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コンプレックスな反逆者たち  作者: ゾンビ―鈴木
第二章・銃と機械の世界編
50/114

集結

と、いうことは……

それでは、どうぞ

  Side:藍


「基本的にお父様は一カ所に長くは留まらないのよ。だからこの装置で今からお父様の居場所を探すから少し待って」


 と、そう言いアテネは目の前の大きな機械をいじりだした。

 特にオレ達はすることはないので大人しく待っていた。


「マゼンタ。先ほどの大きな地震はなんだったんだろうか」


 オレはここに来る途中で起こった地震についてマゼンタに聞いてみた。


「わからん。あれほどの大地震はそうそうないな。もしかしたら……」

「もしかしたらなんだ?」

「ここまで荒れてしまった世界と関係があるかもな」

「それって……!?」

「ああ、崩壊の兆しって所かもな」


 こいつ、言いづらいことをずいぶんはっきりと言うな。


「ゼウスはこの荒んだ世界で人間を蘇らせようとしているが俺としてはもう一つ大事なものがある」

「もう一つ必要なもの?」


 なんだそれは?


「それはな……」

「お話しのところ悪いけど……」


 と、ここで

 作業を終わらせたアテネが戻ってきた。


「見つけたわ。お父様はここにいるわ」


 アテネが示した所。 どういう原理かわからないが壁にでかでかと現れた地図に赤い点が出てきている箇所がある。

 恐らくそこがゼウスがいる場所を示しているんだろう、その場所は……


「近いな……」


 ここからは大して遠くない所にあった。

 この程度の距離なら1日も経たずにたどり着ける。

 と、思っていたのだが……


「ん? なんだこれは……?」


 マゼンタが何か疑問を感じていた。


「どうした。マゼンタ?」

「シアン。よく見てみろ。赤い点が動いていないか?」

「へ?」


 言われてみて気付く。

 確かに赤い点はゆっくりではあるが少しづつ動いている。

 それはまるで……


「今でも移動し続けているってことか?」


 ゼウスは知能だけの機械なんだからずっと動かないままなんじゃ……


「そうよ。もっとも、正確にはお父様を乗せた基地が動いているんだけどね」

「なに……?」


 それって……


「今から移動しないと遠くへ離れてしまうということか」

「そうよ」

「ええ!? 本当かよ!」


 ただでさえくたくたのボロボロだってのに、厳しすぎじゃね!?


「大丈夫よ。そのためにこいつに乗っていくわ」


 と、ここで翼の付いた乗り物らしきものの出番である。


「これはなんなのだ?  行っておくけど操縦は無理だぜ」

「大丈夫よ。オートパイロットだからあなた達が動かす必要はないわ」

「オート……何だ?」

「つまり自動操縦よ」


 自動操縦……じゃあオレ達は乗るだけでいいのか。


「それじゃあ乗って。お父様はあなた達が来るのを待っているわ」

「……わかった」


 それじゃあ行くか。

 オレ達は横に架けている梯子で登り……


「マゼンタ、狭い」

「文句を言うな。俺も狭いのだ」

「だからってそんなに押し込む……って痛たたたたたた!!」

「もっと詰めろ。狭い」

「痛い! 痛い! これ以上詰めたら潰れるわ!」


 と、そんなやり取りをしつつ座席に座ったオレ達。


「発進準備に入って」

「ワカリマシタ」


 こいつもやっぱり喋るんだな。

 すると、目の前の壁が大きく開いた。


「おお………!」


 そこから見える景色は随分と高いところからだった。


「ここからゼウスの所へ行くのか?」

「そうよ。気を付けて行ってらっしゃい」

「え………」


 それって……


「アテネは行かないのか?」

「ええ。ここの警備もあるし、私は行かないわ」


 そうなのか……


「大丈夫よ。後は向こうのところに居る自分がお父様の所へ案内するわ」

「あ、ああそうか……」


 よかった。さすがに迷子だなんてのは嫌だからな。


「……もっとも、無事にたどり着けたら、だけど……」

「え………!?」


 今なんか不吉な言葉が聞こえたけど…………!?


「じゃあ、行ってらっしゃい」

「ちょっと待て! 今の台詞はいったい……!」


 しかし、


「発進シマス!」

「ちょ、うおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ……………!」


 翼の箱(もうそう呼ぶことにしたわ)が急発進してしまったことにより、アテネが何を言っていたのか聞こえなかった。

 ただ、最後に見たアテネの顔が……


「!?」


 オレ達を心配するような顔だった。


「まだ何かあるのか……!?」


 不安を隠せないオレであった。



――――――――――――――――――――――――――――――



 そんなこんなですごい速さで進んで行くのを特にすることなく待っていると……


「目的地、アト僅カデス。目的地、見エテキマシタ」

「そろそろか……」


 と、俺は体を起こし、前を見た。

 するとそこには……


「…………おいおい…………」


 見えてきたもののあまりのスケールのでかさに今日で一番の驚きをせざるを得なかった。


「そうだ。おい、起きろマゼンタ」

「うぉ……そろそろ、か……」


 とにかくオレはダウンしていたマゼンタを起こした。


「大丈夫かお前?」

「いや、まったく……」


 マゼンタは酔っているのか、それとも速度が速すぎたのかグデグデだった。

 意外な弱点だな。


「それより見ろよ、あれを」

「ん? …………!」


 そこには、巨大な船があった。

 何やら凄い速さで回っている板や激しく火を噴きだしている翼を取り付けている巨大な船が建物を乗せて浮かんでいた。

 見た目は船だがどちらかというと島のようなものだった。


「マゼンタ。これは……」

「ああ。とんでもないでかさだな」


 まさか船が建物を乗せて飛んでいるとはな。

 なんかもう凄すぎて逆に大声出せねえ。


「ここにゼウスがいるんだな……」


 ようやくだな。

 なんかすごく時間を長く感じたな。

 と、ここで……


「危険デス。危険デス。前方カラ敵機、接近中デス」

「へ?」


 ここで翼の箱が何か言いだした

 敵機? 接近? 嘘だろ?

 だが……


「シアン! 左前を見ろ!」

「ええ………?」


 マジかよ………

 マゼンタが言ってた左前。

 そこから大量の円盤がこっちに向かってきた。

 そう、この世界に来て最初辺りに会った円盤だった。


「どういうことだよ! ゼウスはオレ達を歓迎するんじゃなかったのか!?」

「知らん! 女人形の事だ。まだ何かあるんだろ! それより来るぞ!」


 くっ……いったいこれはどういう……!?

 と、ここで


「危険ナノデ安全運転ニ移行シマス」

「「!」」


 翼の箱が飛行速度を緩めた。

 そして、足元が平行になってきた。


「どうやら戦えってか? 困ったものだ」

「まったくだ……!」


 とオレ達は構えたが……








「【重たい空間(グラビトン)】!」

「「!?」」








 聞き覚えのある掛け声に円盤が……


「……!? 制御不能! 制御不能!」

「墜落シマス! 墜落シマス!」


 どんどん下へと落っこちてしまい……


 ドォン! ドォン! ドォーーーン!!


 戦うことなく破壊されたのだった。

 ……ってか、


「今の声は……!?」

「ああ……!」


 思い出した。

 オレ達、大事なを思い出したよ。

 忘れちゃあいけないじゃないかこれは…………!


「あんたら! 見つけたわよ!」


 まだオレ達には……仲間がいるじゃないか!


「イエロー!」

「イエロー、無事だったか!」


 イエローが宙を浮かんで、こちらへと飛んできた。


「あたしは大丈夫よ! あんたらはどうなのよ!」

「オレは大丈夫だ!」

「俺もだ!」

「そう……心配させるんじゃないわよ!」


 よかった……イエローが無事で本当に良かった!

 これでまた三人で……!








「じゃあ一発殴っても大丈夫だね♪」








「へ……?」

「は?」


 今、なんて言った?

 一発殴ってとか言ってたような……


「【通りすがりの一撃(へヴィラリアット)】!」

「ちょ……!」

「お前……!」


 まさか……!


「やめ……!」

「うおおおおおおおりゃあああああああああああああ!!!!」


 ドッ……!


「「ごほ……!?」」


 な、何で……殴るの…………?


「どうよ! これであたしの苦しさがわかったか! あはははは…………」


(あ……ケイロンと戦った時の疲労がまだ……)


 その瞬間。

 そのままオレ達は翼の箱からずり落ちてしまい、落下していった。

 幸いオレ達は殴られた瞬間気絶してしまったので、悲鳴を上げることなどなかったのだった。

と、言う訳で三人そろいました。

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