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お買い物   料理が残念です-1

又また前回の投稿から時間が開いてしまいました。

仕事が込んで来て、かなりのスローペースになってしまいますがお付き合い頂けると嬉しいなぁ~





 そうか、市場の中を行きかう手押し車は、客が買った物を店の店員が馬車まで運んでいたのね。


 馬車を用意してあると知ると、この後の買い物も罪悪感なく買い進められる。ホッと胸を撫で下ろし次に買う物を思い浮かべる。


 さて次に買う物は・・・ 


 粉・野菜・茶葉など。魚や乳製品は最後ね。パンは何処かしら。粉屋? その前に・・・ お腹空いたなぁー

 子供扱いするなら、キッチリとリードして欲しいな。連れを空腹にするなんてホスト役失格よ!


 バル様に視線んで要求出来るかと見てみると、ロイクさんと何か話し中でした。

 私が見ている事に気付くと、ロイクさんはニッコリお辞儀をすると何処かに行ってしまいました。  


「藤倉殿、貝は食べられるか? 後で買う野菜を見ながら港に行き食事にしよう」


 やったぁ!――  

 ごはん~ ごはん~


「大丈夫です! 好物です。どんな貝が有るのですか? 私カキが一番好きで、ハマグリとかアサリも好きなんです」


 楽しみですね、生ガキも良いけど焼いても良いし、酒蒸し、炒めても良いし、ああ~~~ どんな料理が有るのかしらぁ~

 あら、トマトが有る、他の魚介と一緒に煮込みも良いし、あれは大根かしらアサリと一緒に炊き込んでもいいよねぇ~


 トマトに近寄って見てビックリ!


「たかっ!」


 完熟してい無い青トマトが、1つで200クローネ! こんな固いトマトではソースが作れないよ。此処ではこれが普通なのかしら。どうやって食べるの? 炒め物かな?


 トマトに罪は無いが睨んでしまう。周りを見ても、季節外れのベストと言えない野菜がめだってる。

 根菜類やカボチャは良いが、ヘチマ系や葉物野菜は黄色かったり、へたり掛けていたりなど、状態が良くない物が多い。


「お譲ちゃん、変わった格好しているけど、何処から来たんだい」


 良かった、私の『高っ!』は聞こえなかったみたい。お爺ちゃん耳が遠かったのかしら。


「すごーく遠い処からよ。お爺ちゃん、私の国では赤いトマトが普通なんだけど、ここのトマトは青いのが普通なのかしら」

「ははは、なこと有る訳無いじゃろ、ははは・・・ 今は冬だからな。このトマトも葉物も、南から送られてくる。若いうちに収穫せんと、持って来る途中で傷むから青いんじゃ。夏んなれば、此処でも野菜を作るから、赤いトマトが食べれるさ」

「冬は野菜全て、輸入しているの?」

「いいや、備蓄できる物は秋口に収穫しとるから全てでは無いよ」

「・・・・ありがと。バイバイ」


 子どもと勘違いしている事をいい事に、無邪気に離れてみせた。これは絶対に確認して置かなければ、自分の生活にも関わって来るのだから。


「お待たせしました。バルデュール様、失礼ですが質問して良いですか? 冬場食料を輸入していると聞きましたが、全ての領民にいき渡っているのでしょうか。輸入先は遠いのですか? どの様に輸送されているのですか、後・・・・・」


 人が暮らして往く為には食糧だけでは無く他の物資も必要であって、そこには当然『売り買い』といった行いが発生する。それらを手にする為に有る物を出し無い物を手にする。また、相手が欲しい物と自分達が欲しい物を交換する事も有り、その為に必要である筈の食料を材料とする事もある。


「贅沢出来るほどでは無いが飢えるほど不足する事も無い、といった程度だろうか。私達は主に小麦や羊毛チーズなどを輸出し冬場の野菜不足を補っている。しかし、交通手段が海しか無いので、荒れれば届かないし、傷んで使えない事も無いとは言えない」


 ファンバルーセ帝国は東西に広がった国で、南の国との間には海、北は山脈を挟んで隣の国が有る。北の山脈は標高は低いがいくつもの山が連なっているそうで、山越えで三日・四日掛るそうだ。

 このバルデュール領はそんな国の北東に位置している。但し特殊な土地で、領地の中央を切り立った山で分断され、こちら北側は、山と海に囲まれた自然要塞の様な土地なのだ。


 森の向こうに見える山は見た目以上に高く険しく、人が超えて行くのはまず無理だそうです。単騎の馬で乗り手もベテランでも如何かというのに、荷を運ぶ事など無謀の一言だそうだ。

 馬車道を作ろうとするならば木の伐採後、山を削って斜面を緩やかにしなくては成らないそうで、工事をした処で何十年後に成る事やら・・・ それ故に、交通手段は全て船、海からの出入りに限られている。


 主都からは馬車に揺られて片道三日程で山向こうの東領に着く。其処から積み込みに1日、船で3日、又は首都の港から直接船で来ても7日ほど、日数に変わりは無いが天候が良ければの条件付きだ。


「山さへ超えられれば、此処から馬車で行く事が出来れば、荷物の積み替が無いぶんだけ楽が出来るので今領内の男達でトンネルを掘っているのだが、岩盤が硬くなかなか進まずに如何したものかと・・・」


 色々と苦労が有るのね、眉間にしわを寄せると凛々しいな。でも外では止めようね、年頃のお嬢様方から熱い周波が漂っている。

 溜め息を付くバル様はカッコいいぞ!


「そんなに硬いのですか? ダイナマイトでも崩れないほど??」

「?・・・ ダイナマイトだって? 其れはどういう物なのだ?」

「へっ? ・・・爆弾・・・ ええっと、海軍って有りますか? 大砲に使う火薬を筒状にした物なんですが・・・ 使ったりはしないのかな??・・・・」


 そんなに考え込む事なの。今の時代は機械が発達してやらないけど、昔は良く使った方法だよね。


「藤倉殿はトンネルを掘る知識が有るのですか? 是非に伝授頂きたい!」


 近い! 近いです!! 伝授するほど詳しくないよ! 私の知識なんて、映画のワンシーンみたいなものなんだから・・・


「お教えできるほどの知識は無いです。実際の作業を見た事も有りませんし。あちらの世界では、専門の職人が掘るので一般人は関知しないんです」

「しかし、麻奈殿は火薬を使う事を知っているのでしょ」

「歴史や地理の時間に教師から昔の出来事として、苦労話などを聞く程度です」

「そのような抗議を受けていたのですか。あちらでは一般人だと言っていたのになぜそのような・・・ いえ、其れでも構わない、ぜひ話を聞かせて頂きたい」


 怖いよ~ お願い、上から圧迫する様に迫ってこないで・・・


「旦那さま、まずはお食事です。麻奈様、あちらの店にお席をご用意しましたので、移動をお願いします」


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