炎獄宮攻略その②
神殿内に響くミュエルの声で近くを彷徨っていたモンスターが近づいてきてしまった。
「どうするんだよ!」
「知らないわよ、宗一郎が相手をしなさいよ」
「何で俺なんだよ、模造召喚とやらで戦えよ!」
「嫌よ、あれ疲れるわ」
ミュエルは不機嫌のままである。
「じゃあ下がってろ」
「わかったわよ!」
鉄球に貼り付けられていた紙の内容にミュエルはお怒りのようで、下手に話し掛けることが出来そうにない。
それにいつもより態度が悪い。
取り敢えずは素直に命令を聞いてあげるとしよう。
「フィール手を貸してくれ、試したいことがある」
「いいですけど何ですか?」
「いいから手を貸してくれ」
「はい、これでいいですか?」
フィールが手を俺の前に出す。
一応だが確認の為に聞いておくことがある。
「ミュエル、神姫装束は防火能力あるよな?」
「当たり前よ、五大元素全てを攻撃を防ぐことが出来るはずだわ」
「なら好都合だ、フィール燃えろ!」
「え、いやですよ! ちょっと待って下さい!」
急いで逃げようとするフィールを捕まえて、すかさず手にルーンファイアの炎を灯す。
するとメラメラと左手が燃え始める。
「あつ……くないですね、これはどういうことですか?」
フィールの手は燃えているわけだが、神姫装束の効果で熱さは通さないようだ。
それに見た所手にも以上はなさそうだ。
「いわゆるほのおパンチだな、ポケ○ンみたいな感じで面白そうだ」
「「宗一郎……」」
蓮と若葉は息を揃えて呆れている。
我ながらよく出来た物だと思うのだが何がいけなかったのだろう……。
「宗一郎! 後ろ!」
蓮が慌てて俺の後ろを指を指していた。
それを見て振り向くと、某RPGゲームでみる可愛い悪魔のような感じのモンスターが槍を突き立ててきていた。
俺は何とか間一髪で避けすぐに体勢を整える。
そしてフィールに指示をする。
「フィール! ほのおパンチだ!」
「え、は、はい!」
フィールはモンスターに燃えている方の手を握り思いっきり殴りこむ。
するとモンスターは神殿の壁にめり込み焼け焦げていた。
それと同時にフィールの手から炎が消える。
「さすがLv.24のフィールだ」
「何を言っているのですか?」
「こほん、気にするな」
取り敢えず新技『ほのおパンチ』の完成だ。
しかし一回ずつ手に炎を灯すのも一苦労なので、少し工夫する必要があるな。
しかし少しおふざけが過ぎていたので当分自重することにしよう。
そんなことを思いながら俺達は、神殿の奥へと再び進み始めた。
少しフィールで遊び過ぎました、少し自重します。
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