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コンプレックスな反逆者たち  作者: ゾンビ―鈴木
第一章・剣と魔法の世界編
27/114

説得

あっさりかと思いますが言葉は難しい物です

それでは、どうぞ

  Side:黄


 現在、あたしはシアンやマゼンタと歪んだ空間の力場(ゲート・スポット)について会議をしていたのだが……


「と、言う訳でリヴィアが協力してくれないんだ。どうすればいいんだ」


 シアンが頭を抱えて悩んでいた。

 ……まさか、こんなことになるなんてね。

 先ほどまで頑張れって思った自分に腹が立つ……!


「で、どうするんだシアン。あと三日しかないんだろ」

「まあでも、神殿の位置はそう遠くないし、当日でも間に合うが…」

「問題はどうやって王女を説得するかだ」


 そうよね……それが問題だわ。

 世界を移動しての別れだからもう会えないのかもしれない。


「リヴィアちゃん……」


 別れたくないから、か……

 ここは酷だけど、仕方がない。


「シアン。明日になったら、もう一度リヴィアちゃんを説得してくれない?」

「え、何でオレが?」

「あんたじゃなきゃダメってことなのよ」

「いや、だから何で!?」

「そうだな。ここはシアンに任せるとしよう」

「マゼンタまで!? え、なんで? 何でオレなの!?」

「それは自分で考えなさい。それじゃ、お休みなさい」

「俺も、お休み」

「いや、だから何でオレが!?」


 まったく。なんでわからないのかしら。

 私は呆れつつ、床に就いて眠ったのであった。



――――――――――――――翌日――――――――――――――



 シアンは起きてさっそくリヴィアちゃんを説得に行った。

 そして、宿屋で待つこと一時間。


「ぉーーっす……」


 シアンが戻ってきた。

 だが、どうにも顔色は優れない。


「どうだった」

「だめだ。説得しようにも会わせてもくれない。部屋に閉じこもっとるとか」

「そう……」


 まいったね。おそらく、誕生祭を過ぎるまで待つつもりね。

 どうしようか、でも強硬じゃ駄目だし……


 ……だったら。


「仕方がない、あたしが説得するわ」

「え?」

「だからあたしがリヴィアちゃんを説得してくる」

「え!? だったらオレが行く意味はあったの!? それ無駄骨じゃ……」

「うるさい」


 なんか腹立たしいので思いっきりはたいたのだった。



―――――――――――――――――――――――――――――



  Side:リヴィア


 私はなんてことをしたのだろう。

 シアンさんだけじゃない。マゼンタさんやイエローさんにも迷惑を……


「でも……どうして………」


 昨日のシアンさんの話、とても壮大で信じられないような話だった。

 でも、実際にシアンさんやマゼンタさんにイエローさん。皆さんはどれも不思議な力を持っていた。

 みんなとても強くて…そのおかげでラヴィニスやお兄様が救われて……

 その上、シアンさんが実はと、年上だったなんて……


「どう見ても子供なのに……」


 私より七つも上だなんて……


 私、本当は協力しなくちゃいけないとわかっています。

 なのに、なんで……


「私はいったい…」


 その時です。


 コンコンッ!


「……? だれですか?」


 また、シアンさんでしょうか。

 今、会いたくは……


「あたしよ、リヴィアちゃん」

「イエローさん?」


 何でイエローさんが?

 いや、もしかして。


「ちょっといいかしら?話を聞いてほしいんだけど」

「話すことは……!」


 だめです。そんなことを言っては……!

 誕生祭まであと二日です。もう時間がないのに……

 もしこのままだと私は……きっと後悔する!

 だから……


「……わかりました。入ってください」


 私は覚悟を決めてドアの鍵を開けました。






  Side:黄


 あれ? あっさり開いたんだけどどして?

 もしかしてシアンだとだめだったのかな、だとしたら反省反省。


「じゃ、失礼するわ」


 あたしは扉を静かに開けて部屋に入る。

 暗い。カーテンを閉め切っていて部屋の中はとても暗かった。

 そして、その暗い部屋の中に……


「イエローさん……」


 そこには顔色がよくないリヴィアちゃんがベッドの上に座っていた。


「リヴィアちゃん。大丈夫? 顔色が優れてないようだけど……」

「イエローさん。あたしは大丈夫です。ちょっと眠れなかっただけです……」


 どうも大丈夫そうには見えない。

 顔には泣きはらした跡があったのだ。

 そこまであたしたちの事を……


「先ほどシアンがそっちに行ったはずなんだが……」

「すいません。こんな顔、見せられませんでしたので…」


 やっぱりか、

 まったくシアンはそういう事考えないんだから。


「イエローさん。あたし、本当はやらなきゃいけないと思っているのです」

「リヴィアちゃん……」

「それなのに別れが、つらいのです。でも、協力しないといけないんです。そればっかりが頭の中を回って…」


 リヴィアちゃん……

 こんなにも痛々しい表情で語るリヴィアちゃんは……見ていられない。


「私は……」

「大丈夫よ。リヴィアちゃん」


 気が付けば私は……

 泣いているリヴィアちゃんを抱きしめていた。


「確かにあたしたちは違う世界と言う遠いところへ行く。また会えるのは難しいことよ」

「イエローさん……」

「でも、もう会えないってことはないのよ」

「え……?」

「あたしたちの目標は神を倒すことよ。もしそれが終わったらまた会いに行けるかもしれないわ」

「でも……神様は強いんでしょ?」

「そうよ。それどころか天使さえ勝てるかはわからない。でもね……」


 あたしは真っ直ぐにリヴィアちゃんの瞳を見る。


「あえて言うわ。あたしたちは負けない。もう負けるつもりなんてないわ。だから信じて、いろいろと事が終わったらまた会いに行ってあげるから」

「でも……」

「それにね、ここに留まっているとあたしたち、人じゃなくなってしまうのよ」

「……! それってどういう事ですか……!」


 あれ? 知らないの?

 シアンが説明してなかったのか?


「リヴィアちゃん実はね……」


 あたしは悪魔との契約の事を話した


「……わかりました。わたしにお送りをさせてください!」

「ありがとう。でも、その前に言っておきたいことがあるの」

「言っておきたいこと、ですか?」

「そうよ、別れの際に言うセリフよ」


 あたしはせめて、贈る言葉をリヴィアちゃんに与えた。

 せめてものの償いよ。



――――――――――――――――――――――――――――――



 そのあとあたしは宿に戻って報告をした。


「そうかリヴィアが協力をしてくれるのか! しかし何でオレはだめでイエローがよかったの?」

「そこがあたしとあんたの差よ。わからない限りは無理よ」

「? どういうことだ」

「ところで出発はいつにするんだ」

「明後日だね。明後日に出れば間に合うわ」

「そうか。わかった」


 これであとは……


「シアン。明日の夜に城の後ろの丘に行ってきて」

「はあ。なんでだ?」

「リヴィアちゃんがあんたに詫びたいって待っているのよ。だから夜になったら行ってきて」

「何で夜なんだ?場所は解るが…」

「いいから」

「……? 何か知らんがわかった」


 さて、あとは待つのみだね。



―――――――――――――明日――――――――――――――――



  Side:藍


 何だかよく知らんがリヴィアが待っているのなら行かなくちゃな。

 オレは宿を出て、丘の方へ向かった。


「……………」


 しかし、ここにきてまだあんまり時間は経ってないがいろいろ楽しかったな。

 別れるには早すぎるわな。


「まったく、間がいいんだか悪いんだか、妙なタイミングに送りやがって…」


 そんな早い別れじゃ嫌になるのもわかる気がするがな……


「……………っと!」


 到着っと。

 そこは前に来たことがある城下を見渡せる丘。

 そして……


「シアンさん……」


 そこには不安げな表情でこちらを見るリヴィアがいた。

 オレは臆することなくリヴィアの元へ近づいた行った。

改めてシアンとの対話

仲直りできるでしょうか

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