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もう一押し?

「っぱ肉には酒だな!!」

「同感じゃわい」

「肉には赤ワインですわよ?」

「どれにも合うからな」


 串焼き三種盛、アッという間に消えちゃった。

 豚バラも美味しいんだよね、意外と。


「いかしゅうまいで~す」

「ありがとうございます」


 蒸篭ごと持って来られたいかしゅうまい、もちろん蒸篭は各々の目の前へ。

 

「カケル、これは?」

「イカの身を使った焼売です」

「美味いのか?」

「食べんと分からん分からん」

「ふむ」


 という事で付属してきたタレに付けてっと。

 むほほほ。


「ん! 美味い!」

「美味しいですわ!」

「肉とはまた違った美味さがあるな」

「これ好き」


 みんなの反応はもちろん好評。

 いかしゅうまいは美味しいからね。


「肉以外も焼売にするのだな?」

「えび焼売とかあるじゃないですか」

「……確かに」

「魚で作ったらどうじゃ? 美味そうじゃないか?」


 う~ん……さかな焼売か。

 まぁ、作るなら確実に白身魚で作ることになって……。

 ようはカマボコみたいな感じなんでしょ?

 あれも蒸すし。

 となると、確かに不味くはならないんじゃないかな……。


「美味しそうではありますね」

「魚をそのまま形状だけ焼売にしても微妙だろう。すり潰して練る必要があるか」

「その過程で塩を入れて粘り気を出すのは必須でしょうね」

「む、確かに」


 まんまカマボコの作り方ですわね。

 こうして異世界にも練り物の文化が……。


「この料理はワインには合わねぇンじゃねぇの?」

「まぁ、合わせるなら白でしたわね」

「でも合わないわけではないな。普通に美味い」

「海鮮系は生臭ささえなければ基本的には合う」


 『無頼』さん、自分は芋焼酎を飲んでるからってワインを飲んでるエルフ三人に絡まないの。

 あと、生臭さを感じなければ~ってのはそうなのか。

 某漫画の影響で海鮮系にワインは合わないって勝手な先入観があったから……。

 ちょっと意外。


「もう少し食べたい」

「俺の、一個食べます?」

「食べる!」


 黙々と食べてたアメノサさん。

 いかしゅうまいが大変お気に入りになったようで。

 いやぁ、美味しそうに食べて貰えるなら満足ですよ。

 はい、アメノサさんどうぞ、


「あーん」

「あーん」


 …………『無頼』さん? 目を丸くされてますけどどうされまして?


「お前……」

「ん? ――あ」


 なんか、『無頼』さんがアメノサさんに声掛けたらアメノサさん顔真っ赤にしてるし。

 これ、あれだな。

 異世界系漫画とかでよくある、相手の文化が分からずに日本の文化で対応して恥かくやつ。

 俺は一体何をしでかした?


「カケル」

「幸せになるんじゃぞ」

「何が!?」


 肩ポンしながらガブロさんとマジャリスさんに言われたけど、俺は何をしでかしたんだ!?

 答えろルドガー。


「あー……気にしなくていい。知らなきゃノーカンだ。――お前は」

「すっごい含みがある言い方じゃないです?」

「知識がある上で拒まなかったこいつはノーカンじゃねぇからな」


 そう言ってアメノサさんの頭をポンポンする『無頼』さん。

 とりあえず、自分たちだけで完結せずに説明して貰っていいです?


「俺がした何がどういう意味だったか教えて貰っていいです?」

「……まぁ、その……なんだ?」


 俺の質問に芋焼酎を一気に呷り、仕方がねぇ、と呟いて。


「自分の飯をそれまで使ってた食器使って相手に食べさせるって行為、これはまぁ……いわゆる新婚生活の一環なンだよ」

「……ん?」

「つまり、先程のカケルがアメノサに行った『あーん』という行為は、新婚のみが行う儀式的な行為に当たる」

「儀式の目的は当然末永い関係の維持なわけだが、そんなわけでその行為は基本的に行ってはならないと教育されるんだ」

「それをごく自然に受け入れてしまったアメノサが、そこで赤くなっとるっちゅーわけじゃな」


 ……なるほど?

 えーっと……つまり……。

 俺はアメノサさんに、告白とかプロポーズとかその辺の過程すっ飛ばして新婚生活中限定の行為をしてしまった、と。

 で、それをアメノサさんが受け入れちゃった、と。

 すーっ。

 普通さ? 告白とか決闘とかが定番じゃないの? こういう文化の違いアンジャッシュって。

 いきなり新婚生活中の行為なんてことがあるかね?


「カケル、ごめん」

「いやいや、謝られる事では……」


 あの『あーん』を断られてたら俺は傷付いてただろうし。


「なるべく早く済ます。天井のシミを数えてる間に」

「何を!?」


 今日日聞かんぞ、その言い方。

 あと、せめて出先ではやめよう?

 みんなの目もあるし。


「ま、冗談はさておき」

「顔真っ赤だぞ」

「うっさい! 今後『あーん』は禁止」

「ですね」


 という事で、安易な事はしない方がいいな、と思いました、まる。


「魔法で食べさせるのはセーフなんです?」


 そういえばだけど、クレープを魔法で口元まで運んでもらったことがあるような……。


「言っただろ? 自分が使ってた食器を使って相手に食べさせる行為、が該当だ」

「お箸とかフォークとかスプーンを使う必要があるって事か、なるほど」


 納得。

 となると、マジで俺がやらかしちゃっただけだな、反省。


「飲み物お代わり」

「何にします?」

「カケルが今飲んでるやつ」

「ノンアルのカシスオレンジですね、了解です」

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― 新着の感想 ―
ア「にんしんしちゃう!」 か「マテ」
カケル:これがイカ焼売。 アメノサ:へぇ~。 カケル:これがフグ焼売。 アメノサ:? カケル:これがハモ焼売。 アメノサ:……。 カケル:これがホタテ焼売。 アメノサ:全部同じ味。 カケル:魚系焼売で…
更新ありがとうございますヽ(=´▽`=)ノ いやアメノサさんこれを既成事実として身内に取り込む…………じゃないんだ(;´∀`) ここで攻めていけば翔君をおとせたかもしれないのに┐(´д`)┌ヤレヤレ
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