↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
婚約者に好きな人がいると言われ、スパダリ幼馴染にのりかえることにした  作者: みみぢあん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/21

8話 イザークの婚約者2


 私はイザークお兄様に申し訳なくて、ひたすら謝った。



「ごめんなさい、お兄様。本当にごめんなさい! まさかエミール様が他人に、話をするなんて思わなかったから」

(だってエミール様自身も、私以外の女性が好きだと言っていたから。こんな恥をさらすようなことをするなんて……!)

 

「いや、君のせいではないからアンリエッタ。謝らないで欲しい」

「でも、ご……ごめんなさい。お兄様」

「アンリエッタ……まず、私の話を最後まで聞いて欲しい」


 私の動揺ぶりに、お兄様は困った顔をする。


「そうだぞ、アンリエッタ……まず話を聞こう。イザーク卿、お願いします」

「はい、子爵」 


 コホンッ! と一つ咳ばらいをしてから、お兄様は話を続けた。


 

「私の婚約者レティシア嬢は、バラスター公爵家に来た時にはひどく興奮した状態で。私に怒りをぶつけてきました。……それで」


 お兄様はレティシア嬢とのやり取りを、一つずつ語った。



『イザーク。あなたがアンリエッタ嬢と、お付き合いしていると聞いたわ! 私に隠れて恋人を作るなんて、なんてひどい人なの⁉ 今すぐ彼女とは別れてください!』


『別れるも何も……彼女はただの幼馴染みだよ。最近はほとんど会う機会も無くなったし』


『嘘はやめて!』

『それで君は、この話をなぜ知っているんだ?』


 レティシア嬢が来る直前に、私から話を聞いたばかりのお兄様は、レティシア嬢がその話を知っていたことに、大きな違和感を持ったそうだ。


『なぜって……私に教えてくれた、親切な人がいるからよ』

『親切な人? ……なるほど』


 レティシア嬢に話したのは間違いなくエミール様だと、イザークお兄様は確信した。

 だが、いくらエミール様でも親しい関係でもない他人に、自分の醜聞につながる話を、簡単にするとは思えなくて。


 そこから頭の良いお兄様は、怒り狂うレティシア嬢を上手く挑発して聞きだした。


『レティシア嬢。本当は“親切な人” なんていなくて。嫉妬に狂った君の妄想ではないのかな? 嘘はやめてくれないか』


『何ですって⁉ 私は確かにアンリエッタ嬢の婚約者、エミール卿に聞きました!』


『エミール卿が自分の婚約者の悪口を、言う訳無いさ』 


『いいえ! 私はあなたが以前から、アンリエッタ嬢と恋人だと疑っていたから。エミール卿にお願いして、アンリエッタ嬢に聞き出してもらったの』


『お願いして、アンリエッタから聞き出した?』


『そうよ。……アンリエッタ嬢も、婚約者のエミール卿に“好きな人”がいると告白されれば。自分もあなたへの気持ちを告白するはずだと』


『君がエミール卿に、そう言って嘘をつくように言ったのか?』

『ええ。エミール卿に教えてあげたの! そうしたら彼が………』


 お兄様からすべてを聞き終わると、お父様はつぶやいた。


「……あきれたな。レティシア嬢がエミール卿を唆して、アンリエッタから浮気を聞きだそうとしたのか?」


「そのようです」


「まぁ……」

 お母様は唖然としている。


「レティシア嬢がエミール様に嘘の告白をさせたの⁉ そんなことをするなんて信じられないわ」

(ロスモア伯爵令嬢はとても綺麗な人で、家柄も良いから。お兄様にピッタリの女性だと思っていたけれど)



 そんな人が婚約者ではお兄様も苦労するわ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。