第43話 同じ
「……さんは……いいよ」
「……ああ、はい、ロコロ……」
ついついかしこまってしまった。と、焦りながら目を合わせると、ロコロは何だか寂しそうな顔をしていた。
「……わ、私も聞いたの。あなたが、元々、勇者パーティの一員だった事。……なんで追放されたのかも。そして、レイーナさんと、ケスタさんが、あなたを庇っていた事も知った……。……あなたって……ヒイユって……もしかして、仲間に裏切られた……の?」
「えっ? うーん、まあ……」
完全に予想外な事を聞かれてしまった。
裏切り……と言われたらそうかもしれないが、あっちのギルドから見れば、あの追放はそんなに裏切りのようにも思われていないかもしれない。
……それに、あの二人が何らかの作戦でディールアを追放するなら裏切り行動だが、これはぶっちゃけ裏切りでは無いような……。
そんな事を色々考え、返事が微妙になってしまった。
「……それなら……話しても……」
俺の答えを聞いた後、ロコロは何かぶつぶつと呟いていた。
「……ど、どうしたの?」
「……えっと、その……私も、なの。私も……ギルドで……色々、あって……それで……」
ロコロはゆっくりとそう話す。
「えっ!?」
……とんでもない事が分かってしまった。
ロコロは俺よりもだいぶ年下に見える。……そんな子が、ギルドで裏切りにあった、だなんて……。
色々が何か……は、まだ話したく無いのだろうか。
「……えっと、その話は、レイーナさんやケスタにはしてあるの?」
「ケスタさんには……まだ……レイーナさんには、フクシアさんが、伝えてくれたと思いますが、詳しい事は、まだ……」
念の為確認してみると、ロコロはそう答えた。
……なるほど、それならフクシアは全部知っているという事か。
「言わなくちゃならないとは……思っていたけれど、中々、勇気が出なくて……でも、ヒイユさんも同じなら……」
「……えーと、俺は……実は、エルティアとライフィという、勇者パーティのメンバーに色々と仕組まれ、パーティを追放されたんだ。エルダという人が勇者パーティに入る事になったから、俺はもう要らないと……。スキルが理由って事なのかな」
……“裏切り”なんて言葉を使うくらいだ、俺よりよっぽど酷い目に遭っているのかもしれない。と思った俺は、自分の状況を先に話した。
「……スキル……なるほど。私も、そうかもしれない」
俺の言葉を聞いたロコロは、静かにそう呟く。
……ロコロも……スキルで何か……?
「……大丈夫、話す……いつかは話さないといけない事だから……」
そう疑問に思っていると、ロコロは、そう言い、今までの詳しい話をしようとしていた。




