無い水洗トイレと同じだわ。

 でも・・・・


「この水は何処に流れて行くのかしら? しばらく使って居ないんだから、2・3杯流しておこうかしら。水も換えておいた方が良いし」


 此処にも下の方にコルクを発見し中の水を床に流しタワシでこする。流れた水は一方に流れ床の中に消えて行った。


「本当に何処に流れて行くのかしらね」


 下水完備とは恐れ入る。

 水気を綺麗にふき清めると、次は風呂場だ。


 台所との壁に小窓が有る。開けてみると向こうは井戸の位置だ。ノートには木枠で作ったU字工を掛けると書いてある。それは風呂場の隅に置いてあった。


「成程そのまま流し込める様になっているのね。先輩頭良い」


 タワシでせっせと磨きあげ、下のコルクを外して水を流す。


「あれ? 流れない。詰まっているのかしら?」


 壁の向こうには確か・・・ 棒が二本と、レンガ敷きの枠・・・

 枠? ああ!


 外に出てみたら外側にも栓が有り、それを抜けば水が溢れ出てきた。


「もしかして、余り湯を使って此処で洗濯するのかしら。桶を置いても良いし。大きい物はレンガの上に直接でも良いわね」


 浴槽に水を溜める。トイレとの壁際に同じ様に手水鉢が有り繋がっている様だ。そこも水を入れ替えて置く。

 

 台所と居間は、広いが物が少ないので楽に掃除が出来た。不安だった薪小屋も、慌てて拾いに行かなければ成らないという事も無く、G-さんも居ない様で一安心だ。

 何本かを風呂場に運んで、後で煙突の確認をしようと考えた。


 その時・・・


 




 









読んで頂きありがとうございます。初稿のさい、トンデモナイ間違いをしてしまい焦りました。指摘されるまで気付かず、気付いてからもなかなか直せないでいました。やっとです。長かった~

次回は、やっと異世界の住人が出て来ます。

主人公との関係、これからの方向性など全く決まってません。行き当たりバッタリです。

私自身が不安です。

2018/03.24            

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