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26 アルナの襲来

ちょっと書き足ししました

氷河の村をさらに北上して

氷河の山脈を迂回する様に

カーラ聖国の国境沿いに北上する。


僕らを引き留めていた村人からの歓待を

丁重に断り、

旅路を急いだ。

大陸北端に近くカーラ聖国に近いとはいえ、

極寒の地にもそれぞれの生活があり

それはけっして豊かとは言い難く

これから冬の厳しさが大陸北部を

閉ざして行くなかでは

何人かの働き手を無くして、

村も厳しい状況になり得るのだ。


旅路が続く僕らに彼らに残せるものも無く

せめて安全を祈る事位だろう。


「どうぞこの宝剣をお持ちください。

我らの村はあくまで剣本来の持ち主が

現れるまでの仮の安置場所…

どうやら剣本来の主人に

お持ちになって頂く時が来た様です。」

あの剣士が捨て去った鞘の巻き布と共に

僕は剣を受け取る事にした。


そんなやり取りを黙って見ていた?

スミスは

ガイコツの眼窩で何処を見ているかわからなかったけれど?

「私たちでこの村を守護いたしましょう」

と言いリビングデットメイド達が音も無く

地面に溶け消える。


「かつて彼らの故郷でもあったのです。

でもね私たちヨミの者になってまでみっともないでしょお?」

と言うとスミスはカタカタと笑った。


そんなスミスと僕らを一番後ろからとても優しい目でアディが見つめていた。



ーーーーーーーーーーーー


それからいよいよ雪が本格的になり

数週間を要して山脈の西端まで到達した。

物資もわずかになった僕らは

ブリザードがやむのを山小屋で

やり過ごす事になった。


「あはは、見てくださいほら凍りついた雪がまるでトサカみたいになってますよ?

ワハハ、ひーおなか痛い!あ、お腹ありませんでした」

道中スミスだけが陽気にずっと喋り続けていた。


アリスとオリビアはガミガミとスミスに小言を言っていたけれど、この厳しい道のりで挫けなかったのはこのやり取りのおかげだろうか?


アディもフランも今はピッタリと僕の両横にくっついて寝息を立てている。

黒曜は僕の影から頭だけを出して窓の外をじっと見つめて時折耳がピンと外を向く。


それから数日間猛烈な勢いでブリザードが吹き荒れ、周囲は真っ白な世界で閉ざされていた。


そんな中、黒曜の両耳がピンと扉の向こうを向くとグルグルと警戒音の様に喉を鳴らす。

アディもフランも少し僕の前側に位置を変える。


ゆっくりとドアノブが回ると

その向こう側には 青白い血色のない

いかにも不健康そうな青年が無表情で

立っていた。


『と…』

「と?」

『神っ!我が尊き御方様』

『アルナで御座いますっ!なんかこっちの方から御方様のお呼びの声がしたもので!馳せ参じたア、アルナで御座います!」

「だ、誰?」

小屋に入ってきた瞬間煙が出るほど床に

額を擦って あー煙出てる


『いけずなことを仰ります!ああーそれも尊き…私は貴方様の忠実なる下僕です!』

『冷たくされるのも…えへへゴニョゴニョ』

振り返り黒曜を見ると警戒を解かず唸っている。

アリス達も怪訝な顔を向けているが何処か怯えて固まっているし、スミスに至っては

氷モヒカンのままヘッドスパンキング

で奇妙な動きをしているし。


「じょ、冗談を…どなたかと…」

初めて見る顔の青年は僕より少し高い背丈で

立派な身なりだったが何処かこう

メタリックでヘビーな意匠の服装で


待って!?(汗)

そこで気づく彼の顔はあまりに…

あの目はヤバいよ!

狂信者の目だよ!


限界まで見開かれた血走った目

強張った頬は血の気がなく

ヤバい薬をやった直後のよう

緊張の上に無理やり貼り付けた

引きつった笑い

『ふヒヒ』とか言ってるし。


痩せて生気がないが美丈夫と言うほど整った

顔の病的な青年がとんでもないヤバい顔でブリザードの中を小屋までやってきた。

ドン引きである。


バッキィ!

後ろですごい音がしたと思うと、

黒炭を素手で握りつぶし、

仁王立ちしたアディがこっちも

ギラついた目で

『チッ!』

女の子がそんな顔しちゃいけません!

任◯映画のヤ◯ザも真っ青である。


アディが猛烈な不機嫌を隠そうともせず、

すでに臨戦体制だ(汗)

黒曜がビビる程メキメキと指を鳴らす。


フランはすまし顔で僕の横までやってくると

ちゃっかり腕を絡めてはにかんできた。


ーーーーーーーーーーーー

アディが問答無用で握りつぶした黒炭(綺麗に結晶化した原石?!)を指弾と呼ぶにはいささか凄い音のする凶弾を発射すると


病的な青年はゆらりとそれを指で切り刻んだ。

綺麗なカットが施された石がコロリ。


「オホホーお金持ちですなぁ」

空気を読まないガイコツが

それを拾って踊り始める


『貴方こんなところにいましたの?』

フランが青年に話しかけると

アルナは露骨に嫌そうな顔をする。


『あー!穢らわしい!御方様から離れんか!』


フランのこめかみにも青筋が…


「オホホー」

空気を読めないガイコツ


『うるさい』

『やかましい』

『黙れ』


三者のビンタを食らったガイコツの首がコロコロと飛んでいく


「あーひー」

取れてなおカタカタ笑ってるガイコツを

黒曜がペロリと舐める。


ーーーーーーーーーーーーーー


テーブルを囲みアリス オリビア スミス

黒曜 横に僕が座り両隣にフランとアディ

椅子の下の床に正座する美丈夫。


『どうか御方様の前で名乗ることをお許し下さい。ワタクシはアルナ・グランマール・ニーズヘッグと申します』

キラキラとした目で真っ直ぐ僕をみる。

狂信的な何処かギラついた目である。

やっぱりコワイ


でもその目は少し緑がかった虹色の

目だった。



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