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炎獄宮攻略その①

 メルトディア城――地下。


「これが神殿ダンジョンなのか?」

「そうよ、でも中はこんな物じゃないわ」


 目の前に広がるのは燃え盛る炎。

 その中心には金色の輝く建物が見える。

 端から端まで金で作られている為、高校の修学旅行の時に行った金閣寺を思い出す。

 ただ思い出していくにつれ、心が苦しくなる。


「俺そう言えば修学旅行ボッチだったな……」

「何か言いましたか?」


 隣に立つフィールは俺の前に立って顔を覗き込む。

 

「何でもない、ほら行くぞ」

「は、はい!」



 +



 神殿ダンジョンに侵入してすぐに俺達は足止めを食らっていた。

 

「おかしいわね、前に来た時はこんな感じではないはずだったわ」

「どうするこの道以外はないようだぞ」


 神殿ダンジョン内は一本の道でそれ以外の通路はなさそうだ。

 だがミュエルの話では仕掛けがあるらしいので迂闊に先には進めない。

 

「アイン! 宗一郎! 二人でこの廊下を凍らしなさい」

 

 ミュエルの指示を聞いてすぐに、アインは魔法銃を構える。

 俺もそれを見てルーンブリザードの発動準備をする。

 そして……。


「魔弾装填――氷弾・バースト」

「ルーン・フィート・ブリザ―ド!」


 一瞬にして長い廊下に氷が敷かれた。

 それにしても何故廊下を凍らせたのだろうか……。

 そんなことを考えていると、心を読んだのかミュエルが説明を始める。


「ありがとう二人共、廊下を凍らせることで仕掛けが反応しなくなると思ったのだけれど、強ち間違いではなかったようね」


 ミュエルは近くに仕掛けてあった、ワイヤートラップを蹴る。

 するとガシャン、と音を立て仕掛けが粉々に壊れた。


「正解のようですわね」


 ミュエルが機転を利かせてくれたお陰で移動を開始することが出来た。

 ただ安全なのは下側でありまだ上の方は危険なはずなのだが、ミュエルは手を出そうとはしない。

 

「何で上の安全は確認しないんだ?」

「そんなの決まっているじゃないのよ」


 自信満々に答える。


「こんなに高いのに何を仕掛けるっていうのかしら? 何かあるなら見せてもら、アフッ!」


 言いかけている途中でミュエルの背後から鉄球が飛んできた。

 その鉄球は見事に命中し、ミュエルはすぐ側で痛みに悶絶している。

 さらにその鉄球をよく見ると、張り紙が貼られていた。


「なんだよこれ」


『油断大敵、これに引っ掛かるのは馬鹿野郎』


 それを見たミュエルは大声で叫んだ。


「なんなのよこれはー!」


 どうやらこの仕掛けを考えた人は、ミュエルのような人物を最も良く理解した人なのだろう。

 


 

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