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第24話 ギルドが目前

「じゃあ今日はこれでおしまい……だけど、本当に大丈夫なの?」


 レイーナは、俺が、ギルドで待ち合わせをするという依頼を受けた事を、かなり心配していたようだった。


「はいっ! 大丈夫です!」


「……そう、ふふっ、よかったわ。それじゃあ、また明日」


 俺が、元気よく、はい、と答えると、レイーナさんは満面の笑みで去っていった。

 利益……利益なのか……?


「……って、そうだ、ケスタ……働いている時は、空元気というか……俺の情緒は大丈夫だよ」


「……そ、そっか」


 俺はケスタに、念の為にそう伝え、その日は森へ帰った。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


「受けてくれるの!?」


 ……二日後、ティルムはまた仕事終わりに俺の元へ来た。

 ティルムは何で毎回仕事終わりを待ち伏せしているんだ……今しか時間がないという事だろうか。


「……ま、まあ……ところで、ケスタ……っていう魔具職人が武器屋にいるんだけれど、それは知ってる?」


 ……俺は、ついでに何でケスタに頼まないのか、聞いてみる事にした。おそらく、ケスタの事は知っているはずだよな……?


「ケスタ……? ああ、店頭に行くと、たまに武器を運んでいる事もある……あの男の人かな?」


 ティルムは、ケスタの名前こそ知らないものの、剣を何度壊したのか、存在は知っていたようだった。


「その……この付与も、レオキヌさんの時のように、付与が見たいって頼まれたの?」


「ううん、あー、それは違うよ! パーティメンバーが、武器を動かしたくないけど、何とか付与してもらえないかなって言っていたから……私がお願いしに来たんだ」


「……そ、それなら……俺じゃなくても……」


 ……おそらくティルムは、俺が武器屋に来る前から剣に武器を付与してもらっていたはず。

 俺以外にも魔法を付与できる人が居ると、知っているはずだ。自分の武器や、レオキヌさんのように、名指しでお願いされた場合でも無いのに、俺に頼む意味はないのでは無いだろうか。一体何故俺に頼むのだろうか。

 俺はそんな思いでそう呟いた。


「……もしかして迷惑だったかな?」


「えっ?」


「確かに……よく考えたら、ヒイユ君ばっかりに頼んだら、大変だよね……。……私は、君の付与を気に入ったんだ。だから、毎回頼んでいたんだけど……」


 ティルムは、どうやら俺が、付与が負担になっていて、優しく次の仕事を断っていると思ったらしい。


「ああ、いや、迷惑ではないんだ……ただ、俺はまだ、そんなに上手に付与が出来ないから……俺が毎回付与して、大丈夫かな……って、思っただけで……」


 俺がそう言うと、ティルムは安心したようで、よかった、という顔をしていた。


「なんだ、自信を持って大丈夫だよ! 」


「……そう?」


「うん、じゃあ、今度また、ギルドで!」


「う、うん……」


 ティルムは、笑顔で去っていった。

 ……ギルドで……か。頑張らなくてはな。


 俺はティルムを見送りながら、気合いを入れ直したのだった。

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