15話 午前の生活
1週間遅れ!
内容も悩みに悩み、本当にこれでいいのか分からなくなりつつ、投稿。
今回は午前のお話、次回は午後のお話ですね。まぁ前編後編に分けるということです(何時もより多くなってしまったので)
週末の土曜日。
6時頃に目が覚めてしまい、欠伸を殺しながら洗面所で顔を洗いに。その後、リビングへ向かう。
「ふぁあ」
元々俺の成績はクラスの平均点とれてる為、別段勉強せずともなんとかなる。
不真面目とか言われてるけど、予習復習せずとも普通に出来れば良いというのが俺の見解。ノートもちゃんと取ってるし、指されれば答える……まぁなんか分からんが1年生の時から1度も指された覚えないけど。
「晴人、おはよう」
「おはよう、今日は早いのね」
「おはよう、目が覚めただけだ。2人とも休み?」
眠気で目を擦っていてよく見えないが、お母さんとお父さんが挨拶してきたので返す。
「そうだ、晴人。今日買い物頼まれてくれないか?これから2人でちょっと行きたい場所があるんだ。午後には帰ってこれるとは思うが、食材も無くてな」
「別にいいけど、買う物とお金は?」
俺は椅子に座りながら、お父さんの言葉に耳を傾けて返事する。
両親が出かけるのは珍しいという程でもない、けど俺に買い物を頼むのは珍しいな。
最近は分担してお母さんと料理をする事になっている。なんでも覚えていて損は無い、というのと息子?娘?の手料理が食べたい時があるらしい。
朝がお母さんなら夜は俺、といっても大抵夜は朝より時間があるから料理を教えてもらってる。
体質というか、呪い?が発覚してからというもの両親との関係は良好である。
最初こそ少し遠慮はあったが慣れてしまえばただの心配性の両親だった。月一で病院で検査受けろだの言われるし、学校生活どうのだとか、身体に変化は無いのかとか等々。
「買い物のリストはこれ、お昼は冷蔵庫に余り物入れておくからそれ食べて。お金は2万くらい渡しておくわ、余ったものは好きに使っていいけれど、発作が起こらない内に帰ってくるのよ」
うわっ数多いな。スーパーは近いからいいとしても、歩きだし、少し面倒だな。どのくらいお金かかるか分からないから余ったお金は買い物終わって冷蔵庫にぶっ込んでから使うとするか。手間だけど、冷やさないとこの夏場はすぐ悪くなるしな。
両親が出かけて、数分。俺はどうしようか迷っていた。
「いざという時に着替えは持って行った方がいいか?いや、バラツキがあるとはいえ10時前に発作が起きるわけじゃないし、多分……。着替えまで用意したら荷物も多くなる。それに荷物の中身を見られたらどう頑張っても弁明は出来ない……いや見せる気もないけど」
よし、深く考えるよりも、早く帰ってくればいいや。
そう結論付けて着替え。携帯、財布を用意してエコバッグを持つ。完全に見た目以外はスーパーにやってくるおばちゃんスタイルだ。
親も近くのスーパーで済ませるとしか考えていなかったみたいだし、車は免許無いし自転車もないから完全徒歩。部屋に篭もっていてもやることなんてゲームしか無いし丁度良いと言えばいいかもしれない。
学校より少し遠い程度で着いたスーパー、そこで俺は腕組んで頭を悩ませていた。
「不良が買い物?偶然にしては怪しいなー」
「そういうお前は何しにここに来たんだ……」
美河と偶然に出会い、友達と来ているらしいのだが……なんとなくその人物には想像が付いている。だからって無駄に突っ込むと変な疑いも増えそうなので黙っておくが。
ちなみに俺は見てすぐ目を逸らしてその場をこっそり抜け出そうとした、のだが。こっちの存在に気づいたのかこっちにわざわざ駆けつけて今に至る。
「こっちは親に頼まれた食材を買いに来ただけだ。それにここら辺はよく来る場所だからお前らを見かけた方が珍しいと思うんだが」
ついでにそのメモ、1ページにずっしり書かれた用紙を彼女の目の前へ突き出す。
「あいの従兄妹だって事は知ってるけど、名前。なんていうの?というより何処かで会ったことある?あ、あいってのは妹の方の事ね」
ぐいぐいと顔を近づけてくる美河に少し戸惑いつつ、咳払いして1つ1つ答える事にした。
途中何が知っていて知らない事なのか分からなくなってボロを出しそうになる。途切れる事を知らない質問攻め、突っ込まれそうになったりしながらもなんとか凌いでいると。
「みかわちゃんー!」
彼女が来る前に退散したかったのが台無しである。ちゃん付けだったのか、基本的に探すよりこっちに来ることが多いからな、美河は。
「か……じゃない、えっと。佐藤、大声を出すと周りに迷惑だ」
「迷惑になるから大声はやめて」
「先に行っちゃうんだもん。あ、高橋君……も。えっと……おはよう」
慌ててやってきたかなめに、2人で同タイミングで突っ込んでしまう。美河に砕けた口調で返して、隣に居るのが俺だと分かると途端に静かな口調へ変わっていた。
なんだろうなこの感じは、故意にやっている事は分かるけど。別に男性が苦手という訳でもなさそうだし、避けようとしてるんじゃなくてどちらかと言うと派手な自分を抑え込んでる感じか。ほとんど喋った記憶も無いからそういう事される意味が分からない。不良という点を除けば、だが。
冗談交じりに聞いてみるか。
「友達の前ではそんな感じの喋り方なんだな。少し佐藤のイメージと違った」
「あ、えっと……うん」
「デリカシーの無い質問は止めてよ?私はともかく、結構気にしてるんだから。まぁ私も今更だと思うけどねー」
かばう様に、かなめの肩を抱いて反論してくる美河。
本当に仲が良いんだな、少し安心した。いや疑っていたわけじゃないんだが、俺が居ない時にこの2人の会話をあまり聞いた事が無かったからだ。
「それは悪かったよ。何買うか知らんが、俺は買い物済ませて早く帰りたいんだ。それじゃあな」
手を振って離れようとすると、両手を交互に掴まれる。
「あ……」
「ちょっと、少しの間付き合ってよ。可愛い女子2人おいて1人で行くつもり?何かあったらどうするの?」
バレー部の奴らが何を言う。というのはおいても自分で可愛いとか言うか普通。まぁどっちも可愛い方だとは思うが、それとこれとは別だ。
何時まで付き合わされるか分かったものじゃない。午前だけでも何時何が起こるか分からない以上、行動時間が制限されてるというのに。だからって無理に拒否するわけにもいかないか……両手に花だねみたいな事言い出しそうだが、ここは黙って付き合うしかないか。
「校長に言われた手前、買い物だけだぞ。俺だって生モノもあるからこっちの買い物が終わったら帰らせてもらう」
これで一歩引いた感じになった筈だ。変に絡まれるとボロがでてややこしい事になりかねない。
渋々、ほんとうに渋々付いていくことに。
重い……。
体重ではなく単純な重量、買い物というのが悪かった。スーパーの近くにある店舗に引きづられ、色々見ながら買った物を俺に押し付け、6袋程両手に持つことになった。
結局、食材の買い出しは最後にやらせてくれる。しかし、それが何時になるやら両手が塞がってる為、店の上に付いている時計を見るしか無い。
9時……まだ大丈夫なはずだ。
「どうしたの時計ばかり見て」
「なんでもない、それよりもこんなに買ってどうするんだ?家まで運べとは言わないだろうな?」
「あ……流石に私も何も考えてないわけじゃないわ。親がこっちに来るからそれに乗せてもらう予定だったの」
あ、とか言ったぞ。全然考えてなかったんだな。
ふぅ、と体全体に掛かった膨大の荷物をその親の車に入れて一息。
呼んで来るまで休憩ついでに色々話を聞いて、買い物のせいで更に荷物が増えてという正に荷物持ちをさせられたわけだ。
そんな事よりも今は大事な事が残っていた。それは時間が10時を周ってしまった事だ。
ここから先は文字通り何時起こっても不思議では無い時間。話なんて半分しか聞けず、次第に焦りを感じてしまう。
「ねぇ本当どうしたの?さっきから様子がおかしいけど」
「何、がだ?」
「なんか仕切りに時間気にしてるし、こちらの言葉も適当に答えてるじゃない」
表情にも行動にも出ていたのか、2人は心配そうにこちらを見つめてくる。
他の人にとっては午前から午後の間の時間だ。下手をすれば前の俺が起きる時間だった。焦る理由なんて誰にも想像できる物ではない。
2人に分かれる様に言っても、付き合うの一点ばりである。買い物に付き合わせた負い目だろうか、少し申し訳なさそうな彼女達を拒む事は出来ず。
1つ1つ物を揃えていく間、2人の何を作るとかアレ美味しいよねなどの会話をしているが、耳入れる事も出来ず。俺は少し足早になってしまった。
買い物が終わる直前に、それは起きた。
「……っ!」
胸が締め付ける様な感じ。
それは何度経験しても慣れるものではない。
体から熱が湧き出るように、連なるように視界が揺らぎ、バランスを崩しそうになる。
「すまない美河、かなめ。ちょっと……これで会計済ませておいてくれ」
「行くけど……ちょっと何処行くの?」
「具合悪そうだよ?大丈夫?」
胸を強く抑えて活を入れ、無理してまで笑顔を作る。
「あはは、大丈夫少しトイレ行ってくるだけだから」
走るまではいかず、ゆっくりしながらも逃げ帰る様に共用トイレに入り。鍵を締める。
その頃には限界が来ていて、目の前が真っ暗になり。意識を手放した。
次回、投稿遅れる!みんな見てくれよな!
と、間に合わせろよという話ですが。
9月27日までに頑張ります……ただでさえ1週間遅れてるのに申し訳ないです。




