vs 番人
今回は混戦なのでリヴィア視点で行きます
それでは、どうぞ
Side:リヴィア
「リヴィア。ガーゴイルってのはどう攻撃してくるんだ」
「ガーゴイルは基本、空を飛びまわって攻撃時に突撃してくるのです。武器は槍の類です」
「ガーゴイルが魔法を使ってくることは?」
「それはありません。ガーゴイルは石からできているので生き物でない物に魔法は使えないのです」
「そうか。わかった」
現在の状況は、
私たちは広場の中央にいて、
周りには十二体のガーゴイルがいます。
その結果、私たちはガーゴイルに囲まれている状況です。
ちなみに私は……
「リヴィアちゃん。攻撃の魔法は使える?」
「い、いえ。回復魔法は使えますが、攻撃魔法は……」
そうです。私は攻撃魔法が使えません。
だから私は皆さんの力になることは……
「す、すいません。私は……」
「いいのよ。回復はできるのなら心配はいらないってことね」
「それって?」
とイエローさんが何かを言った途端、マゼンタさんが……
「シアン。イエロー。俺達は王女を囲むようにそれぞれ三方向に円形で並べ!」
「「わかった(わ)」」
と、マゼンタさんの指示で素早く二人が動きます。
す、すごい…
「相手は空を飛んでいるが近距離だ。なら俺達は一か所に固まって、遠距離技で迎撃。近づいてきたらそれぞれの方向を担当している者が迎撃。わかったか!」
「「わかった(わ)!」」
「下手に大技は使うな! ここは地下だから天井が崩れ落ちる恐れもある。各々許容範囲内で技を使え。わかったか!!」
「「わかった(わ)!」」
作戦会議は終わったようです。
その時を狙ったかのように三体のガーゴイルがそれぞれの方角から近づいてきます。
「【音叉刀】!ァァァァァアアアアアアアアアア!!」
「【焼籠手】!」
「【重たい一撃】!」
皆さんがそれぞれが一撃を繰り出しますが、
ズバッ!
ガンッ!
スッ!
……二つは当たりましたが、残り一つは躱されました。
当たった方も片方は斬られましたが、もう片方はぎりぎり耐えきった様子です。
無事な二匹は上へ飛びます。
「この石像思ってたより硬いな」
「ええ、しかもすばしっこいしね」
「硬くて速い。面倒な相手だ」
それぞれ三者三様言い合います。
するとマゼンタさんが、
「シアン、遠距離を使うぞ。【熱視線】!」
「わかった『ぜ!』」
二人の技に一体二体……三体のガーゴイルが砕かれました。すごいです。
しかし、ガーゴイルの残骸がこちらの頭上に……………!
「頼んだ、イエロー!」
「あたしはそういう役ね。【無重の身一つ】!」
イエローさんが残骸を軽くすると手で弾きました
あと、八体です。すると
ぐわっ!
ガーゴイルの一体がすごい速さでイエローさんの方へ突撃します
あの速さでは捉えきれません。が、
「甘いよ。【重たい空間】!」
「……………!?」
ガーゴイルは喋れませんが驚いているようです。
突然減速していきます。そこを、
「【重たい一撃】!」
先ほど外してしまった技……?
ただの正拳突きにしか見えませんが、今度は当たると……
ドゴッ…………ドォン!!
「………………!?」
ガーゴイルが……砕かれながら飛んで、壁にめり込んで……!?
「あと七体だね」
「油断はするな。あの様子だと」
「ん? 様子だとって……?」
すると、ガーゴイルが壊れてしまったガーゴイルの槍を拾い始めます。
そして拾い終わったガーゴイルがその槍を投擲の構えを取ります。
「ふむ、やはり投げる気だな。数は全部じゃないだろうから……六本か」
「で、どうするんだこの状況」
「ふむ、シアン。槍が放たれてきて集中したところを【音声砲】で弾け」
「わかった」
「イエローは【引する重力の爆弾】の準備を」
「わかった。少し待ってて」
マゼンタさんがシアンさんを身体の前半分が上に出るように持ち上げます。
ガーゴイルたちは疑問にも思わず槍を放り投げます。
「『あ!』『た!』『ら!』『な!』『い!』『よ!!』」
シアンさんの声で降ってくる槍をすべて弾きます。
「【引する重力の爆弾】!」
イエローさんが手のひらほどの大きさの黒い球を投げつけます。
ガーゴイルたちは気にも留めずに避けながら突撃しようと仕掛けますが
その時、
グオオオオオォォォォォォォォォォォォ!!
突然、黒い球が膨張を……!?
突然の膨張により黒い球に飲み込まれてしまったガーゴイルたちは……
黒い球とともに消滅してしまいました。
「え……?」
「ふふ、不思議そうね。【引する重力の爆弾】はいわば小型のブラックホールよ。さじ加減が難しいのが難点だが」
とはいえ残ったのは後一体です。
そのガーゴイルが半ばやけくそ気味に突撃しかけました
「当たるかよ」
ズバッ!
シアンさんがすれ違いざまに切り捨てました。
これですべてのガーゴイルは破壊されました。
「これで終わりかリヴィア」
「あ、はい。これで番人は最後です」
「思ったほど簡単だったな」
「うむ、地形的不利もあったが」
「あんなの軽い軽い」
「………………」
正直信じられません。そう思ったのです。
ガーゴイルはその硬さと速さに飛行能力も加えそれなりの強さを誇っているのです。
それら十二体を、しかも手加減して倒すなんて
(この人たち強いとは思っていましたがここまで……!)
正直言うと三人は魔法でも使っているのかと思いましたけど……
でも、詠唱している様子はなかったし、なにより魔法とは違う感じがします。
いったいこの人たちは何者なのでしょうか……?
「ほら、リヴィア。いくぞ」
「あ、はい!」
……気にしている場合ではありません。
今はやるべきことをやらなくては……
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Side:藍
ガーゴイルを一掃したオレ達はそのまま先へと進み城内へと至ったが…
「ここはどこだ?」
何やらいろんなものが置かれている所にたどり着いた。
……物置か?
「ここは空き部屋です。ここから執務室へ行きます」
「そこにお兄さんはいるんだな」
「はい。そうで……」
「そうは行かせない!」
……暗殺者!?
それも大勢…………!
「な、なんですか!」
「ちっ! 待ち伏せされたか」
「そういう事だよ王女様」
……こいつらは。
そこには先ほどの伯爵といくつかの豪華そうな人たちだ。
リヴィアがそいつらの顔を見て表情をこわばらせる。
「トリリトイ男爵! ベルク侯爵にワンダ伯爵まで……!」
「ずいぶんとまあ豪華な出迎えだな」
「ふぉっふぉっふぉ。まさか王女殿下がここまで来られますとはな」
マゼンタが落ち着いた様子で男たちの一人に訊く。
「王子に国王を殺させたのはお前であるか?」
「何度言わせるのですか。それは紛れもなく王子の意志だよ」
「と、言っているがどうなんだシアン」
…………こいつらは、
「……こいつらは嘘は言ってないようだ」
【心音心理】でも嘘をついている様子はない
てことは、本当に王子が……
「そんな……」
「そういう事だよ。さてそろそろお別れと行こうかね」
暗殺者たちが武器を構える。
オレたちも武器を構える。
が、その前にオレはどうしても訊きたいことがある。
「おまえら! 年端のいかない王女に手をかけるなんて恥ずかしくないのか!」
「無駄だよ。その者達は我らと同じ志を持つものでね。我々に歯向かう騎士は地下の牢獄に閉じ込めさせてもらったよ」
「なんてことを……!」
「ちなみに王子は今、謁見の間にいる。行けるものなら行ってみればいい」
……本当にどうしようもない奴らだな。
さて、全員で正面突破で行くには数が多い。
こうなったら……
「イエロー! 頼む!」
「わかったわ! 【重たい空間】!」
「ぐあっ!」
「なんだ!?」
「体が……重い……!?」
イエローの【重たい空間】により騎士たちは皆、地面に伏せる
全員は無理だ。だから……
「ここはあたしに任せて! こいつらを押さえつけるから」
「頼む!」
ここはイエローに任せて先へと進む。
「イエローさん!」
「大丈夫だ。イエローはそう簡単にやられない!」
「そうである。今は王子のもとへ!」
オレ達はイエローをこの場に任せて先に進んだのであった。




