第45章 美織のお見合い
宮園拓哉の10年の服役が終わり、帰って来た。宮園拓哉はABCレコードの会長として籍を置いた。美織は新人歌手達に曲を提供しながら成城学園高等学校音楽教師をしていた。まだ、独身で40歳になっていた。完全なる生き遅れ状態であった。愛がお見合いの話を持って来た。愛が勤める新潟大学医齒学総合病院の内科の40歳の医師を紹介して来た。「お姉ちゃんのファンだった人でぽっちゃり、温厚な人だから是非会ってみないか?結婚歴なし至って健康、但し両親健在。一人っ子。だから長男だよね。お姉ちゃんにピッタリだよ。中々のイケメンだし?こっちでセッティングするからさあ?」愛が美織に言った。美織は返事を濁らせたが愛の顔を立ててとオッケーサインを出した。次の日曜日はどうかと言われたが宮園の出所祝いがあるので断った。翌週の日曜日と指定して来た。早いうちに済ませてしまえとオッケーを出した。スタイリストの長谷川社長にお見合いがあるから良い衣装ないかと相談すると笑いながら良い和服訪問着があると良い出した。「明日、事務所に持って行くから、時間は5時過ぎだよね。美織さん忙しいから?いよいよ年貢の納め時か?」長谷川は美織に言った。翌日、午後5時過ぎに美織が事務所に行くと宮園拓哉会長と宮園未来社長に筒井さん、遠藤さん、竹下さん、美空さんと何人かの新人歌手がいた。長谷川社長が奥からエンジ色と紺の訪問着と帯と履物、足袋を持って出て来た。長谷川は「紺の訪問着が良い。」と言った。長谷川はパーテーションで仕切った裏で美織に着付けをした。出来上がった美織を見て、皆ため息をついた。なかなか、良い女だった。着物のCMがくらいのベッピンだった。一発オッケーが出た。「再来週の日曜日ね。着付けに来るから。」長谷川は美織の顔を見てウインクをした。それから皆に相手の事を聞かれ「妹の病院の内科医で40歳。」だと正直に言った。皆からエールを貰った。宮園会長の出所祝いの日は、宮園会長の擁護した歌手達と角田弁護士、FBI捜査官中西飛鳥と池田茉央とマークリンドバーグが参加した。美織や美空、新人歌手達と筒井や遠藤マネージャーの他新人歌手達のマネージャーらも参加して勿論長谷川社長や伊藤社長、成田社長も当然参加して出所祝いを盛大に執り行った。ここでアメリカ大統領と日本の総理大臣による宮園会長の刑期について取り引きがあった事が飛鳥の口から正式に暴露された。今までは噂の範囲だったが本当てあった。出席者全員を驚かせた。夜の10時にはお開きとなり、宮園会長は全員にお礼の言葉で閉めた。美織ははじめから最後まで謝りどうしだった。翌週の日曜日、美織は筒井の運転で新潟市に入った。和服だとパニックになりかねないと筒井が運転手に名乗りでた。セッティングされていたのは豪華な料亭だった。二人ともぎこちない挨拶で始まった。愛は5年前に同じ病院の理学療法士と結婚して、すでに二人の子持ちになっていた、苗字は佐竹となっていた。今日はその二人とも出席してくれた。「本日は遠い所有り難う御座います。奥田清です。40歳です。宜しくお願いします。」見合い相手が緊張しながら挨拶をした。美織の好みのタイプで安心した。美織は「本日はお忙しい中、有り難う御座います。梅澤美織です。今は東京で高等学校音楽教師をしています。また、ABCレコードに所属して作詞作曲も手がけております。どうぞ、宜しくお願いします。」美織は頭を下げて挨拶をした。「実物の方が綺麗ですね。」奥田清が美織の目を見て優しく微笑んだ。「またまた、お口が上手い事、心にもない事言っちゃって?」美織はそう言ってまんざらでもない顔をした。「嘘ではありません。昔から綺麗でした。今もお変わりありませんと言う意味です。私、美織さんのCD全部持ってますから。私は強いて言えば、ビーラブドラバーボーイが好きです。愛しきラバーボーイも持っています。」清は美織の顔を見て優しく微笑んだ。「清さん、趣味はありますか?」美織が清の目をじっと見つめた。「私ですか?撮り鉄です。美織さん、鉄道写真家の中井精也さんのファンだとか?私も中井精也さんの影響で撮り鉄やってます。美織さん中井精也さんと対談してましたよね。好きなんですか?」清が美織の目をじっと見つめた。「大好きです。中井精也さんに対談申し込んだの私ですから、あの後、ソニーアルファワン買いましたからね。今度教えてください。鉄道写真の撮り方。」美織は清の目を見てニカッと笑った。「趣味は合いそうですね。」清が美織の目を見て笑顔で微笑んだ。「そうですね。お勧めの場所ありましたら連れて行って下さい。」美織が清の目を見て優しく微笑んだ。「北海道なら夏ですね。冬は九州とか関西とかがお勧め致します。」清は美織の目をじっと見つめた。「良いですね。是非行きましょう!」美織は清の顔を見てニコリ笑った。「お姉ちゃん。奥田先生と趣味が合いそうで良かったね。付き合っちゃえば、お姉ちゃん、もう、アラフォーだよ。もう、赤ちゃん産めなくなる歳だよ。お姉ちゃんと奥田先生の頭の良い遺伝子残さないといけないんじゃない?」愛が美織の目をじっと見つめた。美織はお付き合いするかしないかの答えを出さずに曖昧に初見合いを終わらせた。奥田清は乗る気だった。美織はただ、連絡先の名刺を渡した。清からの連絡待ちを装った。勝負に出た。筒井マネージャーは結果をけして聞かずに東京まで車を走らせた。ただ、美織が車を降りる際「駄目かなぁ?」と息を吐いた。そして、翌日の夜に清からの連絡があった。がっついてきたので、気持ちを落ち着かせるのに苦労した。翌日は美織から連絡をした。歌の駆け引きに散々書いたシナリオだった。美織は一枚も二枚も上だった。そう簡単には、この身体はあげられなかった。なにせ、社長が殺人まで頼んで守ってくれた身体だから。
次回で最終章になります。最後は流すような形になり申し訳ありません。作者の悪い癖です。もう少し感動的に書けないかと努力致します。今後にどうぞご期待下さい。




