vs ケイロン1
初のロボットと戦います。
それでは、どうぞ
Side:藍
最初は地下の広場にしては広すぎだろって思っていたが今思うと広くて当然だなって思う。
なんせ……
「『あ!』『た!』『れ!』」
「跳躍態勢」
ヒュ!
「ちぃ!」
こいつ……ケイロンのジャンプ力があまりにも高かったからだ。
「そのでかさでそのジャンプ力は反則だろ!」
「シアン! ぼやいてる場合じゃない!来るぞ!」
ケイロンはオレ達を踏みつぶすように落下してくる。
オレとマゼンタは別れて避けた。
「てぇい! 『は!』」
オレは【音速移動】で避け、【音声砲】で反撃するも……」
「駄目か!」
相手はとても堅く、まったく効かない。
その上……
ギュルルルルルルルル!!
「!」
奴の持っている槍。
その先端の部分がすごい速さで回転しているのだ
あれは突っ込まれるのは危ないどころじゃない。
触れるだけでも削れてしまう。
「反撃」
「うお!?」
すごい速さで突きこんでくる槍
そいつを躱したのだが。
ドガガガガガガガガ!!!!
「……………!」
地面がすごい感じでえぐれてきた。
まじでおっかないや。
「【熱線】!」
俺の向こうでマゼンタが放った熱線。
すべてケイロンに命中したが……
「攻撃命中。被害損傷、微量」
「やはり効かんか……!」
表面が少し焦げただけで全く効いてなかった。
どうする!
「ブースター、発射」
「げっ!?」
ケイロンの下半身の側面についている筒から炎が発射されこちらに向かってきた。
しかも速い。
「ちっ!」
俺は再び【音速移動】で回避しようとしたんだが……
「うおおおおおおお!?」
とてつもなく速い。
その上巨大だから……
「避け切れん……!」
「攻撃」
ケイロンの回る槍がオレに当たりそうになった時だ
「【熱視線】!」
「!」
ケイロンの頭の部分が燃えた。
今のうちにオレは避難した。
「シアン、無事か!」
「……なんとか!」
マゼンタと合流した。
ケイロンの方は……
「だめだ、効いていない」
効果はなかった。
こうなったら作戦会議だ。
「どうする。オレ達の攻撃、ほとんど効かんぞ」
「ああ、こうなった以上シアンの【超絶崩壊音声砲】が頼りだが……」
「問題はどうやって当てるか、だ……」
オレの【超絶崩壊音声砲】なら効果があるかもしれないが……
一度やっては見たが素早い大跳躍で躱されてしまった。
だが……
「躱すってことはあの四本足からも危険な攻撃だとわかったのだろう。ならば勝機はある」
「マゼンタ……」
「俺もまだとっておきがあるが接近しないと当たらない」
接近……
あれに接近はちょっと……
「機銃、発射」
「いかん! もう一回散るぞ!」
「わかった!」
ズダダダダダダダダダダ!!
奴の下半身の上部から弾丸が発射される。
「はっ!」
弾丸を躱しつつすぐさま接近するも……
「跳躍態勢」
「くそ……!」
すぐにジャンプされた。
その時だ、
「【冷可視】!」
「なに?」
マゼンタがなぜか地面を凍らせて……って、そうか!
「シアン! 四本足の着地地点を凍らせた。恐らく着地時に隙ができる。その時を……」
「わかった!」
マゼンタが凍らせた地面に近づいてくるケイロン。
徐々に、徐々に、落下していく
………そして!
「……!? 異常事態発生。バランサーに異常」
着地したケイロンはこけてしまい、体勢を崩してしまった。
「今だ!」
「応ッ!」
オレは大きく息を吸い込み、そして……
「【超絶崩壊音声砲】!」
放った。
「『うあああああああああああああ!!!!』」
ズドドドドドドドドドドドドド!!!!
食らいやがれ!!
「回避不能! 直撃シマ……」
ドォン!
「やったか……!」
うまくケイロンに命中した。
当てたのは脚の部分だ。
後ろの片足を大きく削り、中身を露わにさせた。
「これで……動けなくすれば……」
しかし、
「後方、左脚部損傷。破損率、40%。駆動、問題ハアリマセン。戦闘ヲ続行シマス」
なんだと……!
中身が出ているはずが、問題なく立ちやがった。
これじゃあ……!
「いや、よくやった」
するとケイロンが完全に立ち上がる前にマゼンタが壊れかけた脚に近づき、
「【熱視線】!」
「!」
露わになった中身を【熱視線】で焼いた。
「……!? 異常発生。後方、左脚部、火災。コノママデハ……」
「まだだ! 逃がしはしない!」
すると、マゼンタの手の甲、踵、背中に、大きな赤い刃が出てきた。
「なんだそれは……!?」
「【付焼刃】」
マゼンタはその体から出た刃で、
「ふん!」
ズバッ!
と、ケイロンの脚を切り刻み……って!
「何で切れるの!?」
しかしマゼンタは続ける。
「てぇあ!」
斬!
「はっ! はっ!」
斬!斬!
「せい! はい! てぇい!」
ひたすら切り刻む!
「緊急ブースター! 作動!」
「!?」
しかしケイロンの方も下半身の側面についている筒から炎を出して急加速して逃げた。
まだ倒していない。
だが後ろの片足は完全に破壊された。
「マゼンタ。今の技は……」
「なに。【付焼刃】は熱の力でどんな硬い物も焼切ることができる刃だ。まあ、【焼籠手】を鋭くした物だ」
「でも、【熱線】は通用しないのになんでそれは……」
「ああ、恐らくだが……」
マゼンタは離れた所のケイロンに警戒しつつ、答えた。
「やつの体の表面には耐熱機能があるではと思ってな」
「はあ? マゼンタの技が効かないくらい?」
「ここは技術が発達したところだ。何があってもおかしくない」
なるほど、つまり……
「内側なら別と?」
「そうだ。シアンの【超絶崩壊音声砲】で表面が破壊されただろ。内側ならいけると思ったが……うまくいったようだ」
しかし、まだケイロンは倒していない。
奴を壊すなら……
「マゼンタ。どこが急所だと思う」
まあ、無難な所で、頭、胸、中央、のどれかだな」
「おいおい……」
結構高いぞそこ。
届かないって。
「シアン。もう一度だ。今度は急所らしきとこの表面を破壊。後は俺が何とかする」
「わかった」
その時だ。
「警戒レベル、最大マデ上ゲマス。形状変化」
「ん?」
「なんだ?」
するとケイロンが回る槍を離し、身体を前に倒し、地面に両手を突いた。
そして、後ろ脚が上がり……
「なに!?」
「…………!?」
下半身の後ろが完全に上がり、後ろ足の部分が変形して腕になった。
そして、頭が胴体の中に引っこみ、後ろ足だった所の間に別の頭が出てきた。
ほかにも所々が変形していき、そして……
「変形完了。遠距離型、強襲モードに移行します」
「おいおい……」
ケイロンが全く違う感じに変身しやがった。
新しい片腕はボロボロだが動けるようだ。
「マゼンタ。急所はどこだと思う」
「……………」
うん、そうだよな。
だって上半身と下半身が逆転するんだもん。
「レーザーユニット。起動!」
「「!」」
なりが変わったケイロンの指先から光る線がオレ達を襲う。
「シアン! あれは……」
「わかってる!」
オレは全速力で避けようとしたが……
「スタン弾、発射」
「!?」
ケイロンの肩にある筒がこちらへ向き、何かを発射した。
それは……
「……! やばっ!?」
「あれは……!」
見覚えがある。
確かそれは……!
ピッカ――――――――――――ッ!
「「…………!」」
め、目が見えな……
「シアン! 音だ! 音を頼りに動け!」
「ンなこと言われても……!」
しかし、攻撃の音がオレにせまる。
「………!」
音を頼りに何とか回避し、そして
「この……!」
ケイロンに急接近し、至近距離から当てようとしたが……
「火炎放射、発動」
「!?」
嫌な予感がし、急遽距離を取った、
そして、そろそろ大丈夫かと、ようやく目を開くと……
「くっ……!」
案の定、火炎が発射され、うかつに近づけなくなっていた。
おそらくこいつは遠距離用ってことか。
「ロケットランチャー、発射」
「なに!?」
さらには、謎の火を噴く細長い物が襲い掛かってきた。
すぐさま逃げようとしたが……
「速い!?」
しかも数が多い!
いかん! 追いつかれ……
「【熱視線】!」
すると、
ドォォォォォォオオオオオオン!!!!
「うわ!」
爆発した。
動く爆弾だったのかあれ。
「シアン!」
「ああ、大丈夫だ!」
マゼンタが少々離れた所にいた。
そっちも無事なようだ。
「さて、どうしようか……」
遠距離に特化した攻撃。
近づけなくするための火炎。
そして、急所はどこか、
難度高いなこれ。
「………こうなったら仕方がない」
あれをやるか。
出し惜しみしてる場合じゃない!
「マゼンタ! 今からオレの切り札を出す! だからあとは頼む!」
「切り札だと!? なんだそれは!!」
「説明してる時間はない! 一回限りなんだ! 頼む!」
「………わかった!」
よし、行くか!
オレはもう一度【音速移動】でケイロンの元へ向かった。
シアンの切り札とは……!




