第1章 幕間であります。
俺は4歳になった。そろそろだと思っていたが、意外と早かった。
もう、ここに来て4年かー。つっても、家から出たことないけどな。
そして、この間4歳になったのだ。もう、言い換えれば4年間お家に軟禁状態だ。
……いや、それは言いすぎた。飯もちゃんと食えるしな。遊べるしな。両親はとっても優しいし、メイドさんは無表情だけど可愛いし。
まぁ、そんなことより! 今日! 俺は初めて家から出るのだ!
そう、外(庭)に!!
てことでさっきから俺は、年甲斐もなくうきうきしている。
だって、初めての異世界の外(庭)なんだぜ? そりゃ、ワクワクするに決まってる。
別にあっちの世界と違けりゃ満足はするんだけどね?
それとは別にファンタジー感溢れるあの風景。それを俺は望んでいる。欲している。
さぁ、異世界よ! 我にファンタジー世界の風景とやらを見……
「おい、レント、早く! 庭行くんだろう?」
「あ、はい。お父様。今行きます!」
おっと、ちょっと邪魔された。もう! 空気読んでよ、カントさん!
まぁ、いい。
さぁ、今度こそ異世界の外(庭)の風景が!
ドアから差し込む眩しい光に目を細める。そして、ドアを抜け、目を開けるとそこには……
「……庭だ……」
「何言ってるんだ、レント? 庭なのは当たり前だろ?」
いや、そうじゃないんです、パパさん! なんというか、その、庭じゃん。
どこにでもある、広めの、庭じゃん。
俺の期待返してよ。さっきから俺が外って言うとこっそり(庭)って補助されてた気がしてたんだけど、こういうことなのか? ねぇ、そうなの?
……まぁ、いっか。しょうがない。
庭だもんな。庭はどこの世界でも庭だ。どこまで行っても庭は庭なのだ。
さて、庭って何回言ったでしょうか。
そんなことはさておき、俺は庭から外の世界を見てみる。
……おぉ。すげぇ。
なんか草原と畑が広がって所々にポツンって家がある。そして、奥の方には森がある。
あれが魔物が出るっていう森か。意外と遠いのな。でも、なんかすごい。ファンタジー感でてる。
太陽は1個だし、お家は木造だけど、ちゃんとファンタジー世界って分かる。
ちょっと感動。俺、外(庭)、好き。
……感動してるのに(庭)いれんなよ。もう。
それはそうと、俺は何をしようかな。
せっかく外に出たからカントと遊ぼうかな、って思ってたんだけど、おもむろに剣振り出したし。どっから取り出したんだよ、それ。
まぁ、いいや。
お昼寝しよう。お日様の心地よい光を浴びて、俺は仰向けになる。
……青い空、白い雲。眩い太陽に、空を飛ぶ鳥っぽい動物。
そして、男のむさくるしい、ふんっ、っていう声……
………………………。
……眠れん。最後のなんだよ。あ、カントか。あいつか。
また奴なのか。さっきも俺の邪魔して、またしても、俺の邪魔をするのか。
……まぁ、いいか。素振りしようが、何しようが自由だしな。俺がとやかくいう権利はない。
それに、一応期待してたような風景も見れたし、よしとしようか。
これからはカントに引っ付いて外(庭)を堪能しよう。
……あぁ、わかったよ、庭な、庭。しつこい()め。
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「ふぁぁ……」
いつものようにカントにくっついて庭に出る。
今日はカントは素振りをするって言っていたので、お昼寝することにする。
最近では、むさくるしい声にも慣れてきた。気にならなくなってきている。
慣れって怖いなーってつくづく思う。
今日はベスタも一緒に外に出たが、彼女は洗濯物を干す作業に追われている。毎日ご苦労さまだ。
なので、やはり俺にはお昼寝という選択肢以外残されていなかった。
「んぅ、おやすみなさぁい……」
そして、俺は安らかに眠りにつこうと……
「ご、ごめんくださーい……」
……してその声で少し目が覚めた。
躊躇うようで、少し遠慮気味の声だ。少なくとも俺はこの声に聞き覚えはない。
……も、もしや!!
俺は飛び起きて、門へ向かって駆け出した!
今度こそ第2章に……!
……多分。




